記事詳細

55歳・退職金0円でも、総額2,600万円・月8万円の計画を再設計すれば建てられる条件とは?

A  退職金がないことだけで不可能とはいえませんが、月8万円の希望に合わせて期間を延ばすだけでは再設計になりません。現在の預金、退職までの積立、年金後の負担から成立する条件を探します。

総額2600万円を維持する案と、性能を保って面積や設備の選び方を調整する案を比較します。退職後に不足する場合は、借入額の削減と現金確保をセットで検討します。

数字で確かめます。以下は実際のお客様の診断ではなく、仕組みを説明する想定事例です。本人55歳の建て替え世帯を想定し、月の手取りを37万円、現在の住居費を除く生活費を22万円とします。生活費には現在の食費、光熱費、日用品、通勤、現在の教育費などを含めます。これとは別に、新居の税・保険更新・修繕に備える住居費積立を月2万円、今後の教育・車・老後などのための目的別積立を月3万円と設定します。いずれも平均額や推奨額ではなく、説明用に置いた条件です。実際の相談では、本人の明細と見積りに入れ替える必要があります。

住宅総額を2,600万円、住宅へ入れる自己資金を200万円、取得前に使途を決めていない現金を900万円とすると、支払い直後の使途未定の現金は700万円です。この総額には、この事例で必要な建物・敷地工事・手続・入居準備を含むと仮定しています。実際の販売価格や工事見積りを示す数字ではありません。すでに教育や納税、事業運転のために取り分けたお金は、最初の現金に重ねて数えていません。ここで自己資金を増やすなら、毎月の返済が減る効果と同時に、この残額が減ることを必ず確認します。

面積を抑えることは、住宅総額と将来の管理負担を調整する手段になります。ただし坪数を減らした割合で工事費も下がるとは限りません。キッチン、浴室、トイレなどの設備、敷地工事、設計や申請には、面積だけに比例しない費用があるためです。必要な部屋と動線を整理し、使わない空間を削ることと、断熱や耐震など必要な性能を削ることを分けて考えましょう。小さな家でも、収納不足で物置を増やしたり、将来の介助が難しかったりすれば、後から費用が生じます。希望面積の案と少し小さい案を同じ仕様と費用範囲で見積り、総額差、毎月返済の差、手元資金の差を確認します。面積を決める基準は流行ではなく、必要な生活を満たし、資金を守れるかどうかです。

借入れは2,400万円です。年1.5%、25年、元利均等、ボーナス返済なし、金利が変わらないという計算条件なら、返済は月約95,985円、期間全体の利息は約479.5万円になります。この金利は説明用の仮定で、現在の商品金利や審査結果を示しません。毎月返済だけでなく、80歳まで支払いが続くこと、65歳時点の残元金が約1,546.3万円になることも確認します。月々を低く見せるために期間を延ばすと、この後半の負担が変わります。取扱可能な年齢、借入期間、費用の融資対象は、金融機関の個別条件で確認が必要です。

この条件では、手取りから生活費、2種類の積立、ローン返済を引くと、月約4,015円が残ります。年換算では約4.8万円の差です。これは積立先へ移す金額を引いた後の、自由に使える資金の増減です。積立口座に移したお金が消えるという意味ではなく、家計全体の預金残高とは区別します。この差額を教育資金へも繰上返済へも使えるとして二重に割り当てることはできません。赤字になる場合は、生活費を削るという一言で終わらせず、どの支出をいくら変えられるか、あるいは借入額をいくら減らすかを具体的に検討します。

退職を境に、現在の給与、再雇用の収入、年金という順番で家計の収入源が変わることがあります。定年年齢だけを入力するのではなく、給与が減る時期、賞与の扱い、社会保険と税の支払いまで確認しましょう。夫婦で退職年が違う場合は、それぞれの段階を分けます。退職金は受給額と時期を確認できた分だけ計上し、住宅ローン完済用と生活費補填用に同じ金額を二度使わないようにします。予定どおりの再就職ができない案も比較すれば、住宅に使える現金の限度が見えます。働き続ける希望があっても、健康や雇用条件で変わる可能性は残ります。退職後も返済するなら、その年の手取り収入と生活費で成立することを確認し、現役時代の返済比率をそのまま使い続けないことが大切です。

希望する返済額を月8万円に限定すると、年1.5%・25年という同じ仮定で計算上対応する元金は約2,000.3万円です。これは金融機関の融資上限ではなく、返済額からの逆算です。総額から自己資金を引いた必要借入額2,400万円と一致するかを確かめます。合わなければ、不足を現金で払う、総額を抑える、条件を変えるなどの再設計が必要です。ただし期間を延ばすだけでは、退職後の負担が長く残ります。月々の希望が小さいことと計画が安全であることは別で、希望額でも年金生活が赤字になるなら、さらに住宅予算を調整する必要があります。

年金の試算は、夫婦合計の額面を12で割るだけで終わらせません。本人と配偶者の見込額、受給開始時期、税や保険料を差し引いた生活に使える金額を確認します。受給開始までの空白期間があれば、その生活費は別に必要です。受給を遅らせる案を比較する場合も、増える将来収入と、受給前に取り崩す現金を同時に示しましょう。また、夫婦2人が存命の家計だけでは、長い老後を十分に点検できません。どちらかが先に亡くなった後の年金と支出を、別の家計として作ります。生活費が単純に半分になるとは限らず、住宅の維持費は残ります。年金見込額は本人の加入記録と就業条件によって違うため、他人の平均額をそのまま自分の収入にしないことが必要です。

複数の案を比較するときは、変える条件を絞ります。借入期間を比べるなら住宅総額と頭金をそろえ、住宅総額を比べるなら必要な性能と費用範囲をそろえましょう。条件が全部違う案では、何が負担を増やしたのか分かりません。月々の返済、支払利息、建築直後の現金、退職時の残債、預金が最低になる年を同じ表に並べると、メリットと代償を確認できます。最も月々が安い案が、家計全体でも最も余裕があるとは限りません。長い借入期間で支払いを後へ送っていることもあるからです。基本案、希望を多く入れた案、負担を下げた案を作り、家族が守りたい条件と照合します。一度の試算で正解を当てようとせず、条件変更の効果を確かめながら、生活に合う範囲へ絞ることが必要です。

希望の月8万円に合わせるには、頭金を増やす方法もありますが、そのために老後資金を失えば目的が変わります。まず必要な性能を守り、使わない面積や装飾を整理した見積りを取ります。総額を200万円下げた場合と、頭金を200万円増やした場合は、借入額が同じでも手元現金が違います。この違いを比べることで、退職金がない条件でも、どこを変えれば暮らしを守れるかを判断できます。

55歳から退職までの積立実績を基に、月8万円が続く期間を確かめましょう。未確定の退職後収入で不足を埋めないことが大切です。

デザインハウス甲府
〒400-0118 山梨県甲斐市竜王1656-17
営業時間 9:00~18:00 / 定休日 水曜日

PAGE TOP ▲
ライン
フェイスブック
ツイッター
インスタ
イベント情報
電話番号
お問い合わせ