高性能住宅は売却に強い?高く売るために必要な性能証明
高性能住宅は売却に有利になる可能性があります
結論から言います。
高性能住宅は、一般的な住宅より売却時に選ばれやすくなる可能性があります。
ただし、高性能住宅なら必ず高く売れるわけではありません。
中古住宅の売却価格には、次のような条件が影響します。
- 立地
- 土地の広さと形状
- 築年数
- 建物の状態
- 間取りと広さ
- 駐車台数
- 周辺の取引相場
- 住宅性能
- 維持管理の状態
- 性能を証明する書類の有無
住宅性能は大切な評価材料ですが、売却価格を決める唯一の条件ではありません。
高性能住宅を売却時の強みにするためには、性能を高めるだけでなく、その性能を第三者にも説明できる状態で残すことが重要です。
住宅性能が高くても立地には勝てない
中古住宅市場では、立地が大きな判断材料になります。
駅、学校、病院、買い物施設までの距離、道路条件、災害リスク、周辺環境などは、建物完成後に変更できません。
どれほど高性能な住宅でも、需要が少ない地域や使いにくい土地では、希望価格で売却できない可能性があります。
反対に、立地が良く、一般的な家族が使いやすい間取りで、住宅性能も証明できる家なら、購入候補者から比較されやすくなります。
家を資産として考えるなら、建物性能だけでなく、土地選びの段階から将来の売却を考える必要があります。
高性能住宅が売却時に有利になりやすい理由
高性能住宅には、購入者へ説明しやすい具体的な価値があります。
冷暖房費を抑えやすい
断熱性能や気密性能が高い住宅は、室内外の熱の出入りを抑えやすくなります。
中古住宅を購入する人にとって、購入後の光熱費は重要な判断材料です。
ただし、「高性能だから光熱費が必ず安い」と断定することはできません。
家族人数、在宅時間、設定温度、電気料金、使用する設備によって結果は変わります。
売却時には、断熱等級やUA値だけでなく、過去の光熱費を個人情報に配慮して提示できると、購入者が生活費をイメージしやすくなります。
室内の温度差を抑えやすい
高断熱住宅は、リビング、廊下、トイレ、脱衣所などの温度差を小さくしやすい住宅です。
中古住宅を内覧する人が真冬や真夏に訪れた場合、室温や体感の違いは分かりやすい比較材料になります。
一方で、断熱性能が低い住宅は、購入後に窓や断熱材を改修する費用が発生する可能性があります。
改修にかかる費用と手間を考えれば、最初から性能が確認できる住宅は選択肢になりやすくなります。
耐震性能を説明できる
中古住宅の購入者にとって、耐震性能は大きな不安材料です。
耐震等級3、構造計算書、住宅性能評価書などが残っていれば、売主や仲介会社の言葉だけでなく、書類によって性能を説明できます。
ただし、「地震に強く建てました」という説明だけでは、第三者は確認できません。
耐震等級3相当なのか、正式な耐震等級3なのか、許容応力度計算を行ったのかなど、証明書類の内容が重要です。
将来の改修費を判断しやすい
購入者は、住宅価格だけでなく、購入後に必要となる改修費も考えます。
外壁、屋根、防水、給湯器、換気設備、太陽光発電などの点検・交換履歴が残っていれば、購入後の支出を予測しやすくなります。
性能が高いだけでなく、適切に維持管理されていることが、売却時の安心材料になります。
売却時に重要なのは「高性能」より「証明できる高性能」
住宅会社が新築時に「高性能住宅です」と説明しても、20年後の購入者にはその言葉だけでは伝わりません。
売却時に重要になるのは、次のような書類です。
| 残しておきたい書類 | 確認できる内容 |
|---|---|
| 長期優良住宅認定通知書 | 認定基準への適合 |
| 設計住宅性能評価書 | 設計段階の住宅性能 |
| 建設住宅性能評価書 | 完成した住宅の性能 |
| BELS評価書 | 建物の省エネルギー性能 |
| 構造計算書 | 建物の構造安全性 |
| 気密測定結果 | 建築時のC値 |
| UA値計算書 | 設計時の断熱性能 |
| 工事写真 | 壁内など完成後に見えない施工状況 |
| 点検・修繕記録 | 維持管理の履歴 |
| 設備の保証書・取扱説明書 | 設備仕様と交換時期 |
このような書類がなければ、実際には高性能でも、仲介会社や購入者が性能を確認できません。
結果として、一般的な築年数や周辺相場を中心に査定される可能性があります。
性能と資産価値の考え方については、性能と資産価値の関係とは?でも詳しく解説しています。
長期優良住宅なら必ず高く売れるわけではない
長期優良住宅は、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた住宅として認定されます。
認定書や維持保全計画が残っていれば、売却時に住宅の性能や管理方針を説明しやすくなります。
ただし、認定を取得しただけで、自動的に高く売れるわけではありません。
重要なのは、計画に沿って点検や修繕を行い、その記録を残すことです。
認定時の性能が高くても、雨漏りを放置していたり、外壁や設備の手入れがされていなかったりすれば、建物の評価は下がる可能性があります。
長期優良住宅のメリットと注意点は、長期優良住宅は得なのか?をご覧ください。
気密性能は建築時の測定結果だけで判断しない
高気密住宅では、建築時の気密測定結果が性能を示す資料になります。
ただし、C値は永久に変わらない数字ではありません。
木材や建材の動き、設備工事、配管工事、エアコン交換などによって、気密性能が変化する可能性があります。
売却時に気密性能を強く訴求する場合は、建築時の測定結果に加えて、必要に応じて再測定を検討する方法もあります。
少なくとも、建築時のC値を現在の保証値のように表現してはいけません。
C値の意味については、C値とは?で解説しています。
高性能でも売却しにくくなる家の特徴
住宅性能が高くても、次のような住宅は購入者が限られる可能性があります。
個性的すぎる間取り
極端に広いLDK、部屋数が少ない住宅、生活動線が特殊な住宅は、建築主には使いやすくても、次の購入者には合わない場合があります。
大きすぎる住宅
建物が大きいと、購入価格だけでなく、冷暖房、固定資産税、修繕、清掃の負担も大きくなります。
将来の売却を考えるなら、地域の購入層が取得しやすい広さも重要です。
維持費の高い設備が多い
全館空調、蓄電池、大容量の設備などは、購入者によっては魅力になります。
一方で、交換費用やメンテナンス費用が分からなければ、負担と判断される可能性もあります。
性能だけでなく、年間維持費と交換時期を説明できるようにしておく必要があります。
点検・修繕記録が残っていない
高性能住宅でも、維持管理の記録がなければ、建物の現在の状態を判断しにくくなります。
新築時の性能と、売却時の状態は別です。
売却に強い家を建てるための5つの準備
将来の売却や相続を考えるなら、新築時から次の準備をしておきます。
1.性能を第三者の書類で残す
断熱、耐震、省エネ性能は、計算書や評価書で証明できるようにします。
2.住宅履歴をまとめて保管する
設計図、構造計算書、工事写真、保証書、点検記録、修繕履歴を一か所に保管します。
3.定期点検と必要な修繕を行う
不具合を長期間放置せず、対応した内容と日付を記録します。
4.一般的に使いやすい間取りを考える
現在の家族だけでなく、将来の家族構成や売却先も想定します。
5.立地と総予算を優先する
高性能化に予算を使いすぎて、立地条件や住宅ローンに無理が出ないようにします。
デザインハウス甲府の考え方
デザインハウス甲府では、家は新築時だけの商品ではなく、家族が長く使い、将来は売却や相続の対象になる資産だと考えています。
そのため、次の性能と証明を重視しています。
- 長期優良住宅
- 耐震等級3
- 全棟許容応力度計算
- 断熱等級6
- UA値0.46以下
- C値0.7以下
- 全棟気密測定
- 第一種熱交換換気
- 制震装置evoltz
重要なのは「高性能住宅です」と言うことではありません。
計算書、評価書、測定結果として、将来の購入者にも説明できる状態を残すことです。
俺流ポイント|高性能だけでは高く売れない
私はお客様に「高性能住宅なら必ず高く売れます」とは説明しません。
売却価格は、立地、築年数、間取り、需要、維持状態などによって変わるからです。
しかし、同じ立地、同じ築年数、同じような間取りの住宅が並んだとき、性能が証明できる家は比較材料を持っています。
私なら、新築時にこう確認します。
30年後、誰が見ても性能を確認できる書類が残りますか?
点検と修繕の履歴を残せますか?
この間取りは、別の家族でも使いやすいですか?
「高性能です」という営業トークは、売却時には通用しません。
将来価値になるのは、証明できる性能と、記録された維持管理です。
今だけ売りやすい家を建てるのではありません。
30年後にも、購入者が安心して選べる家を建てることが重要です。
山梨県で将来の売却まで考えた家づくりを
デザインハウス甲府では、新築時のデザインや価格だけでなく、将来の売却、相続、維持管理まで考えた家づくりをご提案します。
- 高性能住宅は将来いくらで売れるのか
- 長期優良住宅を取得する意味はあるのか
- 性能を証明するために何を残すべきか
- 売却しやすい間取りや広さはどの程度か
- 高性能化にかかる総額はいくらか
住宅会社を決める前でも構いません。
新築時の満足だけでなく、将来も性能と価値を説明できる家づくりをご提案します。










