固定と変動を組み合わせたローン。高い方だけ借り換えればよい?
原案の判断:片方の変更条件と残る契約への影響を一体で確かめる。
固定と変動を組み合わせた住宅ローンは、高い金利の部分だけを見て借り換えを決めないでください。片方だけを変更できるか、担保や優遇条件、残る契約への影響を確認する必要があります。金利が高い固定部分には、将来の金利上昇を避ける役割もあるため、二つを合計した費用とリスクで判断します。
二つの金利部分が別契約かを確認する
まず契約書と返済予定表から、固定と変動が別々のローンなのか、一つの契約内の区分なのかを確認します。借入番号、残高、金利、残期間、返済日をそれぞれ書き出します。画面に二つの金額が出ていても、自由に片方だけ他行へ移せるとは限りません。
登記事項証明書では、抵当権がどの債務を対象にしているかを確認します。一つの担保が複数の債務を支えている場合、片方の完済で担保全体が外れるとは限りません。新銀行が求める担保順位や範囲を、現在の銀行の条件と照合する必要があります。
同じ銀行から借りた二本でも、保証会社や団信の契約が異なることがあります。固定部分だけ、変動部分だけの資料を取り出して比較せず、両方の契約と特約を示します。手続きの可否が分かる前の金利差計算は、実行条件が付いた仮の試算として扱ってください。
残るローンの条件が変わらないかを聞く
現在の銀行には、片方だけを完済した場合の手数料、担保の扱い、残るローンの条件を確認します。組合せや取引条件を前提にした金利優遇があるなら、継続できるかを聞きます。契約が二つだから互いに影響しない、と自分で判断しないことです。
新銀行には、他行のローンが物件に残る状態で借り換えを扱うかを確認します。担保条件に合わなければ、片方だけの借り換え案は成立しません。二本とも借り換える必要があるときは、低金利で借りている側まで変える費用と影響を含めて再計算します。
団信も各部分で比較します。片方を変更すると保障対象の残高や保障条件がどうなるかを確認してください。金利が高い部分に疾病保障の上乗せが含まれているなら、上乗せを除いた金利と保障内容を分けます。見かけの金利差が、保障の違いによるものかもしれません。
固定金利の役割を消した後の家計を見る
現在の固定金利が変動より高くても、それだけで不利な契約とは決められません。固定期間中の返済を見通せることには家計上の意味があります。高い固定部分を変動へ借り換えるなら、家全体の変動金利の割合が増えることを確認します。
たとえば残高3千万円のうち1千5百万円ずつ固定と変動だったものを、すべて変動へ変更する案を仮定します。当初の月額が下がっても、将来金利が上がった場合に影響を受ける元金は増えます。同じ金利上昇の仮定を置き、変更前後の月額と残高を比較してください。
固定部分の残り期間が短い場合は、固定終了後の条件も確認します。あと数か月で条件が変わるローンを今すぐ借り換える案と、終了時に見直す案では費用の回収が違います。終了後の適用金利が未定なら、複数の仮定で比較し、現在の高い金利がずっと続く計算にしないことです。
固定部分を残す案では、金利が上がっても変わらない月額と、変動部分で増え得る月額を分けて家計へ置きます。すべて変動へ移す案ではその区分がどう変わるかを示します。金利の平均値より、毎月いくらまでなら受け入れられるかという家計の上限が判断に役立ちます。
一部変更と全部変更を同じ期間で比べる
比較するのは、現状維持、片方だけ借り換え、両方を借り換え、現在の銀行で条件を変える案です。それぞれについて、これからの返済総額、変更費用、実行日に必要な現金、完済年齢を並べます。選択肢ごとに返済期間を違えて月額だけを比べると、結果が分かりにくくなります。
たとえば高金利側の残高が小さければ、利率の差が大きくても節約額が手数料を下回る場合があります。反対に、残高と期間が十分あるなら変更の効果が大きくなることもあります。何%下がるかではなく、自分の残高と保有予定期間で費用を回収できるかを見ます。
二本の完済時期が違う場合は、一方が終わった後の家計も確認します。将来の返済軽減を前倒しで使うつもりで期間を延ばすと、退職後まで債務が残ることがあります。月々の余裕をつくる目的と、利息を減らす目的を区別すると、適切な案を選びやすくなります。
繰上返済も含めて最終の変更範囲を決める
手元資金に余裕があるなら、高い金利の側へ繰上返済する案も比較できます。ただし、どちらへ充当できるか、手数料、保障、住宅ローン控除への影響を確認します。借り換え費用を払うより効率的な場合もありますが、生活に必要な現金まで使うことは避けてください。
実行する案が決まったら、終わる契約、残る契約、新しく始まる契約を一覧にします。旧銀行の完済額、新銀行の融資額、担保の手続き、二本分の返済開始・継続を確認します。片方だけを変更する場合ほど、残るローンの口座振替を誤って止めないようにします。
変更後には、二本を合計した毎月返済額と残高を家計表へ反映します。金利変更の時期が別々なら、それぞれの通知を保存してください。一度借り換えれば組合せの管理が不要になるとは限りません。変動割合と固定終了時期を把握しておくことで、次の判断もしやすくなります。
深澤の判断と次の行動
私の判断は、高い金利の部分だけを悪者にせず、二つの契約が家計で果たしている役割と変更条件を確認することです。まず両方の契約・担保・保障を整理し、片方だけの借り換えが可能かを両行へ聞きます。そのうえで、費用と将来の金利上昇を含む合計負担を比較してください。金利差だけで決めるより、変更後も返済を続けられる組合せを選ぶことが重要です。
参考資料 確認日 2026年10月25日
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