Q.測定対象の床面積が変わるとC値も変わる?
比較するときに揃える条件は?
A.C値は総相当隙間面積を床面積で割るため、分母に使う面積が変われば数値も変わります。ただし、性能をよく見せるために自由に面積を増やせるわけではありません。適用する測定方法の算定ルールと、実際に測った空間を図面で照合してください。
分母の面積を結果と一緒に読む
気密測定では、空気の通過量から求めた総相当隙間面積を、対象の床面積で割ってC値を出します。報告書には、C値だけでなく、計算に使った面積とその根拠が必要です。床面積の数字を入力しただけでは、正しい範囲を使ったかまでは確認できません。
例えば、総相当隙間面積が60cm²なら、床面積100m²で割るとC値0.6です。120m²で割れば0.5です。これは分母の影響を説明する仮の計算であり、実際の隙間を直さずに住宅の性能を改善した例ではありません。
また、同じC値0.6でも、床面積100m²なら総相当隙間面積60cm²、150m²なら90cm²です。床面積当たりの値が同じことと、家全体の相当隙間面積が同じことは異なります。大きさの違う住宅では、両方の数値を見ると意味を理解しやすくなります。
JIS A 2201では、実質延べ床面積の求め方を扱っています。広告に使う施工面積や登記の床面積と、必ず同じ数字になると決め付けないでください。一致しない場合は、その理由を測定者に説明してもらいます。
測った空間と算定図を照合する
確認したいのは、どこからどこまでを一つの測定対象としたかです。住宅全体を測ったのか、一部の空間を区切ったのかによって、結果を説明できる範囲は変わります。面積表だけでなく、測定範囲を色で示した平面図と断面図が役立ちます。
吹き抜け、小屋裏、ロフト、床下、インナーガレージなどがある場合は、個別の扱いを聞きます。名称だけで一律に足したり除いたりせず、測定方法の算定条件と空間の構成に従って確認します。施主が図面から独自に面積を足して修正するものではありません。
比較表に入れたい条件
・C値と総相当隙間面積、それぞれの単位。
・計算に使った実質延べ床面積と算定図。
・測定対象の境界と、対象外にした空間。
・工事段階、測定方法、開口部に行った処置。
例えば、車庫を別の空間として区切って測定したのに、面積には車庫まで含めていないかを照合します。ただし、車庫を含める計画がすべて誤りという意味ではありません。測った範囲と算定に使う範囲が、採用した方法に沿っているかが確認点です。
比較対象の住宅同士で、床面積そのものを同じにする必要はありません。揃えるのは、面積の求め方や測定結果を評価する条件です。面積が違う住宅のC値を見たら、それぞれの対象範囲と総相当隙間面積も併記してもらってください。
第1章で扱ったUA値の分母は、壁や窓などの外皮面積です。C値の分母とは異なります。同じm²という単位でも対象が違うため、二つの数値を比べる際に面積欄を取り違えないことが大切です。
報告書の面積が図面と違う場合は、すぐに不正と決め付けず、使用した図面の版、計画変更、算定ルールを確認します。入力の誤りが分かれば、正しい面積による結果の修正を依頼し、説明と修正版を保管します。
同じ住宅を再測定する場合も、前回と分母が違えば理由を残します。数値の変化が施工によるものか、算定条件によるものかを見分けるためです。
住宅会社には「このC値を計算した面積を、図面上で示してください」と尋ねてください。隙間の少なさだけでなく、数字の作り方まで説明を受けることで、条件の違う測定値を同列に比較することを防げます。
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参照資料 P01、P02










