なぜ第三種換気が多いのか?
Q
高性能住宅では第一種換気が良いと聞くことがあります。
それなのに、なぜ今でも多くの住宅で第三種換気が採用されているのでしょうか?
A
結論から言うと、
第三種換気の方がコストを抑えやすいからです。
現在の日本の住宅では、
第三種換気が最も多く採用されています。
その理由は非常にシンプルです。
設備費も工事費も安く済むからです。
第三種換気は、
排気だけを機械で行い、
給気は自然に行います。
仕組みがシンプルなので、
- 設備費が安い
- 工事費が安い
- メンテナンスが比較的簡単
というメリットがあります。
そのため、
住宅価格を抑えたい場合には採用しやすい換気方式なのです。
実際、
第三種換気でも法律上の換気基準は満たしています。
ですから、
第三種換気だから悪い住宅というわけではありません。
しかし、
高気密高断熱住宅になると話が変わります。
例えば冬。
室内を22℃に暖めたとします。
第三種換気では、
暖かい空気をそのまま外へ排出し、
外気をそのまま取り込みます。
つまり、
せっかく暖房で作った熱を捨てながら生活している状態になります。
一方、
第一種熱交換換気では、
排気する空気の熱を回収して、
外から入る空気へ移すことができます。
例えば、
外気0℃でも、
熱交換によって18℃前後まで暖めてから室内へ取り込むことが可能です。
つまり、
暖房エネルギーを無駄にしにくいのです。
では、
なぜ全ての住宅会社が第一種換気を採用しないのでしょうか。
理由はやはりコストです。
第一種換気は、
- 本体価格が高い
- ダクト工事が必要
- 設計の知識が必要
- メンテナンスも必要
だからです。
結果として、
住宅価格を抑えるために第三種換気を選ぶ会社が多くなります。
私は、
第三種換気が悪いとは思いません。
しかし、
高気密高断熱住宅を本気で目指すなら、
換気方式まで含めて考えるべきだと思っています。
なぜなら、
換気は24時間365日動き続ける設備だからです。
キッチンは使わない時間があります。
お風呂も使わない時間があります。
しかし換気は常に動いています。
だから住宅性能に与える影響も大きいのです。
家づくりでは、
断熱材や窓だけではなく、
換気にも注目していただきたいと思います。
深澤敏仁のひと言
「私は換気を家の心臓のような存在だと思っています。
見えない設備ですが、
毎日止まることなく働いています。
だからこそ、
家づくりでは価格だけでなく、
その換気が30年間どう働くのかを考えることが大切だと思っています。
高性能住宅とは、
断熱だけではなく、
換気まで考えられた住宅だと思っています。」










