Q.C値0.5と0.7は何が違う?相当隙間面積の数字をどう読みますか?
A.同じ測定条件なら、C値0.5の住宅は0.7の住宅より、床面積当たりの相当隙間面積が小さいことを示します。ただし、この差だけで室温や電気代の違いは決まりません。単位と計算の意味を理解し、自宅の測定結果として比較することが大切です。
相当隙間面積は空気の流れから求める
C値は、住宅の気密性能を表す指標です。単位はcm²/m²で、小さいほど、測定した範囲の床面積当たりの隙間が少ないと評価します。ここでいう隙間は、現場の穴を一つずつ定規で測って足した面積ではありません。
気密測定では送風機で建物の内外に圧力差をつくり、圧力差と空気の通過量の関係から、総相当隙間面積を求めます。それを測定に用いる床面積で割ったものがC値です。細長い隙間や複雑な経路を、空気の通りやすさに基づく面積へ換算しています。
仮に測定対象の床面積を100m²とすると、C値0.5なら総相当隙間面積は50cm²、0.7なら70cm²です。差は20cm²です。これは仕組みを説明する計算例で、壁に同じ形の穴が実際に開いている、という意味ではありません。
同じ面積で比べたとき、0.5は0.7より相当隙間面積が約29%小さい計算です。しかし、暖房費も同じ割合で下がるとはいえません。建物の熱損失には壁や窓、換気なども関係し、実際の漏気量には風や内外温度差、隙間の分布が影響します。
小さな差を判断する前に条件を揃える
比較では、測定した住宅、工事の段階、使用した床面積、開口部の処置を揃えます。完成した自宅の0.7と、別のモデルハウスの工事途中の0.5を並べても、そのまま自宅の優劣を判断する資料にはなりません。
また、C値は測定時点の建物全体を一つの数字で表します。0.5でも、一か所に漏気が集中していれば、その近くの冷気や施工状態を別に確認します。家全体の数値がよいことと、気になる場所に問題がないことは分けて考えてください。
気密性能を比べるときの確認事項
・数値の単位と、自宅で実測した結果かどうか。
・C値の計算に使った床面積と総相当隙間面積。
・測定日、工事段階、開口部の処置と測定方法。
・契約上の目標値と、届かなかった場合の対応。
予算を配分するときは、数値をさらに下げる工事の内容を尋ねます。隙間を残さない施工や検査の費用を確保したうえで、窓、断熱、換気、空調の計画全体も確認します。気密だけを優先して断熱や耐震に必要な仕様を削る判断にはしません。
「C値0.5以下を目指す」という説明と、「今回の住宅で0.5以下を確認して引き渡す」という条件も同じではありません。目標、実測値、契約で約束する内容を言葉で分け、仕様書や測定計画に残してもらいます。
広告に示す最良値だけでなく、測定した棟数、測定時期、集計した期間も参考になります。平均値がよくても自宅の結果は測るまで分かりません。C値の小数点を競う前に、自宅で確かめる仕組みがあるかを見てください。
見積もりには、目標値と測定費の有無を併記してもらいます。性能の数字と、その数字を確かめる費用を一緒に見れば、価格の比較もしやすくなります。
当社では、C値0.7以下を標準の目標として全棟で気密測定を行う方針です。お客様には、数字だけで安心せず、今回の建物をいつ測り、どの結果を受け取るかまで確認していただきたいと考えています。測定範囲や工程は、ご自身の計画に即して説明を受けてください。
相談では「この0.5と0.7は、同じ面積と測定条件で比較できますか」と聞いてください。性能の数字を、自宅の仕様と検査へ結び付けるための質問です。
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参照資料 P01、P02、P03










