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その西向きの大きな窓、真夏の夕方に見ても採用したいですか?

結論

西向きの大きな窓は、景色が好きという理由だけで決めず、夏の夕方に誰がどこで過ごすかまで考えて採用します。私なら窓そのものを否定しません。ただし、帰宅して食事を作る時間や子どもが勉強する時間に、日差しがどこへ入るかを確認するまでは大きさを確定しません。

例えば、午後の景色が美しい敷地でも、食卓へ直接光が入ると、家族が座る位置を変えたくなるかもしれません。見せたい眺めと、毎日気持ちよく座れる場所は、一緒に設計したいものです。完成写真の一枚で魅力を判断せず、夕方の一時間を想像してください。

景色と日射を同じ窓で扱う

住宅の外皮性能には、熱の逃げやすさだけでなく日射熱の入りやすさという指標があります。国土交通省もこの二つを分けて説明しています。「断熱性の高い窓だから、夏の日差しも何もしなくてよい」と一括りにせず、窓の役割を分けて確認します。[1]

ガラスを選ぶときは、商品名だけでなく、計画した方位と暮らしに対してどの性質を選ぶのかを聞きます。熱の出入り、見え方、明るさなど、複数の希望が関わります。住宅会社が勧める理由を、窓の大きさや外の日よけと一緒に説明してもらいましょう。

日差しを窓の外で遮る方法は、熱が室内へ入り込む前の対策としてメーカーが紹介しています。ただし、製品の効果を示す数値は条件付きです。自分の家でも同じ温度になると置き換えず、選んだ窓と設置条件に合うかを確認します。[2]

軒があるから安心と即断することも避けます。どの季節の何時に影ができるかは、窓と軒の位置関係などで変わります。設計者には夏の夕方を指定して検討してもらい、図面上で日差しが食卓やソファへ届くかを確認してください。

夕方の家族を図面に置く

最初に、帰宅後から日没までの家族の行動を書きます。台所で調理する人、食卓で宿題をする子ども、ソファで休む人です。窓の前を通るだけなのか、同じ場所に長く座るのかで、気になる点が変わります。

例えば、窓の正面にテレビを置く予定なら、画面の見え方も確認します。暑さの対策を考える回ですが、眩しさのために結局カーテンを閉めるなら、眺望を楽しむという採用目的にも関わります。何を見たい窓なのかを決めることが大切です。

食卓では、座る向きも書き込みます。家族の顔に光が当たる席だけが不快になるなら、家具の向きを変える案も比較できます。窓を小さくするか大きくするかだけに絞らず、配置を含む複数案をつくると、希望を残しやすくなります。

家族の平日と休日も分けます。平日は夕方まで留守でも、休日には午後ずっと在宅することがあります。普段使わないから問題ないと思った窓が、休みの日の居場所を左右しないかを確かめてください。将来の在宅勤務や生活時間の変化も話しておきます。

窓を通して見たいものも具体化します。遠くの山なのか、庭の植栽なのか、空の広がりなのかで、必要な位置や高さは変わります。全面を大きく開く以外にも、景色を切り取る窓のつくり方があります。欲しい景色を指さして説明すれば、面積だけを増やさずに目的を満たす案を探せます。

現地と図面を往復して確かめる

現地へ行けるなら、安全に立ち入れる場所から、夕方に見たい景色と日差しを確認します。季節が違えば、現地で見た影だけでは夏の状況を確定できません。その違いを設計者へ伝え、方位と時刻を指定した検討で補います。

写真には撮影した方向と時刻を残します。景色の写真だけでなく、隣の建物、塀、樹木がどこにあるかも分かる全景が役立ちます。今の樹木や空き地が、将来も同じ状態で日差しを遮ってくれる前提にはしない方がよいでしょう。

窓の候補は、大きさを変える案、位置をずらす案、外側に日よけを設ける案などを比較します。それぞれについて、見える景色、家具の置きやすさ、操作する手間を書きます。性能の話と好みの話を同じ紙に載せると、何を優先したかが分かります。

モデルハウスで似た窓を見る場合は、同じ方位かを確認してください。南向きの窓で気持ちよかった経験を、西向きの窓へそのまま当てはめないことです。違う条件を見学した場合は、参考にできる部分と、自分の計画で確かめる部分を分けます。

比較の最後には、日よけを使った状態の外観も見ます。使わない時だけ整っていて、必要な季節には見た目が気になって操作を避けるなら、本来の目的が達成しにくくなります。展開した時、収納した時、室内から見た時の三つを家族で確認して、納得して使える案に絞ります。

使う日よけまで計画に含める

外付けの日よけを使うなら、誰が何時に下ろすかを考えます。帰宅後に使う前提なら、不在中の状態についても設備担当者に聞きます。操作できる高さか、家具や鉢が邪魔しないか、固定する場所が確保されるかまで確認します。

風が強い日や不在時の扱いは製品の取扱説明書で確認し、条件に合わない使用をしません。日よけを付けたら出しっぱなしでよい、とは考えないことです。家族が続けられない操作を前提にするなら、窓の大きさや配置から見直す選択肢を残します。

室内側のカーテンを閉じた時の暮らしも想像します。光を抑えられても、昼間から照明を使いたくなる、外が見えなくなるなど、好みとの折合いが必要です。開けた状態だけを選定時の完成形にしないようにしましょう。

また、大きな窓の前に物を置けなくなることも、同時に確認します。暑さを避けてソファを移そうとした時、別の壁が使えるか。窓の採用判断は日射対策と家具配置をセットで行うと、住み始めてからの逃げ場も考えられます。

景色の価値が高く、日よけの運用も受け入れられる家庭なら、西側の窓を楽しむ選択はできます。反対に、操作を増やしたくない、夕方にいつも同じ席を使うなどの希望が強ければ、窓の面積や位置を優先して調整する考え方が合います。

深澤の判断と次の行動

私なら、西向きの大窓を採用する条件を「夏の夕方にも、その前で過ごしたいと思えること」にします。外観の迫力だけで大きくせず、景色を楽しむ時間と家族が集まる場所から決めます。好きな窓を、毎日閉じたくなる窓にしないための判断です。

次の打合せには、窓から見たい景色の写真と、夕方の家族の位置を書いた図面を用意してください。デザインハウス甲府へ相談する時は「大きな窓が欲しい」に加え、「この景色を、この席から見たい」と伝えましょう。大きさ、配置、日よけを合わせて検討する材料になります。

参考資料

[1] 国土交通省  断熱性能|省エネ性能表示制度

[2] LIXIL  スタイルシェード:エコロジー

デザインハウス甲府
〒400-0118 山梨県甲斐市竜王1656-17
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