記事詳細

地中埋設物は撤去済みで写真もない。追加撤去費の根拠は何で確かめる?

地中埋設物は撤去済みで写真もない。追加撤去費の根拠は何で確かめる?

原案の判断:作業記録と搬出・処分資料を集め、確認できる事実を整理する。

地中埋設物の写真がなく、既に撤去されている場合でも、作業日報、掘削位置、重機や人員の記録、搬出伝票、計量票、処分資料などから確認できることがあります。写真がないだけで請求が直ちに無効とも、業者が撤去したと言えば全額払うべきとも判断しません。存在、数量、作業、単価、契約上の負担を分けて照合してください。

何がどこから出たという説明なのかを明確にする

古い基礎、コンクリート片、浄化槽、配管、木材など、埋設物の種類を確認します。場所、深さ、広がり、発見日、発見した人を、配置図や掘削図へ書き込んでもらいます。現物も写真もない場合は、担当者の記憶だけか、日報や下請業者の報告に基づく説明かを区別してください。

地盤改良や基礎の通常掘削で出る土と、追加の撤去が必要な埋設物を混ぜないことが大切です。土砂の量が増えた話なのか、異物を分別して処理した話なのかで作業と費用は違います。後から作った説明図でも、いつ、誰が、どの記録を基に作成したかを明記してもらい、当時の記録と同じものとして扱わないようにします。

作業日報と工程から撤去の実態を見る

通常の掘削予定と、追加の撤去を行った日を比較します。重機の稼働時間、作業人数、追加した機材、分別作業、現場を止めた時間を確認してください。施工写真がなくても、重機の手配伝票、作業員の日報、監督と業者の連絡などに記録が残る可能性があります。会社だけでなく、実際に作業した業者の記録も確認対象になります。

既に予定していた重機で通常作業と同時に行った部分と、新たに機材を手配した部分を区別します。日数だけを追加工事へすべて計上している場合は、その日の通常工事が含まれていないかを見ます。工事が一日延びたことと、重機一日分の費用が必ず追加で発生したことは同じではありません。実際に増えた作業を具体化します。

搬出と処分の資料を現場の記録へつなぐ

搬出日、車両、運搬回数、行先、計量された重量、処分料金を確認します。産業廃棄物として処理を委託した物については、マニフェストなど処理を確認する資料も求めます。環境省の指針では、マニフェストは産業廃棄物の処理終了を確認するための記録とされています。ただし、それだけで地中のどの位置から出たかまで証明できるとは限りません。

処分資料の日付と現場の作業日が対応するか、ほかの現場の分が一緒になっていないかを確認します。数量が立方メートル、トン、車両の台数と異なる単位なら、換算の方法を説明してもらいます。車が何台出たという話だけでは積載量は分からないため、重量や積込みの記録と合わせて判断します。すべての資料が同じ作業を指していることが重要です。

追加の金額と当初見積もりの範囲を照合する

当初の見積もりに、既存基礎の撤去、残土処分、地中障害物の扱いがどう記載されていたかを確認します。別途精算と書かれていても、どの作業をどの単価で計算するかの説明は必要です。掘削、破砕、積込み、運搬、処分、埋戻しを分け、すでに含まれている費用を重ねて請求していないかを見ます。

数量が確定できない場合は、会社が把握している実績と推定を区別して示してもらいます。写真がない不確かさを理由に施主が都合よくゼロと決めるのでも、会社が最大の想定で請求するのでもなく、確認できる範囲を基に協議します。処分先の請求書があっても、それにどの経費を加える契約だったかは別に確認してください。

発見時の連絡と負担の根拠を確認する

地中埋設物を見つけた時点で、施主へ報告して見積もりや承認を取る運用だったかを確認します。緊急に取り除く必要があったという説明なら、なぜ待てなかったか、どの連絡を試みたかを聞きます。報告がないまま現物を処分した経緯は、費用の確認と今後の工事管理の両方で整理する必要があります。

費用を誰が最終的に負担するかは、建築契約の条件だけでなく、土地売買や以前の解体契約との関係が問題になる場合があります。現在の建築会社へ払う必要があるかと、売主などへ別途請求できるかは同じ問題ではありません。過去の契約書や説明資料も保存し、責任が争われる場合は住宅や法律の相談窓口へ確認します。

確認できた事実と不足資料を分けて精算する

資料を集めた後は、存在が確認できる物、数量の裏付けがある部分、単価の合意がある部分、なお不明な部分を一覧にします。会社へ追加で出してもらう資料と回答期限を決め、工事全体の支払いと確認中の撤去費を分けて協議してください。説明が変わる場合は、変更した理由と根拠を記録します。

今後の掘削では、埋設物を発見したら、位置と寸法が分かる写真、数量、撤去前の連絡を残す手順を合意します。危険を伴う場合の応急処置と、その後の報告方法も決めておきます。既に失われた証拠を完全に取り戻すことはできませんが、残る記録をつなぎ、次の追加工事から確認可能な状態に変えることはできます。

深澤の判断と次の行動

私なら、写真がない請求ほど、日報、搬出、計量、処分の記録をつないで確認します。撤去した事実と金額の計算、施主が負担する根拠を分ける。分からない部分は分からないまま明示して協議し、資料の不足を勢いだけで埋めないことです。次の掘削では撤去前の連絡と撮影を決め、同じ確認困難を繰り返さないようにしてください。

参考資料  確認日 2026年10月25日

環境省 建設工事から生ずる廃棄物の適正処理について

国土交通省 民間建設工事標準請負契約約款 乙

住まいるダイヤル リフォームの追加費用で注意すべき点

関連Q&A

A019 解体した金属や設備を業者が売る場合、その分は解体費から引ける?

A206 追加工事は経費上乗せ、減額工事は経費据え置き。差額の出し方は同じ?

A219 上限額付きで追加を頼んだら、限度を超えて施工済み。何から確認する?

デザインハウス甲府
〒400-0118 山梨県甲斐市竜王1656-17
営業時間 9:00~18:00 / 定休日 水曜日

PAGE TOP ▲
ライン
フェイスブック
ツイッター
インスタ
イベント情報
電話番号
お問い合わせ