記事詳細

安くするために、検査回数を減らしてよい?

安くするために、検査回数を減らしてよい?

結論 :必要な確認を残し重複の整理を検討する

A 安くするために、必要な検査や確認を一律に減らすことは避けてください。法令による検査、瑕疵保険に関する検査、住宅性能評価、会社の自主検査等は、目的と範囲が違います。回数だけで過剰と判断せず、何を誰が確認しているかを整理することが先です。重複を合理的にまとめる方法があるかは、その後に検討します。

検査を多くすれば、すべての施工不良を防げるという意味でもありません。対象部位、工程、判定、記録、是正がつながっていることが重要です。減額案では、何を見なくなるかを説明してもらい、確認が抜ける部分を残したまま、回数だけを減らさないようにしましょう。

検査費の減額では、検査名と回数の一覧だけで判断せず、対象の部位、時期、目的、確認者を並べます。法令、保険、性能評価、自主検査、第三者サービスでは範囲が違います。同じ日に行われても一つが全てを代替するとは限りません。必要な手続きを設計者と関係機関へ確認し、まとめられる条件があれば正式に調整します。回数の多さを売りにする説明にも、少ないから効率的という説明にも、何を確かめたかという同じ質問を向けてください。

検査ごとの目的を一覧にする

法令に基づく手続きや検査は、自分の建物で必要なものを設計者へ確認します。保険の検査等も、それぞれ定められた範囲を確認するもので、住宅全体の性能や仕上げを無制限に保証するものではありません。別の目的の検査を同じものとして、片方は不要と判断しないことが大切です。

JIOの施工状況確認検査でも、仕様どおりの施工を確認する目的と、住宅性能評価や保証等とは異なる範囲が説明されています。どのサービスを利用するかは、その名称より確認内容で比べます。見積もりに検査費とだけ書かれていたら、検査者、部位、工程、報告書の有無を聞いてください。[資料14]

検査の比較表には、基礎、接合、防水、断熱、設備、仕上げ等の行を置き、どの検査がどこを対象にするかを記します。全項目へ同じ検査が必要という意味ではなく、確認の空白を見つける方法です。例えば瑕疵保険の検査へ、すべての設備操作や内装の品質確認まで含まれると考えません。会社の検査と工事監理が何を残すかを聞きます。検査済みという一語より、どの時点の何を、どの基準と資料で見たかが分かる報告を受け取ります。

隠れる前に確認できる工程を残す

基礎、構造の接合、防水、断熱等は、次の作業で見えなくなる部分があります。完成後の確認だけでは、当時の状態を直接見られない場合があるため、どの工程で見るかが重要です。日程と担当を決め、検査前に隠さないよう、工程表へ確認の節目を入れてもらいましょう。

写真を残す方法もありますが、写真だけで全方向やすべての数量を確認できるとは限りません。現場の確認と記録の役割を分け、必要な範囲が伝わる資料を受け取ります。施主が現場へ通えば検査の代わりになるとも考えず、専門的な確認は担当する設計者や検査者へ任せ、疑問を記録して質問してください。

隠れる工程は、検査予定と、問題があったときに覆う作業を止める判断を決めます。写真では分からない箇所や方向があるため、写真提出だけで現場確認を代えられるとは自己判断しません。施主が毎日訪問しても、専門的な確認を全て行えるわけではありません。疑問は位置と日付を記録し、担当者へ伝えます。次の工程を進める前に、誰が必要な確認を終えたと判断するかを明確にすることが、回数を数える以上に重要です。

重複をまとめる条件を確認する

同じ工程で複数の確認を行う場合、制度や提供者の条件に沿って、日程や検査をまとめられることがあります。ただし、施主や営業担当の判断だけで代替できるとは限りません。誰が何の要件を満たして確認するかを、関係する機関へ確認してから計画します。

まとめた結果、費用や現場の待ち時間が減るなら、合理化として検討できます。一方、同じ日に来たから確認範囲も同じ、という説明では不十分です。各制度の必要事項と自主確認の残りを一覧にし、統合前後で空白がないことを確かめます。費用の減少と、受け取る報告書の違いも併せて聞きましょう。

日程や確認をまとめる場合は、制度側が認める条件と提供者の業務範囲を照合します。仮定例で二つの訪問をまとめ5万円減っても、必要な報告や確認範囲が残るかを見ます。施主の立会いを一回へまとめることと、検査の仕事自体を省くことは違います。確認者が同じでも、それぞれ何の立場で何を報告するかを聞きます。減額前後の対象表を受け取り、新たな空白を作っていないことを設計者と確認してください。

指摘後の是正と再確認を含める

検査は、受けた回数だけで完了するものではありません。指摘があれば、担当、補修の内容、期限、再確認を決める必要があります。報告書を受け取っても未対応の項目が残っていれば、何をもって完了とするかを確認してください。次の工事へ進む判断も、担当者を明確にします。

追加の再検査費や補修費が出る場合は、その理由と契約上の負担を確認します。検査費を節約するために、指摘事項を口頭で済ませることは避けます。引き渡し時には、最初の指摘と対応後の記録を対応させ、施主が残る事項を理解できる状態へ整理してもらいましょう。

指摘事項は、番号、部位、内容、是正方法、担当、期限、再確認を対応させます。「指摘なし」の報告も、対象外の部分まで完全という意味ではありません。是正写真だけで完了とするのか現地で再確認するのかは内容によります。残る事項がある場合、次の工程と引渡しへどう関係するかを説明してもらいます。検査した事実だけで代金や工程の判断を終えず、指摘への対応が閉じたことを記録で受け取る手順にしてください。

回数より確認の空白を見て選ぶ

質問は「各検査の目的と対象は何か」「まとめても必要な確認は残るか」「指摘後は誰が再確認するか」です。費用の比較では、回数だけでなく報告と是正まで含む範囲をそろえます。第三者を加える場合も、会社の管理を代わりに全部任せられると考えず、役割を整理してください。

適切な減額は、不要な重複を減らしても必要な確認を失わない方法です。検査費を一律に削るより、設計変更や手戻りを減らす案も検討しましょう。見えない部分を確かめ、結果を記録し、指摘へ対応する仕組みへ予算を残すことが、完成後の大きな負担を避けるために重要です。

価格比較では、検査、報告、是正確認の範囲を同じにします。少ない回数で必要な範囲を確認できる仕組みなら合理的ですが、単に見ない部分が増える案とは分けます。追加の第三者検査を使う場合も、会社の管理と監理者の業務がどう連携するかを決めます。家族の予算が厳しいときは、検査を一律に削る前に不要な仕様や手戻りを減らす案を求めます。引渡し時に何を誰が確かめた家かを説明できることを、減額後も残す条件にしてください。

検査サービスを追加する場合は、契約する人、現場へ入る承諾、連絡先、報告の受領者を調整します。施主が外部へ依頼しただけで、施工者が全日程へ自動的に合わせるとは限りません。重要な工程を確認できるよう、会社と検査者へ同じ工程表を渡します。指摘が出た場合も、外部の意見だけで現場へ独自の指示を出すのでなく、設計者等へ適否と対応を確認します。確認を増やすことが情報の混乱にならないよう、窓口と記録を一本化してください。

関連URL

1 国土交通省 工事監理ガイドライン

工事監理の対象と合理的な確認方法の考え方を確認できます。検査の回数より残す業務の範囲を整理します。

https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr_000019.html

2 日本住宅保証検査機構 施工状況確認検査の内容と範囲

第三者による施工確認サービスの範囲を確認できます。他の検査との違いと報告内容を相談する際に使います。

https://www.jio-kensa.co.jp/other/construction_status/index.html

デザインハウス甲府
〒400-0118 山梨県甲斐市竜王1656-17
営業時間 9:00~18:00 / 定休日 水曜日

PAGE TOP ▲
ライン
フェイスブック
ツイッター
インスタ
イベント情報
電話番号
お問い合わせ