Q.性能の「設計値・実測値・保証値」は何が違う?
住宅会社にどの根拠と書類を求めますか?
A.設計値は図面や仕様などを基に計算・設定した値、実測値は現場で一定の条件により測った値です。保証値は、契約で約束する条件と対応を伴う値として確認します。同じ数字でも根拠が違うため、計算書、測定報告書、保証内容を分けて受け取ることが重要です。
何を根拠にした数値かを性能ごとに確認する
例えばUA値は、外皮の面積と部材の性能等を用いて算出します。一般に、完成した家全体へ一度機器を当てて、その値を直接測るものではありません。自宅の最終図面と採用仕様に対応する計算書を確認します。
C値は、建物を加圧または減圧して得た測定結果等から求めます。目標C値と、実際に自宅で測った値を区別してください。別の住宅での最良値、平均値、全棟の目標は、それぞれ自宅の実測値とは異なります。
耐震等級は、定められた基準に基づく評価です。自宅を地震で揺らして破壊し、等級を実測するという意味ではありません。計算の方法、評価書の有無、施工段階の確認を、等級という表示と一緒に確かめます。
設備のカタログ値も、試験条件に基づく製品性能です。自宅の実際の効率や電気料金を、そのまま保証する値ではありません。住宅全体の計算値、機器単体の試験値、生活中の測定値を分けることが大切です。
保証という言葉は条件と対応まで読む
目標を示しただけで、契約上の保証内容が決まったとは限りません。何の性能を、いつ、どんな方法で確認し、どの範囲を約束するのかを文書へ残します。広告の表現と契約書の扱いも照合してください。
測定で目標に届かない場合は、原因調査、補修、再測定をどう行うかを決めます。対応する担当、費用負担、確認期限まで分かることが重要です。保証と書かれていても、自動的に代金が返るとは限りません。
性能の根拠を整理する項目
・指標名、単位、対象部位と約束する水準。
・計算、製品試験、現場測定、第三者評価の別。
・方法、時期、条件と、根拠となる書類の版。
・未達時の対応、責任者、費用と保証の範囲。
実測値にも条件があります。気密測定なら開口の扱いや対象面積、温度や設備の測定なら日時、運転状態、測定位置等を確認します。一回測った値を、季節も使い方も異なる将来の状態へ広げないでください。
第三者の評価書も、評価した項目と対象範囲を示すものです。記載されていない性能まで保証されたとは判断できません。取得予定の書類を一覧化し、それぞれ何を確かめる資料かを確認します。
数値がよくても、図面と現場の仕様が違えば根拠がつながりません。変更した窓や断熱材、設備が最終計算に反映され、検査や施工写真で確認されているかを照合します。書類を別々に集めるだけで終えないことが大切です。
引き渡しでは、計算・評価、測定、施工・検査、保証・維持管理の資料を整理します。すべてを一つの数値で表そうとせず、必要なときに根拠を取り出せる状態にします。家族へ保管場所を伝え、改修時にも共有します。
保証期間と、住宅や材料の寿命も別です。点検や維持管理の条件、設備の保証、施工側の責任の扱いを読み分けます。年数の長さだけで、将来の修理がすべて無償になると考えないでください。
私は、高性能という言葉を、説明できる設計と確認できる施工へ結び付けることを重視します。数値を並べるだけでなく、誰が何を確かめたかを示すことが、住宅会社の説明責任だと考えています。
住宅会社には「この性能は設計値・実測値・保証のどれで、私たちは何の書類を受け取れますか」と聞いてください。100の質問で確認した内容を、自宅の契約と記録へつなげられます。
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