Q17. 妻が連帯保証人・連帯債務者になる場合の年齢制限とリスク
Q
私は68歳、妻は66歳です。平屋への建て替えを予定しており、銀行から「奥様に連帯保証人、または連帯債務者になってもらえれば融資しやすくなります」と言われました。妻も高齢ですが問題ないのでしょうか?また、連帯保証人と連帯債務者の違いやリスクを教えてください。
結論
配偶者が60代・70代でも、連帯保証人や連帯債務者になることは可能です。
ただし、金融機関は年齢・収入・健康状態・返済能力などを総合的に審査します。
また、連帯保証人と連帯債務者では責任の重さや税制上の取り扱いが異なるため、違いを理解せずに契約することはおすすめできません。
連帯保証人と連帯債務者の違い
この2つは似ていますが、法律上の立場は大きく異なります。
連帯保証人
住宅ローンは契約者本人が返済します。
しかし、契約者が返済できなくなった場合には、連帯保証人にも返済義務が生じます。
つまり、「万一のときに返済する立場」です。
連帯債務者
連帯債務者は、契約した時点から借入を共同で行う人です。
契約者と同じように返済義務を負います。
金融機関は、どちらに対しても返済を請求できます。
責任は連帯保証人よりも重いと考えておくべきです。
妻が高齢でもなれる?
年齢だけで決まるわけではありません。
金融機関は、
- 年齢
- 年収
- 年金収入
- 健康状態
- 完済時年齢
などを確認します。
例えば、
一般的な住宅ローンでは、
完済時年齢80歳または85歳未満
としている金融機関が多くあります。
そのため、
66歳の奥様が連帯債務者となる場合は、返済期間が14〜19年程度になることがあります。
妻が年金受給者でも大丈夫?
公的年金を安定収入として認める金融機関もあります。
ただし、
年金収入だけでは借入額が増えない場合もあります。
また、
収入合算を利用する場合は、
年金額や返済負担率などが審査対象になります。
連帯保証人・連帯債務者になるリスク
最も大きなリスクは、
住宅ローンを返済できなくなった場合、
配偶者にも返済義務が生じることです。
例えば、
住宅ローン残高が1,500万円ある状態で返済が滞ると、
金融機関は配偶者へ返済を請求できます。
また、
将来、
介護施設へ入居することになっても、
返済義務はなくなりません。
住宅ローン控除との違い
連帯債務者は、
一定の要件を満たせば、
それぞれが住宅ローン控除の対象になる場合があります。
一方、
連帯保証人は原則として住宅ローン控除の対象にはなりません。
住宅ローン控除は、
租税特別措置法に基づき、
- 自ら居住すること
- 借入をしていること
などの要件があります。
シニア世代におすすめの考え方
60代・70代では、
無理に夫婦で住宅ローンを組むよりも、
- 自己資金
- リ・バース60
- 高齢者向け返済特例
なども比較検討することが大切です。
また、
退職金をすべて使わず、
最低500万円、できれば1,000万円程度の生活予備資金を残しておくことをおすすめします。
法律・制度の根拠
連帯保証人については民法第446条以下に規定されています。
連帯保証人には「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」が認められず、債権者は主債務者より先に連帯保証人へ請求することもできます。
また、住宅ローン控除は租税特別措置法に基づく制度です。
金融機関は金融庁の監督指針に基づき、返済能力や契約内容を審査しています。
デザインハウス甲府からのアドバイス
山梨県でも、ご夫婦とも60代・70代で建て替えをされるケースが増えています。
その際、「奥様にも連帯保証人になってもらえば大丈夫です」と簡単に説明されることがあります。
しかし、
連帯保証人と連帯債務者では、
将来の責任や税制上の扱いが大きく異なります。
私たちは、ご契約前に、
- 本当に連帯保証人が必要なのか
- リ・バース60など別の方法はないか
- ご夫婦の老後資金は十分か
まで含めて考えることをおすすめしています。
また、建て替える住宅は、
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル・UA値0.46以下が目安)
- 気密測定によるC値1.0以下(できれば0.7以下)
- 段差5mm以下のバリアフリー設計
など、安全・快適に長く暮らせる性能を備えることも重要です。
住宅ローンは「借りること」が目的ではありません。
ご夫婦が安心して老後を過ごせる資金計画を立てることが、建て替え成功への第一歩です。










