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家を建てよう。ラジオ放送の質問から(2025年8月放送分3)

甲府市市  ケイタさん
ゆくゆくは、実家の敷地内に家を建てようと考えていますが・・・
そこで気になるのが相続、税金についてですが、建てる前に気を付けることなどあれば
教えてください。

「実家の敷地内に家を建てる(=敷地内同居・敷地内分筆)」となると、
相続や税金の面で事前に検討しておくべきことがいくつかあります。

建てた後に「こんなはずじゃなかった…」とならないために、
建築前に気をつけたいポイントをわかりやすくご紹介します。

  1. 【敷地内に建てる=誰の土地に建てるか?】が最重要!
             パターン           注意点
ご両親の名義の土地に建てる 土地を借りる形になると、
➡ 「借地権」が発生し、将来の相続時に課税トラブルになる可能性あり
建築前に土地の一部を分筆(ぶんぴつ)して贈与または売買してもらう ➡ 相続・固定資産税が明確で管理しやすくなる
ただし、贈与税のリスクあり(後述)

2. 【贈与か?相続か?】税金が変わるポイント

  建築前に土地をもらう(贈与)

  • 110万円/年の贈与税の非課税枠があるが、土地は金額が大きいため、高額な贈与税がかかることも。
  • 対策:
     「相続時精算課税制度」の活用(60歳以上の親→18歳以上の子に限る)
     → 2,500万円まで非課税だが、将来相続時に相続財産に加算
  • 建築後に相続で取得する(相続税)
    • 建物を親の土地の上に建てたままにしておくと、
       借地権評価や使用貸借の関係でトラブルになりがち。
    • 相続時に「小規模宅地等の特例(最大80%減額)」が使える可能性あり。

    3. 【固定資産税・登記の名義】も重要

    よくあるケース 検討点
    土地:親の名義、建物:子の名義 ➡ 使用貸借扱いになることが多く、
    相続時の評価でトラブル回避できるが、明文化しておくと安心。
    土地と建物どちらも親名義 ➡ 相続時に両方が課税対象。建てた本人の所有権がない。
    土地を分筆し、子が取得・建築 ➡ 管理がしやすく、売却・相続時も明快。ただし、贈与税注意。

     

    4. 【実家との距離感とライフスタイルも大切】

    • 「敷地内」といっても、玄関は別?共用?など、将来の暮らしやすさにも影響
    • 相続だけでなく、親の介護・同居の線引き・兄弟姉妹との関係にも配慮が必要

     建てる前にやっておきたいことチェックリスト

    〇 土地の名義は誰か?(登記簿を確認)
    〇建てる家の名義を誰にするか?
    〇 分筆(ぶんぴつ)や贈与の必要はあるか?
    〇 相続税・贈与税の節税対策を検討(税理士相談も)
    〇 建てた後の暮らし方(玄関・水回り・共有部分)を具体的に考える
    〇 将来の相続人(兄弟姉妹)と早めに話し合う

    専門家に相談すべきタイミング

    • 土地の名義変更(贈与・売買・分筆)を検討する段階
    • 相続税や贈与税の節税シミュレーションが必要なとき
    • 建てた後の名義や、将来の遺産分割に不安がある場合

    ➡ 司法書士・税理士・土地家屋調査士・不動産会社・工務店などの連携が鍵です。

    土地と建物の名義を誰にするかで、
     将来の管理・売却・相続のスムーズさが大きく変わります。

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