Q.エアコンや配線の穴あけで気密性能は変わる?後施工の貫通部をどう処理しますか?
A.気密層を通る穴を後から開け、周囲の処理をしなければ、気密性能に影響することがあります。機器を付けた後に外から穴が隠れたことだけでは確認できません。穴の位置、配管と気密層の接続、防水、施工後の記録まで、住宅会社と取付業者で共有してください。
機器の購入前に取付条件を共有する
エアコン、屋外コンセント、通信線、防犯カメラなど、入居後にも設備を増やす機会があります。測定時点でよいC値が出ていても、その後の工事で同じ状態が保たれるとは限りません。新設や交換で外壁・屋根・床を通る作業があるかを先に確認します。
エアコンを家電量販店などで購入する場合も、建物側の取付条件を伝えます。「高気密住宅です」という言葉に加えて、気密層の位置、既存の配管穴やスリーブの有無、使用できる部材、住宅会社の確認窓口を共有すると、工事内容を相談しやすくなります。
新しく穴を開ける前には、構造材、耐力壁の面材、既存の電線や配管との関係を確認します。2×6の壁枠組み工法でも、現場を見ずにどこでも開けてよいわけではありません。位置や大きさが変わるときは、建物の図面を持つ設計・施工側へ照会してください。
先にスリーブを設ける方法もありますが、スリーブと気密層の接続、後で配管を通した内側の隙間、使わない期間の閉鎖をそれぞれ計画します。筒が入っていれば、将来のどの工事でも自動的に気密が保たれるという意味ではありません。
気密と防水をそれぞれ納める
室内側で空気を止める部分と、外側で雨水の侵入を防ぐ部分は、住宅の構成に沿って処理します。配管カバーや化粧プレートで見えなくなる前に、どの層をどの部材につないだかを確認します。外の表面を仕上げただけで内部の気密まで済んだとは判断できません。
配管や電線の太さ、束ね方、動き方に合う処理も必要です。テープ、専用の貫通部材、シール材などの選択は、下地への適合と施工要領に従います。とにかく大量に材料を詰める方法ではなく、必要な部分を確実に納めてもらいます。
取付け前に整理したい項目
・機器と配管の位置、穴の径と既存穴の利用可否。
・構造、防水、気密、防火に関する施工条件。
・処理する担当者と、隠れる前の写真の残し方。
・工事後の確認、保証の窓口、将来交換の方法。
エアコンの排水管を含む場合は、排水の機能を損なわない納まりも確認します。気密を上げるために必要な排水経路を塞いだり、機器の指定を外れたりする施工にはできません。機器側と建物側の条件を合わせる必要があります。
既存の機器を交換するときも、古い配管を抜いた跡や、不要になった穴の処理を確認します。外側にふたがあっても、気密層の接続が失われたままの場合があります。今後使わない穴を閉じるのか、将来再利用するのかも伝えてください。
後施工をしたら、施工箇所、日付、使用部材、処理前後の写真を保管します。新築時の報告書に、工事後も同じC値が維持されていると書き足すことはできません。必要な確認の方法や再測定を行うかは、工事の範囲と契約条件に応じて相談します。
新築時から取付予定が分かっている設備は、貫通位置を先に設計へ入れておくと調整しやすくなります。ただし、使用予定がない穴をむやみに増やす必要はありません。将来の計画と施工の手間を照らして準備します。
設備の価格を比べるときも、「取付工事に気密層の復旧まで含みますか」と確認してください。購入先がどこであっても、建物の性能を守る納まりと確認方法を共有することが大切です。
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参照資料 P04、P05、P07










