Q.借入額だけでなく支払時期も違う?
建て替えとリフォームで必要な手元資金をどう比べますか?
A.借りられる総額と、その日に支払える金額を分けて比べます。融資が完成後なら、契約金や着工金の時点では使えません。建て替えとリフォームのそれぞれについて、支払日と入金日を時系列に並べ、生活資金を残した状態で最も不足する時点と金額を確認します。
支出と入金を日付でつなぐ
最初に、調査や設計の依頼時、工事契約時、着工時、中間時、完成時、その後の精算で何を払うかを書きます。建て替えでは解体、仮住まい、引越し、新築、外構の支払い先が分かれる場合があります。リフォームでも着手金や中間金があり、住みながらの工事でも先払いがないとは限りません。
次に、金融機関へ融資実行の条件と予定日を確認します。審査に通ること、融資契約を結ぶこと、実際に口座へ入金されることは別の段階です。登記や検査、書類提出などが必要なら、それがいつ完了するかも工程表と照合します。工事会社が想定する支払日と、金融機関が対応できる入金日を突き合わせてください。
リフォーム融資も商品ごとに受取時期が異なります。工事完了後の検査や契約を経て受け取るものもあるため、「工事費を借りられるから着手金もそのお金で払える」とは限りません。建て替えでも、分割実行が可能なのか、別のつなぎ融資が必要なのかを申込先へ直接確認します。
資金繰り表に記載する項目
・支払日、支払先、税込金額、支払う条件
・融資や自己資金の入金日と利用できる条件
・支払い後の残高と、生活用に残す金額
・不足額、対応方法、追加の利息や手数料
計算方法を示す例として、手元に300万円あり、生活資金として150万円を残すなら、工事に先に使えるのは150万円です。本融資の前に契約金100万円、解体関連80万円、着工金60万円を払う仮定なら、必要額は合計240万円です。先に使える資金との差は90万円になります。これは実際の費用相場や請求割合ではなく、支払順を確認するための例です。
本融資前の支払いを並べた例
| 支払段階 | 今回の支払額 | 支払累計 |
| 契約時 | 100万円 | 100万円 |
| 解体関連 | 80万円 | 180万円 |
| 着工時 | 60万円 | 240万円 |
手元300万円から生活資金150万円を残す場合、先に使えるのは150万円。この例では本融資前に90万円が不足します。実際の支払条件を示すものではありません。
不足する額と期間に合う方法を確認
この例では、貯金300万円があるから足りると判断すると、残すはずの生活資金へ手を付けることになります。金融機関と工事会社に表を見せ、分割融資、つなぎ融資、契約上の支払時期の調整等が可能か相談します。どの方法も当然に使えるものではなく、審査、契約条件、会社の対応を確認したうえで決めます。
つなぎ融資を使う場合は、必要な金額だけでなく利用期間、実行回数、手数料、利息、返済元となる本融資の条件を確認します。工期が延びた場合の利息や延長手続も聞いておきます。借りる総額が同じでも、先払いの回数や期間が違えば、必要な現金と費用が変わります。
補助金や税の還付も、後日受け取るものを着工前の資金として数えないようにします。補助金を工事代金へ充当する合意がある場合も、どの支払いから差し引くかを確認してください。工事中の追加費用についても、発生し得る金額だけでなく、その支払時点を表に加えます。予備費を見ていても、入金前に使えるとは限りません。
仮住まいの敷金など、後から一部戻る可能性がある支出も、支払時点では全額必要です。戻る予定の金額と返還時期を別に書き、二重に自己資金へ算入しないようにします。毎月の家賃、既存ローン返済、通常の生活費など、工事中も続く支払いも抜けを確認してください。
最後に、契約前、融資条件が確定した時、着工前の各段階で資金繰り表を更新します。私は、工事総額に収まるかだけでなく、途中で生活資金を崩さず払えるかまで確認してから進めたいと考えます。二つの案の最大不足額と、その準備方法が分かれば、借入額だけでは見えない違いを判断できます。
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参照資料 C09、C17、C18










