なぜUA値だけでは性能は分からないのか?
Q
住宅会社のホームページを見ると、
「UA値0.46」
「UA値0.34」
などと表示されています。
UA値が低いほど高性能と言われますが、UA値だけ見れば家の性能は分かるのでしょうか?
A
結論から言うと、
UA値だけでは本当の住宅性能は分かりません。
UA値とは、
家の中の熱がどれくらい外へ逃げるのかを表した数字です。
数字が小さいほど断熱性能が高いとされています。
例えば、
UA値0.46の家は、
UA値0.87の家より熱が逃げにくい住宅です。
これは事実です。
しかし、
家の快適性や省エネ性能はUA値だけで決まるわけではありません。
例えば、
どんなにUA値が良くても、
家に隙間が多ければどうなるでしょうか。
冬に暖房を入れても、
その隙間から暖かい空気が逃げてしまいます。
つまり、
断熱性能だけ高くても、
気密性能が低ければ快適な家にはなりにくいのです。
ここで重要になるのが、
**C値(気密性能)**です。
UA値が断熱性能なら、
C値は隙間の量を示す数字です。
私はよく、
「高性能な魔法瓶」
で例えます。
魔法瓶の壁が厚くても、
フタが開いていたら保温できません。
住宅も同じです。
断熱と気密はセットで考える必要があります。
さらに、
住宅性能には
- 換気性能
- 窓性能
- 日射取得
- 日射遮蔽
- 耐震性能
- 施工品質
なども関係します。
例えば、
同じUA値0.46でも、
窓の性能や配置によって住み心地は大きく変わります。
また、
同じ数値でも施工精度によって実際の性能は変わります。
だから私は、
住宅会社を比較する時に
UA値だけを見ないでほしいと思っています。
確認していただきたいのは、
- C値は公開しているか
- 全棟気密測定をしているか
- 換気システムは何か
- 窓は何を使っているか
- 耐震性能はどうか
です。
本当に大切なのは、
UA値という数字ではありません。
その家が快適に暮らせるかどうかです。
数字はあくまで判断材料の一つです。
家づくりは数字選びではなく、
暮らしづくりなのです。
深澤敏仁のひと言
「私はUA値を否定しているわけではありません。
むしろ重要な数字です。
ただし、
UA値だけを見て住宅性能を判断するのは危険です。
家は断熱だけでできているわけではありません。
気密、換気、窓、施工品質。
それらが揃って初めて、本当に快適な家になると思っています。」










