工事監理者と現場監督は、同じ役割?
結論 工事監理者と現場監督は役割が違う
A 工事監理者は、工事を設計図書と照合し、そのとおり実施されているかを確認する役割です。現場監督は一般に、施工会社の立場で工程、品質、安全、職人や材料の手配などを管理します。[資料11] 呼び方が似ていますが、同じ意味ではありません。同じ会社の人が担当したり、役割を兼ねたりする場合もあるため、氏名と担当範囲を確認しましょう。さらに、主任技術者や監理技術者という建設業の役割も、工事監理者という名称と混同しないことが大切です。
工事監理者、現場監督、設計者、施工の技術者について、誰がどの役割を担うかを会社へ確認します。
契約時の説明資料で、設計者、工事監理者、施工会社、現場監督の氏名と担当を確認します。同じ人や同じ会社が複数の役割を担う場合も、何の業務を依頼し、何を報告してもらうかを分けます。『監理』という漢字がある監理技術者と、建築士の工事監理者も同じ資格や役割ではありません。会社に役割表や連絡経路を示してもらい、専門用語を覚えることより、必要な判断を誰から受けるかを把握してください。
工事監理は図面との照合が基本になる
設計図書に対し、材料、位置、納まりなど必要な確認をどう行うか、工事監理の担当者へ説明してもらいます。常に現場にいることが必ずしも前提ではなく、確認する工程と方法を把握することが大切です。設計と違う施工を見つけたとき、誰へ是正を求め、施主へどう報告するかも聞きましょう。工事監理を依頼する契約の内容と、受け取る報告書を確認します。建築確認の検査に合格すれば工事監理が不要になる、という理解にはしないでください。
照合する資料、確認する工程、現場と書類の確認方法、相違があった際の報告を具体的に聞きます。
工事監理の説明では、確認する図書、現地で見る工程、写真や資料で確認する項目、設計との違いが見つかったときの是正と施主への報告を聞きます。毎日現場に常駐する契約かどうかと、必要な照合を行うことは別の確認です。監督が日々手配をしているから監理の確認も全て済んでいると考えず、それぞれの記録を確かめます。監理者が来た回数だけで適否を決めず、今回の建物の業務内容と実施結果を確認します。
現場監督は施工を進める管理を担う
監督は、日々の作業や工程を把握し、職人、資材、搬入、安全、近隣対応などを調整する窓口になることが多いでしょう。施主の変更希望も、設計や価格と合わせて現場へ指示する必要があります。ただし、すべての技術判断や価格承認を監督一人でできるとは限りません。会社の中で誰へ確認し、誰が承認するかを聞いてください。現場へいつでも連絡できることだけで管理が十分とは言えず、必要な確認と指示が記録に残る仕組みを確かめることが重要です。
工程、安全、品質、搬入、近隣、施主変更の窓口と、監督だけで決められない事項の上げ先を確認します。
同じ会社の担当でも確認範囲を分ける
設計、工事監理、施工が同じ会社だから直ちに不適切ということではありません。一方、会社の担当者がいることを、施主から独立した第三者検査が入ることと同一視しないでください。誰が何を確認し、結果をどこへ報告するかが重要です。担当が兼ねる場合は、役割ごとの記録と施主への説明を確認します。監督に質問しただけでは監理者へ伝わっていない場合もあるため、技術的な疑問を適切な役割の人が判断する連絡経路を用意してもらいましょう。
会社の所属、兼務、役割の分担、報告先を確認し、同じ人物かどうかより確認業務が実施されるかを見ます。
第三者検査の位置付けも確認する
施主が別に依頼する検査や、瑕疵保険などの検査には、各々の目的と対象があります。第三者が入るという名称だけで、施工中のすべての部位を常時見ているとは考えないでください。工事監理とどこが重なり、どこが対象外かを聞きます。検査の指摘を会社が受け取り、是正し、誰が再確認するかも重要です。専門家を増やすだけで品質が自動的に確保されるわけではないため、役割と記録、是正の流れをそろえることが大切です。
工事監理、会社の検査、第三者検査の対象と時期を並べ、指摘と是正の受け渡しを確認します。
施主は役割に合う質問をする
日程や訪問は監督、設計の意図や図面との適合は設計・監理の担当、価格や契約は会社の承認窓口へ確認する形で整理します。実際には会社の連絡窓口を一本にして、適切な部署へ回してもらって構いません。施主が全ての職種の名前を暗記することが目的ではありません。誰に聞けば必要な判断が得られ、どんな記録を受け取れるかが分かることが重要です。引き渡し時には、工事監理の報告や検査記録が何かを確認し、図面と一緒に保管しましょう。
質問の窓口と判断する担当を分け、必要な報告書、確認記録、是正結果を施主が受け取れるか確認します。例えば「この金物が構造図と合うかは、どなたが確認し、何の報告に残りますか」と聞きます。現場で答える人と、設計上の判断をする人の違いが分かる質問です。連絡は会社の窓口へまとめ、適切な担当へ確認してもらいます。
施主の質問は、日程や職人の手配なら監督、構造や図面への適合なら設計・監理、追加金額や契約条件なら会社の承認者へ回します。窓口を一本にしたうえで、必要な担当が回答する方法で構いません。第三者検査を追加する場合も、工事監理が自動的に置き換わるとは考えず、指摘を誰が受け、是正し、再確認するかを決めます。引き渡し時には、監理や検査の報告、最終図面、未完了事項の対応を受け取ってください。
関連URL
1 [資料11] 国土交通省 施工と設計と管理と監理の定義に関する資料
工事監理と施工・管理の用語と役割の違いを確認します。
https://www.mlit.go.jp/common/001191960.pdf
2 [資料12] 日本住宅保証検査機構 施工状況確認検査の内容と注意事項
第三者検査の対象と、監理を含む他の確認との違いを質問します。
https://www.jio-kensa.co.jp/other/construction_status/index.html










