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家族に介護や在宅療養が必要な場合、 リフォームと建て替えの工事方法をどう選びますか?

Q.家族に介護や在宅療養が必要な場合、
リフォームと建て替えの工事方法をどう選びますか?

A.完成後の使いやすさだけでなく、工事中も必要な介護や療養を続けられることを選ぶ条件にします。本人の生活、介助者の動き、訪問する支援者、使用する機器を整理し、改修中の生活場所と仮住まいの両方を確認してください。住宅会社だけで判断せず、ケアマネジャーや担当する医療者等と、計画に必要な条件を共有して進めます。

今の一日を工程へ重ねる

最初に、起床、食事、排せつ、入浴、就寝、訪問サービスの時間を整理します。誰が介助し、どこを通り、どの設備や用具を使っているかを書きます。住みながら工事する案では、その一日の流れが各工程で成り立つかを確認します。空いた一室で生活できるかも、設備と動線で確認します。

寝室とトイレの間を工事の資材が塞がないか、車いすやベッドが通る経路を確保できるか、介助する人が入れるかを図面へ示してもらいます。工事場所と生活場所を区切る方法、出入り口、施錠、緊急時の移動も確認します。家族が常に付き添って不足を補う前提の計画にはしないでください。

在宅療養で電気を使う医療機器等がある場合は、電源を止められる時間や必要な対応を担当する医療者、機器の供給元へ確認します。厚生労働省の在宅医療機器に関する資料でも、停電時の対応や連絡方法を使用者へ示すことが挙げられています。工事担当者の「短時間だから大丈夫」という説明だけで、療養上の可否を決めることはできません。

関係者と共有する四項目

・本人の一日の生活と、介助や訪問が必要な時間

・使用する用具や機器と、電気・水などの必要条件

・工事中の寝室、水回り、出入りと移動の方法

・生活を続けられない場合の滞在先と連絡体制

音、ほこり、におい、室温の変化についても、本人の状態に応じて確認します。どの作業にどんな配慮が必要かを医療者等へ伝えて相談し、その条件を住宅会社が施工計画へ反映します。一般的な養生をするだけで、どの人にも同じように適するとは考えないことが大切です。

移る先でも支援を続けられるかを確かめる

仮住まいを使う場合は、段差や室内寸法だけでなく、ベッド等の搬入、訪問者の出入り、車の乗降、通院の方法も確認します。現在の支援が同じ場所や時間で受けられるかは、関係する事業者へ個別に相談します。住所が近ければ自動的に全て継続できるという前提にしないでください。

本人にとって住み慣れた環境を移る負担と、工事のある家に居続ける負担のどちらが大きいかも話し合います。家族の荷物の移動が少ないという理由だけで決めず、本人の意向と介助者の対応力を確認します。短期の滞在先やサービスを検討する場合も、利用の可否と時期を先に確かめます。

改修を工区に分ける案では、生活する部屋が途中で替わることがあります。そのたびに用具の配置と介助の手順を変えられるかを確認します。建て替え案でも、仮住まいと新居への二回の移動が必要になるため、家族だけで対応する部分と外部へ依頼する部分を分けます。

予定どおりに進まない場合の対応も決めます。設備を使えない期間が延びたとき、急な体調変化があったときに、誰へ連絡して工事と滞在先を調整するかを書面へまとめます。医療上の対応は担当する医療者へ確認し、住宅会社にはその判断に必要な工事情報を早めに出してもらいましょう。

連絡窓口を一人にまとめても、本人の意向を省略してはいけません。必要な条件を関係者で確認し、工事範囲や生活場所が変わったときには再確認する手順を決めます。最初の相談結果だけで最後まで進めないようにします。

私は、介護や療養を工事に合わせるのではなく、継続に必要な条件を先に決めることを勧めます。その条件を満たせる改修案と建て替え案だけを比較し、本人と家族、支援する人が無理なく動ける工程を選んでください。安い見積もりでも、生活を支えられなければ実行できる計画にはなりません。

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参照資料 E01、E06、E11

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