気密測定の結果が、契約の目標を満たさなかったら?
結論 目標の約束と測定条件を確認して是正を相談する
A 気密測定の結果が契約の目標に届かなかったら、数値だけで話を終えず、合意した性能、測定時期と条件、改善と再測定の扱いを確認します。例えばC値〇・七以下を約束し、結果が一・〇だった場合は、説明用の例ですが、差が生じた原因と対応を会社へ求めます。ただし、目標と保証の記載や、途中と完成時の測定では扱いが違う場合があります。契約書、仕様書、性能の説明を照合し、今回の家で何を達成すると合意したかを明確にすることが出発点です。
約束した数値、対象住宅、測定時期、結果、未達時の対応を資料で照合し、口頭の印象だけで判断しません。
測定報告を受け取る
測定日、測定者、建物の状態、使った面積、測定方法、結果が分かる報告を求めます。IBECsはJIS A 2201に基づく測定方法等を習得した気密測定技能者の養成・登録を行っています。[資料20] 資格名だけでなく、今回どの手順で測定したかを確認しましょう。暫定の数値なのか、正式な報告なのかも区別します。見学住宅や別の施工例の実績を、自分の家の結果と置き換えないことが重要です。数値の説明を受け、家族も意味を理解できるようにします。
測定の方法、対象面積、建物の完成段階、機器と測定者、報告書の正式な結果を確認します。
報告書では、C値、測定に用いた床面積、総相当隙間面積、測定者、日付、機器、建物の状態等を確認します。表示した桁と丸め方、測定手順の説明も聞き、広告に載る一つの数字だけで比較しないようにします。C値は床面積で除して示すため、使った面積の定義を確認することも重要です。JISに基づく測定の説明と、契約でいつ何を達成すると合意したかを分け、測定の報告と約束の達成をそれぞれ照合してください。
途中と完成時の条件をそろえる
工事途中では、設備や貫通部が未施工だったり、測定手順に沿った仮の処理をしたりする場合があります。窓、換気口、排水、設備の取付など、どの状態で測ったかを聞いてください。測定上必要な処理と、完成後に必要な換気経路を恒常的に塞ぐ処置は別です。良い数値を出すために、暮らしに必要な機能をなくさないことが大切です。契約が完成時の性能を対象にするなら、途中の結果だけで確認を終えず、最終段階で何を測るかを整理します。
仮の処理、未施工の部位、完成後に変わる条件を分け、実際の使用に必要な換気や設備を守ります。
再測定の前後は、窓や出入口、換気口、設備の貫通、工事の進捗、測定に必要な処理を記録します。適切な仮処理と、完成後も必要な通気や換気を塞ぐ処置は同じではありません。数値を良くするために機能を失わせないことが大切です。漏気の確認は専門の測定者と会社に任せ、施主が火や煙等を使って探さないようにします。是正した場所、使った材料、再測定の結果がつながる形で受け取ります。
漏気の場所と改善案を説明してもらう
未達なら、会社に漏気の経路を調べ、施工可能な是正を検討してもらいます。窓や貫通部、接合部など、原因は建物の状態で違います。施主が自分で市販のテープや充填材を施工せず、材料の適合、防火、防湿、メンテナンスへの影響を会社に確認してもらいましょう。是正した部位と方法を記録し、再測定で改善を確認します。気密の数値が良くなっても、断熱、換気、結露対策などすべての性能が証明されたわけではないことも理解しておきます。
漏気の位置、是正の方法、周辺性能への影響、作業前後の記録、再測定を一組で確認します。
費用と日程と受け入れる条件を協議する
契約上の約束に達していない場合は、会社がどの対応を行うかを確認します。是正と再測定の費用、工期、引き渡しへの影響も整理してください。目標という言葉だから責任が一切ない、数値が違えば必ず建て直しという一律の結論にはしません。値引きや代替策を提案されても、残る性能と自分の希望に納得できるかを考えます。合意できない場合は、性能を定めた資料と経過をそろえ、住宅や法律の専門家へ確認することが大切です。
是正、再測定、費用、工程、引き渡しの条件を確認し、未達をどう扱うかを曖昧なまま了承しません。
未達への回答は、原因調査、是正、再測定、費用、工期、最終の受入条件を分けて求めます。例えば目標0.7に対し1.0という仮定でも、差が室温や電気代へ何割影響するかをそのまま比例計算することはできません。数値の違いと契約上の対応を確認し、安易な値引きの受入れや全面やり直しの要求へ飛ばないようにします。解消しない場合は、合意資料と全ての測定経過をそろえ、技術と契約の両面から相談してください。
最終結果と施工の記録を残す
改善後の測定報告を受け取り、対象条件と結果を確認します。途中の低い数値だけを残したり、良かった一回の結果だけを抜き出したりせず、何を直してどの結果になったかをつなげて保管してください。引き渡し後に配管や空調を追加する場合も、気密層へ影響する工事の確認に役立ちます。気密測定は広告用の数字を作るだけの行為ではありません。今回の約束と施工を確認し、必要な改善を行ったことが説明できる状態を目指しましょう。
初回の結果、是正内容、再測定、最終報告をまとめ、引き渡し書類の一部として受け取ります。例えば「今回の数値は工事途中ですか。完成時に再測定する合意はありますか」と確認します。今の結果と最終の約束を分ける質問です。測定条件をそろえずに、初回と再測定の数字だけを比較しないようにしてください。
関連URL
1 [資料20] IBECs 住宅 建築SDGs推進センター 気密測定技能者養成事業
気密測定の方法と測定者を確認し、今回の報告へ照合します。
https://www.ibecs.or.jp/investigate/air-tightness.html
2 [資料05] 国土交通省 建設工事標準請負契約約款と関連資料
目標未達の是正、再測定、費用、工期を合意資料と確認します。
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000092.html










