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全部タッチパネルにした家。 泊まりに来た親も、説明なしで操作できますか?

結論

家の操作を全部タッチパネルへまとめることは、誰にとっても便利とは限りません。私なら、照明をつける、空調を調整する、入浴するという日常の基本操作は、家族や来客がその場で分かる方法を残します。高度な設定は便利でも、暮らすたびに説明係が必要になる家にはしたくありません。

例えば、泊まりに来た親が夜中にトイレへ行き、廊下の照明をつけたい場面です。画面を起こし、部屋を選び、照明の一覧から探す必要があるなら、慣れていない人は迷います。操作が遅いことを年齢のせいにせず、初めて使う人にも意図が伝わる設計かを確かめてください。

基本操作と、便利な設定を分ける

一括操作、予約、明るさの組合せなどは、家族が慣れれば役立つ機能です。ただし、一か所で何でも操作できることと、必要な場所で迷わず操作できることは別です。玄関へ入った人が照明をつけたいとき、リビングの画面まで歩く必要がないかを見ます。

スマートフォンとの連携にも条件があります。例えばパナソニックのリンクプラスの公式案内には、初期設定や機器の登録、通信状態による制御の条件が示されています。アプリで操作できることを、どんな状態でも同じように使えることと捉えないでください。[1]

私は、毎日必ず行う操作、あると便利な操作、家づくりの初期だけ設定する操作に分けて考えます。毎日の操作は最短で届く場所へ、便利な機能は追加の方法として用意する。設定のための複雑な画面を、毎回の暮らしの入口にしないことが基本です。

家族の中に設定が得意な人がいる場合も、その人が出張した日を想像します。通知が出た、画面がいつもと違う、予約を変えたい。そんなときに他の人ができることと、触らずに相談することを分けると、便利な機能を安心して使いやすくなります。

画面の前で、説明なしに試してもらう

候補の操作盤では、最初から担当者にすべて教えてもらう前に、「この部屋の照明をつけてください」と家族へ頼んでみます。どこへ視線を向け、どの表示を押すかを見ます。操作できなかった人を責めるのではなく、迷った場所が設計の確認点です。

文字の大きさ、表示の言葉、ボタンの区別を確かめます。家族には「主寝室」より「二階の寝室」の方が通じるかもしれません。機器へ任意の名前を付けられる場合も、設定した本人だけが分かる略称を避けると、来客時や引継ぎの説明が楽になります。

画面を取り付ける高さも、立っている大人一人だけで決めないことです。子ども、座る人、荷物を持っている人が操作する位置を考えます。手が届くかだけでなく、見える角度や照明の映り込みも確認します。展示品と同じ高さが、自宅でも合うとは限りません。

例えば、料理中に少し明るくしたいのに、汚れた手で画面の細かい部分を何度も押すとしたらどうでしょうか。便利な一括操作とは別に、その場所で使う簡単な方法があると助かります。どの操作をどの場所で行うかを書き出すと、画面を集約しすぎない判断ができます。

確認の結果は、押せたかどうかだけでなく、どこで迷ったかを記録します。表示が小さいのか、名前が分からないのか、画面の階層が深いのかで改善方法は違います。操作が苦手という一言にせず、迷った一動作を設計者やメーカーへ伝えてください。

来客が使う場所は、説明の少なさを重視する

客間、トイレ、洗面所では、使う機会の少ない人にも意味が通じる表示が向いています。家族には当たり前のアイコンでも、初めて見る人には推測が必要です。物理的なスイッチを含め、押した結果が分かりやすい方法を候補に入れます。

一方、すべてを従来型へ戻す必要もありません。家族が使いこなすリビングの設定と、来客が触る操作を分ける方法があります。例えば、場面ごとの照明設定は家族用の画面から選び、基本の点灯は壁のスイッチでもできるようにする考え方です。対応可否は製品ごとに確認します。

泊まりに来る親へ説明するときも、全機能の講習は不要です。「夜はここで照明をつける」「温度はこの操作で変える」と、必要な場面に絞ります。短い案内で足りる設計の方が、来るたびに同じ説明を繰り返す負担を減らせます。

子どもが触る場所では、操作できることと変更してほしくない設定を区別します。制限機能があるか、解除は誰ができるかを確認してください。便利だからと全員に同じ設定権限を渡すより、家庭の使い方に合わせて扱う方が分かりやすいです。

故障時と引継ぎまで含めて、完成と考える

画面が故障したらどの操作が残るか、通信が途切れたら何が使えるかを、導入前に質問します。すべてのタッチパネルが同じ条件で止まるわけではありません。機器ごとの説明を受け、想像で「全部使えない」「全部問題ない」と決めつけないことです。

取扱説明書に加え、機器の一覧と設定の管理者を残します。スマートフォンを買い替えたときや、家族が機器を追加するときに、誰へ聞けばよいかが分かる状態にします。操作の便利さだけでなく、設定を継続して管理できることも選定条件です。

例えば、一括消灯の対象へ新しい照明を追加した後、廊下まで消えて困る場合があります。設定を変更したら、寝る前、外出前、来客時の動作をもう一度確かめます。家は住みながら使い方が変わるので、初回の設定が永久の正解とは考えません。

検討中の機器が多すぎるなら、まず家族が困っている操作を一つ選び、それを簡単にすることから始めます。何でも画面へ集めることを目標にすると、操作が増える可能性があります。覚えることを増やしてまで得たい便利さなのか、家族の実感で判断してください。

停電から復帰した後、設定や時刻を確認する必要があるかも聞いておきます。機器によって扱いが違うため、一般的な手順を家全体へ当てはめないことです。復帰後の確認事項を機器一覧へ添えておけば、不在だった家族も同じ情報を見て判断できます。

深澤の判断と次の行動

私なら、全操作を一つの画面へ集約することより、毎日の基本操作が自然にできることを優先します。家族が慣れた高度な機能は活用し、来客も使う場所には分かりやすい操作を残します。家の便利さは、設定した本人が不在の日にも確かめるべきです。

次の設備打合せには、家族と来客が使う操作を三場面だけ書いて持参してください。デザインハウス甲府へ相談するときも、「親が夜中にトイレへ行く」など具体的な場面を伝えていただくと、スイッチと操作盤の位置を検討しやすくなります。説明なしでできてほしいことを、先に決めましょう。

参考資料

[1] パナソニック  アドバンスシリーズ リンクプラス:「スイッチアプリ」の使い方

デザインハウス甲府
〒400-0118 山梨県甲斐市竜王1656-17
営業時間 9:00~18:00 / 定休日 水曜日

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