Q.工事中に施工ミスが見つかったら、直した後でもお客様に報告しますか?
A.構造、防水、断熱や契約内容に関わる施工ミスは、直した後も、何が起きてどう確認したかを説明する必要があると考えています。私は、直して見えなくなったから知らせなくてよい、という判断にはしたくありません。発見した状態、是正内容、再確認の結果をつなげて残すことが大切です。
作業途中の状態と施工ミスを区別します
現場の写真だけを見ると、完成していない工程が不具合のように見えることもあります。一方で、後で直す予定という言葉だけで、本当のミスを見過ごすこともできません。図面や施工基準に照らし、どの工程で何が不足しているのかを確認する必要があります。
例えば、固定するための金物がまだ付いていない場合も、予定された取付け前なのか、付け忘れなのかで扱いが変わります。すぐに欠陥と断定することも、途中だから問題ないと流すことも避けます。次の工程へ進む前に、必要な状態になったかを確かめます。
日常的な微調整と、性能や契約へ影響する是正では、説明の詳しさも異なります。ただし、何を報告の対象にするかが曖昧だと、施主と会社で認識がずれます。着工前に、重要な不具合の連絡方法と記録の受取り方を確認しておくことが役立ちます。
直した方法と影響する範囲を説明します
報告には、発見場所、日付、原因、是正方法、確認した人を入れます。構造部材や防水など、直し方の判断が必要な場合は、設計者やメーカーの見解を確認します。現場で工夫して見た目を整えることだけでは、必要な性能へ戻ったか判断できません。
当該箇所だけでなく、同じ原因が別の場所にもないかを確認することも大切です。例えば、同じ施工方法を複数の窓で使っていたなら、一か所を補修して終える前に、他の窓への影響を検討します。確認する範囲は、発見した問題の内容に応じて決めます。
補修や交換により工程や価格、保証条件へ影響がある場合も、そのことを整理します。責任や費用の扱いは契約と原因に応じて確認が必要ですが、説明が未完了のまま、お客様の追加希望として処理することにはしたくありません。変更の理由を正確に残してください。
再確認の記録まで受け取ります
補修済みという返事だけでは、何をもって完了としたかが分かりません。写真、測定、試験、設計者等の確認など、その問題に合う方法で結果を記録します。必要な検査のやり直しや、確認できない部分の扱いも検討する必要があります。
報告で確認するのは次の4点です。
・発見した状態と、図面や基準との相違。
・採用した是正方法と、その判断の根拠。
・同じ原因が疑われる箇所への確認範囲。
・是正後の確認結果と工程などへの影響。
記録には、補修前、補修中、補修後の関係が分かる写真が役立ちます。完成後の一枚だけでは、内部をどう直したか分からない場合があります。後から確認が必要になったときに、場所と経緯を追えるようにすることが重要です。
説明に納得できないときは、疑問を文書で伝え、必要なら外部の建築士や住まいるダイヤルへ相談します。インターネットの写真と似ているという理由だけで施工の適否を決めず、ご自身の図面、工法、現場の状態をそろえて判断することが大切です。
お客様がミスを見つけなければ報告がない、という関係にはしたくありません。会社が先に把握した問題も、重要な内容は説明する姿勢が必要です。反対に、ミスの報告が一件あったことだけで、工事全体が悪いと決める必要もありません。対応の中身を見てください。
当社へも、着工前に「重要な施工ミスが見つかった場合、何を知らせてもらえますか」と聞いてください。私は、ミスがないと宣言することより、見つける仕組みと、正しく直したことを確認できる対応を重視します。報告が、その後の安心に結び付く形で残ることが大切です。
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参照資料 S1、S7










