Q 住宅ローンの手数料を抑えるには?
定額型・定率型・保証料を金利差も含めてどう比べますか?
A 住宅ローンの手数料は、定額型・定率型の金額だけでなく、保証料、適用金利、団信等の条件をそろえて比較します。初期費用が安くても利息が増える場合があるため、同じ借入額と返済期間で総負担を計算しましょう。建築費とは別に、借入れのための費用を整理することが出発点です。
手数料と保証料の役割を分ける
定額型は融資額にかかわらず一定額とする方式、定率型は融資額に一定の率を掛ける方式です。ただし、最低額や商品ごとの条件があるため、名称だけで判断せず商品説明書で確認します。定率の表示は税込みかも確かめ、借入額を変更したら手数料も計算し直します。
保証料は、保証会社を利用するための費用で、契約時に払う方式や金利に上乗せする方式等があります。「保証料不要」でも事務手数料や金利が同じとは限りません。[E15]また、保証会社が金融機関へ支払ったら借りた人の返済義務がなくなる、という意味ではありません。団体信用生命保険とも役割が異なります。[E16]
最初の比較表には、借入額、返済期間、元利均等・元金均等、ボーナス返済、金利の適用条件、団信の保障を記載します。住宅金融支援機構のシミュレーションも、元金と利息の計算と、諸費用を含む返済プランの比較を区別しています。総返済額に含む費用を確認します。[E6]
同じ借入条件で総額を試算する
比較用の仮の条件を、借入額3,000万円、35年、元利均等、毎月返済、ボーナス返済なしとします。A案は全期間年1.5%、初期費用66万円、B案は全期間年1.6%、初期費用11万円とし、両案の他の費用と保障は同じで、金利変更や繰上返済もないものとして計算します。
| 比較項目 | A案・仮定 | B案・仮定 |
| 全期間の金利 | 年1.5% | 年1.6% |
| 初期費用 | 66万円 | 11万円 |
| 毎月返済の概算 | 約91,855円 | 約93,332円 |
| 元利+初期費用 | 約3,924万円 | 約3,931万円 |
この仮定では、元金・利息・上記初期費用の合計はA案が約3,924万円、B案が約3,931万円となり、初期費用の高いA案が約7万円少なくなります。毎月の返済額を丸める前の数値で計算した概算です。実際の金融機関の金利や手数料、返済の端数処理を示すものではありません。
手数料率2.2%という仮の設定で、3,000万円を借りると手数料は66万円です。これを11万円の定額型と比べれば初期差額は55万円ですが、それだけで有利とは決まりません。見積もりには保証料、契約関連費、登記関連費等の別途負担も記載し、同じ費用を二度加えないようにします。
手数料を借入れに含める場合は、手元の支払いが減る一方で元金が増え、利息にも影響します。「自己資金で払う案」と「借入額に上乗せする案」は別の条件です。比較の最初は借入額をそろえ、その後、手元資金をいくら残すかという資金計画を加えて検討すると整理しやすくなります。
途中で返す予定と返金条件も確認する
借換えや繰上返済を予定する場合は、完済まで保有する試算とは別に、予定時点の返済累計、残債、返金される保証料、必要な手数料を確認します。月々の支払累計だけでは、残債の差を見落とします。事務手数料が返るか、保証料が戻る場合の計算や控除費用も契約で確かめます。
担当者には「この手数料に含む業務と別途費用は何ですか」「保証料を前払いする案と金利に含む案の総額はどう違いますか」「途中完済時に戻る費用と追加で払う費用はありますか」と質問します。回答は、金利条件の資料と費用明細を同じ日付で受け取り、適用期限も確認します。
団信の保障を減らした案と、保障が充実した案を、同条件の価格差として扱わないようにします。金利優遇に口座利用等の条件がある場合は、その条件を維持できるかも判断材料です。手数料だけを下げることより、借入れから完済までに何を負担する契約なのかを把握しましょう。
ここで扱うのは初期費用と金利差をそろえた比較です。将来の金利変動や返済期間を変えた試算はNo39で扱います。候補ごとの費用一覧と返済予定表を並べ、総額の差、手元資金、保障内容を家族で確認してから、金融機関へ最終条件の提示を依頼します。
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