Q.第一種換気と第三種換気は何が違う?
給気・排気・室内の圧力をどう考えますか?
A.第一種換気は給気と排気の両方に機械を使い、第三種換気は主に機械で排気し、給気口から外気を取り入れます。ただし、方式名だけでは風量や室内の圧力は決まりません。給排気の計画、施工後の調整、普段の運転状態まで確認してください。
ファンを使う場所と熱交換は別の話
第一種換気は、外気を入れる側と室内の空気を出す側を、それぞれファンで動かす方式です。給気と排気を計画的に行えますが、両方の風量が自動的にいつでも同じになる、という意味ではありません。機器の設定や配管、フィルターなどが関係します。
第三種換気は、排気ファンで室内の空気を外へ出し、その分を給気口などから取り入れます。一般に室内を外より低い圧力にする方向に働きます。必要な外気が予定した給気口から入るように、建物の気密と空気の経路を合わせて設計します。
「第一種」という分類は、熱交換の有無を表す言葉ではありません。熱交換を備える製品が多くても、方式名だけで熱回収率まで決まるわけではないため、採用機種の仕様を別に確認します。温度や湿度の交換はNo32・33で扱います。
同様に、第三種なら必ず寒い、第一種なら必ず快適、とも決められません。給気の位置、風量、外気温、断熱、空調、室内の使い方が関係します。方式の特徴を理解したうえで、自宅ではどう対応する設計かを聞くことが大切です。
図面から運転状態まで確かめる
給気と排気が同じ総量でも、すべての部屋へ十分な外気が届くとは限りません。入口と出口が近すぎたり、ドアを閉めると途中の通り道が塞がったりすれば、計画した流れと違ってきます。機器の台数だけでなく、各室への経路を図面で確認します。
第一種でも、レンジフードや別系統の排気ファンを使えば、家全体の給排気の関係は変わります。常時換気だけを調整した状態と、料理中や入浴中の状態を分けて考えてください。レンジフードによる給気不足はNo37で詳しく説明します。
住宅会社へ確認したい項目
・換気方式、採用機種、熱交換の有無。
・部屋ごとの給排気位置と、必要な風量の根拠。
・施工後に測定・調整する風量と記録の受取方法。
・通常運転、局所排気、点検時の使い方。
製品の最大風量が、その家で常時確保できる風量とは限りません。ダクトの長さや曲がり、端末、フィルターなどの抵抗を考えて選定します。完成後は、設計した運転設定で空気が流れるかを測り、調整した結果を確認することが重要です。
引き渡し時には、スイッチや風量設定、給気口の開閉、掃除する場所を実物で説明してもらいます。寒さや音が気になるたびに給気口を閉じたり、常時換気を止めたりすると、計画した換気量を保てなくなる可能性があります。困ったときの調整窓口も確認します。
維持費は、ファンの電気代だけでは比べません。フィルターの購入、清掃、部品交換、点検しやすさまで揃えます。第一種と第三種の二択を、初期費用だけで決着させず、長く必要な換気を続けられるかで検討してください。
当社が第一種熱交換換気を標準とする説明でも、方式名だけを安心の根拠にはしません。断熱や気密と合わせ、どこから外気を入れ、どこへ流し、どこから出すかを確認することが、設備を生かす前提だと考えています。
見積もりでは、本体だけでなく給排気部材と風量調整が工事範囲に入っているかも確認します。機器の販売と、建物全体の換気を成立させる工事を、同じ費用だと考えないことが大切です。
相談では「第一種ですか」に続けて、「この家の給気量と排気量は、どの状態で確認しますか」と尋ねてください。設備の呼び名を、自宅で確かめられる計画と記録へ結び付けられます。
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参照資料 V01、V02、V09、V10










