Q.F☆☆☆☆の建材ならシックハウス対策は十分?
家具・接着剤・換気も関係しますか?
A.F☆☆☆☆だけで、室内空気への対策がすべて済むわけではありません。これは対象となる建材のホルムアルデヒドの発散に関する区分で、すべての化学物質がゼロという表示ではありません。材料の選択、家具や日用品、換気を合わせて確認してください。
星の表示が扱う対象を正しく読む
F☆☆☆☆は、JIS・JASなどの仕組みで示される、ホルムアルデヒドの発散に関する等級です。対象の内装仕上げ材について、建築基準法上の使用面積の制限を受けない区分ですが、無条件に何でも安全と認定する記号ではありません。
例えば、ホルムアルデヒドの発散が小さいという評価から、別の揮発性有機化合物もすべて出ないとは判断できません。VOCという言葉に含まれる物質と、個別の発散や濃度を区別します。建材の等級と、完成した室内空気を測った結果も別です。
また、すべての建築材料に同じ表示が必要なわけではありません。そもそも対象外の材料や、別の確認方法がある場合もあります。星が見当たらないから直ちに危険、天然素材だから無条件に問題なし、といった二分法では選ばないでください。
「標準はF☆☆☆☆」という説明では、どの材料を指すかを聞きます。床や収納などの製品本体に加え、施工に使う接着剤、塗料、仕上げ材も確認対象です。表示の写真だけでなく、採用した品番と対応する資料を残します。
建材と暮らしの発生源と換気を確認する
室内へ物質を出すものは、建築工事の材料に限りません。新しい家具、カーテン、ワックス、芳香剤、防虫剤なども関係する場合があります。引き渡し前の仕様だけでなく、入居後に持ち込む物や、使い方を含めて考える必要があります。
においの強弱だけでも、安全や濃度は判断できません。においが少ないから問題ゼロとも、においがあるから直ちに有害とも決められません。気になる場合は、製品、使った場所、時期、換気状態を記録し、調べる対象を整理します。
契約前から入居後まで確認する項目
・使用材料の品番、対象の表示と根拠資料。
・接着剤や塗料を含む施工時の材料と変更。
・換気の計画、完成後の確認、清掃と運転方法。
・持ち込む家具・日用品、気になる場合の相談先。
F☆☆☆☆の建材を使っても、家具等からの発散があることなどを踏まえ、住宅では原則として機械換気設備が必要です。材料を選んだら換気は不要、という説明ではありません。常時換気を、生活の中で必要な機能として使えるようにしておきます。
新築時や改修時に材料を変更した場合は、変更後の品番と施工方法で確認します。仕上げ表は最初の計画のまま、実際は別製品へ替わっていたという状態を避けます。住宅会社には、採用品と完成時の資料を揃えてもらってください。
室内濃度の測定を依頼する場合は、対象物質、採取する部屋、時期、温湿度、換気や開口の条件を確認します。一回の結果だけで、将来の季節や家具の追加後もすべて同じ状態と保証されるわけではありません。測定方法と結果の意味を一緒に受け取ります。
目や喉の違和感などがある場合、建材だけが原因とは決められません。発生する時間や場所を記録し、施工側へ建物と設備の確認を依頼するとともに、健康面は医療機関へ相談します。星の表示があることを理由に、訴えを片付けないことが大切です。
当社でも、断熱・気密の性能と換気を切り離して考えないことを重視します。暖かさを守るために換気を止めるのではなく、材料と設備、日常の管理を合わせて、必要な空気の入れ替えを続ける計画が重要だと考えています。
相談では「F☆☆☆☆の確認に加えて、この家の空気環境は何で確かめますか」と聞きます。建材のラベル一つから、材料、設備、暮らしを通した確認へ進める質問です。
関連する質問
31 第一種換気と第三種換気は何が違う?給気・排気・室内の圧力をどう考えますか?
38 換気フィルターで花粉やPM2.5はどこまで除去できる?捕集性能と風量の関係は?
39 CO₂濃度が低ければ室内空気は安全ですか?測定できるもの・できないものは?
参照資料 V01、V08、V11










