Q 仮設工事費を見直すには?
足場・仮設電気・仮設トイレの期間と共用条件をどう確認しますか?
A 仮設工事費は、必要な安全設備を確保したうえで、設置数量、使用期間、搬入・撤去の回数を見直すと削減できる場合があります。足場や仮設トイレを単純に省くのではなく、工程表と見積明細を照合し、複数の工事で適切に共用できるかを施工会社へ確認しましょう。
仮設工事を設備別・期間別に分ける
仮設工事には、足場、養生シート、仮囲い、仮設電気・水道、仮設トイレなどがあります。同じ「仮設一式」でも、運搬、設置、賃料、清掃、使用料、撤去が含まれるかは見積もりによって異なります。まず設備ごとの金額と、何日または何か月分を見込んでいるかを確認します。
足場の数量は延床面積と同じではありません。建物の外周、高さ、軒の出、作業床の位置、隣地との距離などで必要な構成が変わります。外壁工事の面積だけを見て「多すぎる」と判断せず、計算対象と単位、組立・解体費の含み方を説明してもらうことが先です。
足場の共用は、使用する工種、時期、必要な高さ、管理方法が合う場合に検討できます。屋根・外壁・雨樋などを同じ足場で施工できるか、後付け設備のために再設置が必要になるかを整理します。厚生労働省は、足場の組立て・変更後の点検や記録等を示しています。共用時も施工会社による安全管理が前提です。[E1]
工程をそろえて差額を計算する
比較表には「設置日・撤去予定日」「基本料金に含む期間」「延長時の単価」「使用する会社」を記入します。仮設電気は申込みや工事の費用と使用電力量を分け、トイレは清掃・汲取りの回数も確認します。期間を短くしても、基本料金が固定なら同じ割合では安くなりません。
| 確認項目 | 見積もりでそろえる条件 |
| 足場・養生 | 設置範囲、組立・解体、点検、使用期間 |
| 仮設電気・水道 | 申込・設置費、基本料金、使用料、撤去費 |
| 仮設トイレ | 台数、期間、清掃・汲取り、運搬費 |
| 工種間の共用 | 使用者、管理者、変更費、工程の重なり |
例えば、当初の仮設費が合計45万円、工程の調整による延長料金の減額が4万円、共用のための変更・点検等の追加費が1万円という仮の条件なら、変更後は42万円で、差額は3万円です。これは相場でも削減の保証でもなく、減る費用と増える費用を同じ表で計算するための例です。
別発注の太陽光工事や外構工事に足場等を使ってもらう場合は、住宅会社と別業者の双方に承諾を取り、管理者、利用条件、破損時の対応を明確にします。使えると自己判断して手配すると、作業に必要な設備が合わず、組替えや再搬入が増える可能性があります。
見積もりに各工種の足場費が載っていても、ただちに二重計上とは限りません。基礎用の作業設備と外壁用の足場など、目的も時期も異なる場合があるからです。同じ場所・同じ期間・同じ設備を重ねて数えていないかを確認し、重複が判明した部分だけを修正します。
工期を詰める前に確認したい質問
施工会社には「この仮設設備は何の作業に、いつまで必要ですか」「基本料金と延長料金の境目はどこですか」「他工種との共用で、安全管理と工程に支障はありませんか」と質問します。減額案を依頼するときは、残す設備と点検の内容も書面に記載してもらいましょう。
雨天や資材納期の変化で工期が延びた場合についても、延長費が発生する条件、連絡する時期、負担の決め方を確認します。必要な養生や検査を省いたり、無理に作業を重ねたりして予定日だけを守ろうとすると、品質や安全を損なうおそれがあります。工程に必要な余裕を持たせます。
着工前には、住宅会社がまとめる仮設計画と別発注工事の日程を一枚の工程表で共有します。解体から新築へ仮設水道等を引き継げるかも、供給者の条件を含めて確認するとよいでしょう。隣家の設備や敷地を借りる前提にはせず、使用の承諾と管理方法が整った計画を採用します。
最終的には、単価の値下げ額より、完成までの仮設費総額と工事の進めやすさで判断します。「撤去を早めたために後日もう一度借りる」「清掃費が見積もり外だった」という追加を防ぐことも、費用を抑える具体策です。変更後の見積もりには、対象設備、数量、期間、差額を残します。
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