記事詳細

水回りを近づけると、安くできる?

水回りを近づけると、安くできる?

結論 :配管を整理しやすいが近づけるだけでは決まらない

A キッチン、浴室、洗面、トイレを近づけると、給排水の経路をまとめ、配管の長さや接続の手間を減らせる場合があります。ただし、近いほど必ず安いわけではありません。屋外の引込位置、排水先、上下階、床下の高さ、点検方法等で変わるため、実際の配管計画と数量で確認することが大切です。

設備を一か所へ集めることだけを目的にすると、家事の移動や生活音で使いにくさが出る場合もあります。配置による減額と、家族に合う動線を一緒に検討しましょう。見た目が近いことと、工事の経路が短いことは同じではないため、図面上の距離だけで節約額を推測しないでください。

水回りを集めて減らせるのは、管の長さ、継手、施工の手間等ですが、平面上の近さだけでは数量は分かりません。給水・給湯・排水と換気の経路を、屋外から設備まで追います。床下や天井内を通せない部分があれば遠回りになる場合があります。敷地の引込位置と排水先を確かめ、設備だけを寄せる案と、給湯器や建物の配置まで変える案を分けます。工事費の減少を説明してもらう際は、何の管が何m、どの接続が減ったかを聞いてください。

給水と排水と給湯の経路を分けて見る

水回りには、冷水を送る管、湯を送る管、使った水を流す管などがあり、それぞれ経路と条件が違います。特に排水は流すための勾配や接続位置の検討が必要です。設備を近づけても、地中や床下で遠回りする場合があるので、敷地全体を含む経路を設備の担当者へ説明してもらいましょう。

既存の引込や排水設備を使える土地でも、位置、口径、状態等の確認が必要です。使えると思って間取りを決めた後でやり直すと、工事と設計の変更が増える場合があります。土地の資料と現地を確認し、使えるもの、新設するもの、調査待ちのものを分けてから、配置の比較を進めてください。

排水は距離だけでなく勾配と高さの計画が必要です。配管を短くしても、基礎の貫通や外部のますの位置が増えれば、関連工事が変わります。既存管を使う場合も、口径、劣化、接続先、維持管理の条件を調べます。仮定例で配管費15万円減でも、外部接続の変更10万円が必要なら差は5万円です。計画段階の仮の数字を確定額とせず、設備図と現地の確認後に更新します。給水の引込みと宅内配管を別々に依頼する場合は境界も明記します。

上下階の位置も合わせて考える

二階に洗面やトイレを置く場合は、一階の水回りとの位置関係で配管経路が変わります。上下を近い位置にまとめる案は検討できますが、梁や壁、収納、天井の中をどう通すかも確認が必要です。真上に配置したから自動的に最短で施工できるとは考えず、構造との関係を設計者へ聞きましょう。

二階の排水が寝室やリビングの近くを通る場合は、音への配慮も検討します。配管を隠すために収納が狭くなる、点検口を設ける場所がないなどの影響も確認してください。安く収まる配置を選んでも、入居後の音や使える面積の変化が大きければ、家族にとって納得できる減額とは限りません。

上下階の水回りでは、梁や耐力壁等と配管の位置を設計時に調整します。配管を通すために、現場判断で構造部材へ穴を開けてよいわけではありません。配管を納めるスペース、必要な補強、天井の高さ、音、点検口を一緒に確認します。上下を近づけても、寝室の脇を排水が通るなら音への対応が必要になる場合があります。設備図だけでなく構造と平面の整合を設計者へ聞き、家族が使う空間の有効寸法が変わるかも確かめてください。

お湯の待ち時間と日常の使い方を確認する

給湯器と使う場所の関係は、配管費だけでなく、お湯が届くまでの待ち時間等にも関わります。ただし、距離以外に管の仕様、設備、季節等の条件もあるため、何秒短縮できると一律に断定できません。朝に複数の場所で使う、冬に玄関近くの手洗いを使う等の生活を伝えて検討してもらいましょう。

配管を短くするために給湯器を置く位置を変える場合は、点検、交換、周囲の音、排気や設置条件も確認します。機器の近さだけを優先し、隣家への配慮や搬出入を見落とさないことが大切です。設備の種類と位置を一緒に決め、後から外構や駐車へ干渉しないかも確かめてください。

お湯の待ち時間は、配管内に残る水の量を考えると仕組みを理解できます。仮に内径13mmの管が20mなら内容積は約2.65Lで、毎分6Lで流す単純計算では約27秒分です。これは実際の到達時間の保証ではなく、給湯器の起動や混合、温度等を無視した説明です。距離を縮める価値は、使う回数と場所で違います。節約額を一律に断定せず、給湯方式、保温、配置、家族の使い方をそろえて比較してもらいましょう。

家事動線と点検のしやすさを守る

洗濯、入浴、料理、来客の手洗い等は、使う時間と人が違います。水回りを集めすぎると、脱衣中に洗面を使いにくい、トイレの音が気になる、キッチンへ行く通路が混む等の問題が出る場合があります。家族の一日の動きをたどり、配管の効率と生活の効率が両立するかを確認しましょう。

配管が短くても、接続部分を点検できない、交換のために大きく壊す必要がある計画では、将来の負担が残ります。床下や天井内の点検口、掃除や交換への経路を確認してください。初期費用を少し下げるために、後から直しにくい納まりへ変えることがないよう、維持管理まで設計の条件に入れます。

動線と維持管理では、家族が同時に使う場面を確認します。脱衣している人がいても洗面を使えるか、料理中に洗濯物を運べるか、配管へ点検のため近づけるかです。仮定例で工事費を10万円下げても、そのために収納を失い別家具8万円が必要なら、家計の差は2万円です。設備の交換では、浴槽、洗面台、給湯器等をどこから搬出入するかも聞きます。配管の効率だけで生活や将来の工事へ負担を移さない計画にしてください。

配管計画を変えた二案で比べる

質問は「どの配管が何m減るか」「屋外と上下階を含む差額はいくらか」「点検と生活動線に何が変わるか」です。配置を変えた結果、建物面積や建具も変わるなら、それらを含めた総額で比較します。配管の減額だけを抜き出し、別の工事の増額を忘れないようにしましょう。

水回りをまとめる考え方は、費用を抑える方法の一つです。敷地の条件、構造、給湯、家族の使い方まで整合して初めて、合理的な配置になります。近いか遠いかだけで判断せず、必要な機能と将来の点検を保ち、実際の数量と見積もりで効果を確かめることが大切です。

二案の比較は、配管数量、屋外接続、上下階の納まり、給湯、生活動線、点検と交換を同じ範囲で行います。減った費用を示すと同時に、何の条件が変わったかも記録します。安い配置でも必要な通路や点検が守られていれば、有力な案です。変化が複雑で差額が小さければ、暮らしの使いやすさを残す判断もできます。水回りを近づけることを目標にせず、家全体の工事と家族の行動を整理した結果として、合理的な距離を選んでください。

配管を短くする案でも、給湯器の騒音、隣家への向き、点検と更新のスペースを確認します。機器が近いという利点のために、寝室への音や駐車との干渉を増やす場合は別案を考えます。将来の交換で隣地へ入る必要があるか等も、配置段階で聞けます。家事の距離、管の距離、設備の点検経路は同じ一本の線ではありません。それぞれを図面へ示し、工事費が下がっても困る場所が増えないことを、二案の総額と一緒に確かめてください。

関連URL

1 甲府市上下水道局 宅内排水設備について

宅内排水と公共下水道への接続の基本を確認できます。所在地の施工条件は各担当窓口へ照会してください。

https://www.water.kofu.yamanashi.jp/general/onegai/haisuisetsubi.html

2 国土交通省 長期優良住宅の認定と維持保全

維持保全や維持管理に関わる制度の確認資料です。配管を短くするだけでなく、点検・修理できる計画を相談する際に使います。

https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000006.html

デザインハウス甲府
〒400-0118 山梨県甲斐市竜王1656-17
営業時間 9:00~18:00 / 定休日 水曜日

PAGE TOP ▲
ライン
フェイスブック
ツイッター
インスタ
イベント情報
電話番号
お問い合わせ