住宅会社の専用品は、市販品より品質が低い?
結論 :専用品という理由だけで品質が低いとはいえない
A 住宅会社の専用品は、市販品と比べて品質が必ず低いものではありません。販売する会社に合わせて、色、寸法、機能、組合せ、流通方法等を変えている場合があります。一方、見た目が似ていても機能や付属品が違う可能性があるため、同じメーカーだから同一商品と判断しないことが大切です。
専用品の良し悪しは、自分の使い方へ合うか、必要な性能を確認できるか、将来修理できるかで考えます。一般カタログに載っていないことだけで危険と決めず、専用品向けの仕様資料と品番を出してもらいましょう。比較する市販品も、定価ではなく同じ設置条件の価格へそろえてください。
専用品は、仕様を絞り流通や部材を共通化している場合も、市販品の一部を変えている場合もあります。型番が違うだけで低品質とは決めませんが、同じ外観だから同じ性能とも判断しません。比較する際は、何の機能を残し、何を省いたかを部品ごとに確認します。不要な装飾を減らした専用品なら合理的なこともあります。自分に必要な清掃、収納、操作、耐水等が不足するなら、追加と市販品への変更を同じ完成価格で比べてください。
外観より機能と構成を照合する
キッチンなら、扉、天板、引き出し、水栓、加熱機器、食洗機等を分けて確認します。洗面台や浴室も、サイズ、材質、付属品、掃除する部分が違えば使い勝手が変わります。外観写真だけを並べず、各機能の有無と寸法を一覧にすると、価格差が何の差かを把握しやすくなります。
省かれた機能が自分に不要なら、専用品は合理的な場合があります。反対に、必要な収納や節水機能等がないなら、安さだけで採用しないでください。機能を追加できるか、その差額はいくらかを聞き、市販品へ替える案と比べます。機能の数ではなく、日常の目的を満たすかを基準にしましょう。
キッチンなら、箱、引出しの機構、底板、天板、水栓、調理機器、食洗機を分けます。「同じメーカーの同じ幅」という比較では、内部の有効寸法や耐荷重、付属品の違いが分かりません。仕様を確認して、家族が使う食器や鍋、家電が収まるかを見ます。仮定例で専用品の収納量が不足し別家具10万円が必要なら、その10万円を足して比較します。機能の数を競うより、必要な収納と動作が一式で満たされるかで判断します。
材料と性能の確認資料を聞く
建材の専用品では、材質、厚さ、強度、防火、ホルムアルデヒド等、用途に必要な項目を確認します。すべての部材へ同じ証明が必要なわけではないため、設計者に、その場所で求められる性能と確認資料を説明してもらってください。規格や認定の名前が書かれていても、どの製品と使い方に対応するかが重要です。
国土交通省には、建築基準法に基づく構造方法や建築材料等の認定を確認する情報があります。専用品か市販品かという区分と、法令に必要な性能を確認できるかは別の問題です。認定等を使う場合は、対象品と施工条件が採用予定に合うかを設計者へ確認し、名称だけで品質を判断しないようにしましょう。[資料12]
建材では、使用箇所に求められる性能と、その製品の確認資料が対応するかを設計者へ聞きます。認定等がある場合、品番だけでなく下地、厚さ、固定、接合等の条件も関係します。単体の材料の資料が、組み合わせた壁全体や建物を保証するとは限りません。対象でない規格をむやみに要求するのではなく、その場所へ使える根拠を説明してもらいます。現場で市販の似た部材へ代えたときも、価格だけで同等と扱わず設計上の適否を確認してください。
現物と施工例で使い方を確かめる
専用品は一般のショールームに同じ展示がない場合があります。そのときは、サンプル、専用資料、施工例等で確認できる範囲を聞きます。別の商品を体験した後で同じと思い込まないよう、操作する部分や内部の仕様の違いを担当者に示してもらいましょう。
交換できる面材や設備の組合せも確認します。例えば、鏡や水栓だけ市販品へ変えられるか、取付け寸法が特殊かで、将来の選択肢が変わる場合があります。今の使いやすさに加え、修理や模様替えのときにどこまで交換できるかを聞くと、安い価格の裏に残る条件を理解しやすくなります。
展示で確かめられない部分は、断面のサンプル、専用カタログ、取扱説明書、寸法図等で補います。現物を見られないことを値引きだけで補わず、操作や手入れに影響する違いの説明を受けます。専用品へ市販の水栓等を組み合わせる場合は、メーカーと施工者の対応範囲を確認します。将来の交換で周囲を壊さずに済むか、汎用の寸法かも設計時に聞きます。現在の使いやすさと、故障したときに取外せることの両方を見てください。
保証と部品の供給先を確認する
保証する主体、保証期間、対象範囲、連絡窓口を確認します。住宅会社が専用に販売していても、メーカーが修理するのか、住宅会社が取りまとめるのかで手続きが違う場合があります。品番が分かる資料と保証書を受け取り、故障時に製品を特定できるように保管してください。
部品の供給や後継品への交換は、いつまでも同じ条件でできるとは限りません。消耗品、取っ手、ヒンジ、水栓等の入手先と、供給が終わった場合の対応を聞きます。「メーカー製だからずっと直せる」という約束へ置き換えず、現在確認できる条件と将来の不確実さを分けて予算を考えましょう。
保証書では、製造元と販売元、受付、訪問、部品交換の担当を追います。部品保有期間は、製品の保証期間とは違い、必ずその期間中に全て修理できる約束でもありません。対象部品や条件はメーカーへ確認します。専用部品が供給終了したとき、部分交換と一式交換のどちらになるかは未確定でも、想定される作業を聞くことはできます。施主も品番、製造番号、納入日、仕様書を保管し、窓口が変わっても製品を特定できるようにします。
同じ機能の完成価格で比較する
質問は「市販の類似品と何が違うか」「確認できる性能と資料は何か」「修理と交換はどこへ頼むか」です。市販品へ変える場合は、標準の減額、購入、送料、取付け、付属部材まで含む差額を出してもらいます。カタログ価格だけでは、実際に住まいへ設置する費用を比較できません。
専用品は、選択肢を絞って必要な機能を安く提供できる場合も、希望に合わない部分がある場合もあります。名前だけで判断せず、仕様、確認資料、保証、交換条件を見て選んでください。自分が使う機能を満たし、条件を理解できるなら、専用品であることを不安の理由にする必要はありません。
比較表には、必要機能、有効寸法、設置工事、保証、交換の条件、税込総額を並べます。カタログに載る市販品の定価と、専用品の施工込み価格を並べて割引率を計算しません。変更案では、標準専用品を外す減額と、市販品を付ける総費用の差を受け取ります。専用品を採用する理由が価格だけなら、残る不明点を確認してから承認します。必要な結果が資料と現物で確かめられることを、知名度や専用という呼び名より重視してください。
専用品の変更見積りでは、比較品のカタログ一式ではなく、実際の組合せを特定します。例えば同じ洗面シリーズでも、鏡、照明、収納、排水部材が違えば価格と使い方が変わります。会社には相違点を示してもらい、標準を残した案と変更案の税込差額を受け取ります。専用品という言葉への不安を、上位品への変更だけで解消する必要はありません。必要機能と修理の条件が確認できれば、その分の予算を変えにくい部分へ残す判断もできます。
関連URL
1 国土交通省 建築基準法に基づく構造方法等の認定
建材等の認定情報を確認する入口です。採用品と使用方法が対象条件へ合うかは設計者へ確認します。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_tk_000042.html
2 LIXIL 製品保証と修理等のサポート
製品の保証、型番確認、修理等の案内例です。専用品は個別の品番で対応可否を照会してください。










