家具や車の代金も、住宅ローンにまとめられる?
結論 :住宅ローンの資金使途を勝手に広げられない
A 家具や車の代金を、通常の住宅ローンへ自由にまとめることはできません。対象になる設備や諸費用の範囲は商品ごとに決まっています。家と一緒に買うものでも、借入対象かどうかは別の問題です。住宅関連以外の支出を扱う専用商品等がある場合も、その金融機関が明示する条件で確認します。
工事見積もりを実際より高くして差額を戻してもらい、車や借金の返済に使う方法は採りません。住宅金融支援機構も、既存借入を立て替えて建築代金に上乗せするなどの不適正利用へ注意を呼びかけています。「みんなやっている」と説明されても、本人が契約上の責任を負う点を忘れないでください。[資料21]
住宅ローンの低い金利だけを見て、使途を自由に広げることはできません。住宅取得のどの費用を対象とするかは商品で異なり、付随費用や他債務の取扱いも確認が必要です。金利が違う専用商品等を、一つの住宅ローンと混同しません。「住宅会社の見積もりに入れれば借りられる」ではなく、銀行の対象範囲と実際の契約・支払いを一致させます。
建物設備と持ち運べる家財を分ける
キッチン、給湯器、空調、照明等は、設置方法や契約範囲、商品条件によって確認が必要です。ソファ、テーブル、テレビなども含め、品名だけで自己判断せず、見積書と設置内容を銀行へ見せます。工事契約に入っていることだけを理由に、すべて融資対象と考えないようにしましょう。
一覧には、品名、購入先、価格、取付費、契約書に含むか、支払日を記載します。銀行の回答を受けて、住宅ローン対象、現金で購入、専用ローン等の検討に分けます。注文後に対象外と判明すると入居準備の現金が足りなくなるため、候補を選んだ時点で確認することが重要です。
施主が直接購入する品目は、購入者、請求先、領収、設置場所等をどの資料で確認するかも銀行へ聞きます。住宅会社の見積もりから外れたことで、銀行へも説明済みになったとは限りません。施主支給分を忘れず予算へ残し、正しい名目と実際の代金が対応する一覧を作りましょう。
設備として建物に組み込む物と、後で持ち運ぶ家財は分け、品名、金額、売主、取付、支払先を示します。カーテンや空調等も、どの商品でも同じ取扱いではありません。対象となる場合でも、必要な見積・領収等の条件を聞きます。施主が店で買う費用を会社の工事代と重複計上しないよう、建築見積もりと入居準備表を照合してください。
車や既存借入を含む商品は別条件として比べる
住宅取得に合わせてほかの資金を扱う商品が案内された場合は、住宅ローン部分と追加部分の金利、期間、担保、団信、手数料を確かめます。単に「一本化できる」と聞くだけでは、総支払額が下がるか分かりません。住宅ローン控除の対象範囲についても、借入全額が同じ扱いとは考えないでください。
短期間で買い替える家財や車の代金を長期間かけて払うと、月額が小さくても支払いが長く残ります。仮に家具100万円を住宅の返済期間と同じ長さで借りれば、その家具を処分した後も元利金を返す可能性があります。月々の安さだけでなく、資産を使う期間と借入期間の釣り合いを見ましょう。
車や他の借入を扱う組合せ商品等がある場合、住宅部分と他債務部分の金利、期間、上限、手数料、保障を分けて比較します。仮定例で家財100万円を35年に延ばせば月々は小さく見えても、その家財を買い替えた後まで返済が続き得ます。月額を下げる効果だけでなく、返済の総額と物の使用期間を確認し、使途に合った予算と借り方を選びます。
見積もりと実際の取引を一致させる
銀行へ提出する契約書、見積もり、請求書、資金計画は、実際の取引を反映したものにします。サービス品を有償購入したように記載する、施工しない工事を載せる、返金する約束を隠す、といった説明には応じません。必要なら申込手続きを止め、金融機関の正式な窓口へ事実を伝えて確認してください。
資料を作る住宅会社と銀行担当者が別でも、最後に内容を確認するのは申込人です。「銀行に出す用」と「本当の契約用」の二種類の金額が出てきたら、相違の理由を質問します。正当な変更見積もりは必要ですが、融資を増やすためだけの数字操作とは区別し、合意内容を記録しましょう。
実在しない工事や水増し見積もりを使い、差額を戻して車等へ使う提案には同意しません。会社へ「何の取引に対する代金で、誰が請求し、どこへ振り込まれるか」を聞きます。説明が曖昧なら、銀行の正式窓口へ具体的な資料を示して照会します。審査を通すためという理由で、本人の申告が事実と違う内容になることを避けてください。
入居準備の現金を先に予算へ入れる
家具、家電、カーテン、引越し、保険等は、住宅本体の検討初期から予算に含めます。融資対象外だから不要になる費用ではありません。今あるものを使う、新居の寸法を見てから買う、必要な部屋だけ先に整えるなど、購入時期を分けると現金負担を調整しやすくなります。
家電の買替えをすべて同時に行う場合は、支払いが集中する月の残高を確認します。カードの分割払いや新しいローンを組む前に、住宅ローンの審査・実行への影響を申込先へ聞いてください。住宅取得直後に新しい返済を重ねないためにも、先に買う物と後でよい物を家族で決めておきましょう。
現金予算には、引越し、家財、家電、通信、仮住まい、すぐ必要な外構等も入れます。仮定例で家財80万円、引越し20万円、予備費50万円なら150万円です。融資が建物分へ充てられても、この現金が別途必要になる場合があります。使える預金と、残しておく生活資金を分け、対象外だから後で考えるのではなく、契約前に支出を見える形にします。
金融機関の回答を項目別に残す
確認する質問は「この品目と費用は、この商品の対象か」「必要な証明は何か」「実行前の購入でも扱えるか」です。追加資金を扱う商品なら、費用総額と保障、税務の扱いも確認します。銀行名が同じでも商品が違えば条件が変わるため、担当者の回答と商品名をセットで記録してください。
住宅会社には、家本体、付帯工事、入居用品、車などを分けた予算表を依頼します。何でもローンへ詰め込むことより、用途を正しく申告して必要な資金を確保することが先です。対象外費用を後から発見しない計画にすると、融資の問題と家計の問題を同時に減らせます。
銀行の回答は、費目、対象額、必要証拠、支払先、実行時期を記録します。電話で一般論を聞いただけなら、自分の品物と契約にも当てはまるか再確認します。承認後に買う物や支払先が変わる場合は、変更を伝えます。住宅会社には見積書を実際の工事に合わせて作成してもらい、予算不足は総額や購入時期の調整で解決することが重要です。
関連URL
1 住宅金融支援機構 フラット35のご利用条件
借入対象となる住宅取得費用の範囲を確認できます。家具・車等を同じ資金使途として扱わずに照合します。
https://www.flat35.com/loan/lineup/flat35/conditions/index.html
2 住宅金融支援機構 フラット35の不適正利用への注意
目的外利用への注意を確認できます。実際の費用と異なる見積りで資金を借りる説明を受けた際に参照します。










