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家は倒れなくても、寝室の家具は倒れるかもしれない。ベッドのまわりと避難経路に何を置く?

結論

耐震性の高い家を選んでも、家具の置き方まで自動的に安全になるわけではありません。私なら、寝室では寝ている人へ物が倒れる可能性を減らし、出入口までの道を塞がない配置を先に考えます。そのうえで、家具と取り付け先に合った固定方法を確認します。

「固定すれば、どこに置いてもよい」と考えないことが大切です。消防庁も、家具の固定に加え、就寝位置や出入口との関係を見直すよう案内しています。家の構造を選ぶことと、室内の配置を整えることは、両方必要な備えです。[1]

寝室は立った目線ではなく寝た位置で見る

家具を選ぶときは、部屋の壁面と収納量から考えがちです。しかし寝室では、ベッドに横になった人の頭の位置を図面に入れてください。背の高い収納、棚の上の物、テレビなどが、その位置に対してどう置かれるかを見るためです。

例えば、高さのあるタンスをベッドの足元に置く案を考えているとします。普段の通路が広く見えても、タンスが倒れる方向を重ねると状況が変わります。高さと位置を示して設計者へ相談し、寝る場所を変える、収納を別の場所へ移す、収納の形を変えるといった案を比較します。

このとき、家具の高さだけで安全な距離を一律に決めるのは避けます。動き方や周囲の物も関わるため、図面上の想定だけを保証として扱わないためです。消防庁の資料を手掛かりにしながら、固定と配置の両方を確認するという順序で進めます。[1]

子どもの部屋は、机の位置だけで決めず、布団を敷く場所まで想定します。今は親と寝ていても、数年後に自室で寝るなら、家具を置ける位置が変わります。寝る人が変わったときに配置を見直すことも、家族の予定に入れておきましょう。

入口までの線を家具の動きと重ねる

次は、ベッドから部屋の出口、廊下、玄関へ至る線を図面に描きます。家具の本体だけでなく、引き出しや扉が開いた状態も重ねます。東京都は、出入口や避難経路を家具で塞がない配置と、引き出しの飛び出しへの注意を示しています。[2]

例えば、寝室のドア脇に置いた収納が倒れれば、ドアそのものを開けにくくする可能性があります。見た目の収まりがよいからと、その位置へ固定する前提にせず、別の壁面や造り付けの収納なども含めて相談します。家具のために人の出口を後回しにしない考え方です。

通路に普段置く物も確認します。洗濯かご、宅配の箱、掃除機、子どもの遊び道具を置いた状態で、通れるか想像してください。完成見学会のように物がない部屋だけで考えると、住み始めた後の通路が細くなることを見落とします。

私なら、夜に物を一時置きしがちな場所を一週間ほど観察します。「廊下には置かない」と決めるだけで改善しないなら、受け皿となる収納が不足しているかもしれません。片づけを家族の注意力だけに頼らず、置きやすい場所を別に用意する方法を考えます。

固定する相手の強さまで確認する

家具を固定する際は、金具を付ける壁の下地や、家具側の固定可能な部分を確認します。薄い仕上げ材へねじを入れただけで十分だと判断せず、施工会社や家具の説明書に従ってください。東京都の案内も、家具に合った転倒・落下・移動防止対策を組み合わせる考え方を示しています。[2]

これから建てるなら、家具の位置が決まった段階で、固定に必要な下地を相談できます。家具を買ってから壁の中を探すより、設計時に共有した方が確認しやすくなります。家具の型番と寸法、固定方法が分かる資料を持って行くと、話が具体的になります。

持ち家でも、壁の中に何があるか分からない状態で穴を開けることは勧めません。配線や配管、下地の位置を把握する必要があります。自分で付けられると思っても、取り付け条件が不明なら、適切な施工を依頼する判断が必要です。

家具を移動したときは、以前の固定方法が使えるか再確認します。金具が手元にあるから同じように使える、とは限りません。新しい壁面、家具の向き、天井との関係が変わったことを、取り付ける人へ伝えてください。

下地を入れた場合は、完成後に位置が分かる図面や写真を受け取ります。壁紙を張ると見えなくなるため、家具を買い替えたときにも参照できるようにするためです。固定できる範囲と、ねじを打ってはいけない条件を、施工側へ説明してもらってください。

確認に使う家具一覧には、収納の本体と上に載せる物を別々に記します。タンスの固定だけを話し合って、上の収納箱を忘れることを防げます。新しく家具を買う人にも同じ一覧を共有し、配置の判断を一人に任せきりにしないようにします。

収納の中身と上に載せる物を見直す

背の高い家具を固定しても、その上の箱や飾りが落ちる可能性は残ります。普段は触らない場所ほど、置いた物を忘れがちです。寝室の写真を撮り、ベッドから見えにくい棚の上まで家族で確認する方法を勧めます。

仮に、子どもの成長に合わせて棚へ本や作品が増えたなら、購入時と使い方が変わっています。収納の容量を増やす話だけでなく、何をどの高さに置くかを考え直します。大切な作品だからこそ、倒れたり落ちたりする場面まで含めて飾り方を決めたいところです。

模様替えをよくする家庭なら、固定後の変更がしやすいかも事前に相談します。使いやすさを理由に固定を外したままにしないためです。固定の手間と家具の動かし方を、家族の実際の習慣に合わせて決めます。

備蓄品の置き方も、通路を圧迫しないように考えます。防災のための箱が出口を塞いでいては困ります。必要な場所へ分けて保管する、取り出す順番を決めるなど、室内の配置と一緒に整理してください。

引き渡し直後の配置で終わらせず、家具を買い足した日や、子どもの寝る部屋を変えた日を見直しの機会にします。大掛かりな点検を毎回行うというより、寝る場所と出口が保たれているかを短く確かめる習慣にする考え方です。

深澤の判断と次の行動

私なら、新居の寝室は、収納を最大まで詰め込む前に、寝る人と出入口を優先して配置を決めます。収納不足を解消するために背の高い家具を追加するなら、置く位置と固定方法を一緒に確認します。建物の性能への安心を、家具の備えを省く理由にはしません。

まず、使う予定の家具の幅、奥行き、高さを測り、ベッドの位置と一緒に図面へ入れてください。今の家なら、寝室の全体写真でも構いません。デザインハウス甲府への相談では、間取りだけでなく持ち込む家具も示し、固定のための下地と、出口を塞がない配置を確認しましょう。

参考資料

[1] 総務省消防庁  家具の配置にも工夫が大切なのね

[2] 東京都  自宅での家具類の転倒 落下 移動防止対策

デザインハウス甲府
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