Q.ダクト式とダクトレス式の換気は何が違う?
風量・配置・空気の経路をどう確認しますか?
A.ダクト式は配管で空気を運び、ダクトレス式は壁付け機器などで直接外と給排気する構成が基本です。ただし、配管の有無だけで換気性能の優劣は決まりません。必要な風量を各室で確保できるか、空気の経路、音、点検方法まで比較してください。
方式の呼び名を重ねて判断しない
ダクト式・ダクトレス式という分類と、第一種・第三種という分類は別です。前者は空気を運ぶ構成、後者は給気と排気で機械を使う場所の違いを表します。熱交換の有無も別の項目です。説明では、それぞれを分けて整理してください。
ダクト式では、一つの本体などから配管を通じて各室の端末へ空気を運びます。配管の長さ、太さ、曲がり、分岐、端末の抵抗が風量に関係します。機器の最大風量が十分でも、最も遠い部屋へ予定どおり届くとは限りません。
ダクトレス式にも、同時に給気と排気をするものや、一定時間ごとに方向を切り替えるものなどがあります。切替式で複数台を組み合わせる製品では、台数、組合せ、同期運転などの条件を確認します。すべてが同じ仕組みとは考えないでください。
どちらも、外から入れた空気がすぐ近くの排気へ抜けるような経路になっていないかを見ます。室内の給排気位置だけでなく、外壁の給気と排気の位置関係も確認します。図面の機器記号だけで、各室の換気が成立するとは判断できません。
設計した空気の流れを実測で確かめる
寝室や子ども部屋を閉めて使う場合は、その状態での経路を検討します。廊下を通って排気する計画なら、ドアまわりの通り道も必要です。配管が少ないことだけを長所にせず、閉めた各室から空気がどう動くかを説明してもらいます。
設置位置には、家具、カーテン、寝る場所、屋外の音や汚れなども関係します。換気機器の直下にベッドを置くと気になる音や気流が出ないか、実際の風量設定で確認します。静音モードにした結果、必要量を下回らないかも重要です。
比較表に入れたい項目
・給排気方式、熱交換、機器の台数と役割。
・部屋ごとの設計風量と空気の経路。
・施工後の風量測定、調整、運転設定の記録。
・機器と配管の点検、清掃、交換の方法。
ダクト式では、本体や分岐、点検が必要な部分へ手が届くかを確認します。配管は汚れるから必ず使えない、ダクトレスなら手入れ不要、といった二択にはしません。製品の維持管理方法と、その作業ができる納まりを比べてください。
ダクトレス式は、各機器のフィルターや素子を手入れする場所が分散する場合があります。台数が増えたときの交換部品の数、外壁側を含む点検、将来の機器交換も見積もりの範囲へ入れます。点検しやすさは一台当たりだけで判断しません。
また、常時換気用の空気の量と、エアコンの暖かい・冷たい空気を家全体へ運ぶ量は、同じ目的ではありません。換気の配管があるから全館空調も成立する、と読み替えず、空調の送風計画は別に確認します。
完成後に測った風量が計画と合わなければ、設定や経路、施工状態を調べて調整します。測定した部屋、測定時のドアの状態、使った運転モードを記録してもらうと、入居後の相談でも比較しやすくなります。
将来の間仕切り変更も想定するなら、部屋を分けた後の給排気を検討しておきます。今は一室だから一台で足りるという説明と、二室へ分けても必要量が届くという説明は別です。設備の増設位置と工事範囲まで確認しておくと、変更時の判断に役立ちます。
住宅会社には「配管の有無ではなく、この寝室へ必要な外気が届く根拠を見せてください」と聞きます。設備の構成と、自宅で機能する換気計画を一緒に判断できます。
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参照資料 V02、V05、V09、V10










