ホームページで見るべきポイントとは?
こんなご相談をいただきました
住宅会社を探すため、いくつものホームページを見ています。
どの会社も、おしゃれな施工事例や「高性能」「安心価格」「充実保証」といった言葉が並んでいて、違いが分かりません。
住宅会社のホームページでは、どこを確認すればよいのでしょうか?
A. 施工事例の美しさより、「価格・性能・施工・保証・会社情報」をどこまで具体的に公開しているかを見てください。ホームページはデザインではなく、会社の情報公開姿勢を確認する場所です。
写真がきれいだから良い会社とも、情報量が多いから安全な会社とも限りません。
最初に価格の表示範囲を見る
最初に確認したいのは、価格が掲載されているかではなく、表示価格に何が含まれているかです。
次のような表示だけでは、最終価格を判断できません。
- 坪単価○万円から
- 本体価格1,500万円
- 月々5万円台
- 建物価格○○万円
- キャンペーン特別価格
確認したいのは、次の費用です。
- 建物本体
- 屋外給排水工事
- 設計・建築確認申請
- 仮設工事
- 照明・カーテン・エアコン
- 太陽光発電
- 外構・駐車場
- 地盤改良
- 登記・融資・火災保険
- 消費税
月々の返済額を表示している場合は、借入額、返済期間、金利、ボーナス返済、頭金も確認します。
小さな文字で前提条件が書かれていない価格は、比較材料になりません。
「高性能」ではなく数値を見る
高性能住宅を名乗るなら、性能を数字で示しているか確認してください。
少なくとも、次の項目が判断材料になります。
- 断熱等級
- UA値
- C値
- 気密測定の実施率
- 窓と玄関ドアの仕様
- 換気設備の種類
- 耐震等級
- 構造計算の方法
- 太陽光発電の容量
注意したいのは、モデルハウスや過去の最高記録だけを掲載している場合です。
「C値0.2を達成」と書かれていても、全棟測定なのか、特定の一棟だけなのかで意味が違います。
次の表現まで確認してください。
- 標準仕様かオプションか
- 全棟で計算・測定するか
- 目標値か実測値か
- 自分の家にも適用されるか
- 報告書を受け取れるか
施工事例は写真より情報量を見る
施工事例では、おしゃれなリビングやキッチンだけを見てはいけません。
本当に参考になる施工事例には、次の情報があります。
- 延床面積
- 平屋か2階建てか
- 間取り
- 断熱・気密・耐震性能
- 建築地の気候条件
- 工事期間
- 建物価格または総額
- 施主の要望と解決方法
- 完成後の暮らし
広角レンズで撮影した写真は、実際より部屋を広く見せることがあります。
外観や内装だけでなく、面積、性能、価格が分かる事例の方が、自分の計画と比較できます。
完成写真だけでなく工事中の写真を見る
完成後は、断熱材、気密処理、防水、構造などが見えなくなります。
次の工事写真を公開しているか確認してください。
- 基礎配筋
- 構造躯体
- 金物と接合部
- 屋根・外壁の防水
- 断熱材の施工
- 配管貫通部の気密処理
- 気密測定
- 第三者検査
- 完成時の施主検査
工事写真が一枚もなく、完成写真しか掲載されていない会社は、実際の現場を見せてもらいましょう。
きれいな完成写真より、隠れてしまう部分を公開できる会社の方が、施工姿勢を判断しやすくなります。
社長とスタッフの顔を見る
住宅会社では、社長の考え方が価格、商品、施工品質、クレーム対応に影響します。
ホームページで次の点を確認してください。
- 代表者名が掲載されているか
- 顔写真と経歴があるか
- 家づくりへの考え方が書かれているか
- スタッフの氏名と担当業務が分かるか
- 誰が設計・施工管理・アフターを担当するか
- 問題が起きたときの責任者が明確か
「お客様第一」「地域密着」「誠実な家づくり」という言葉だけでは、会社の方針は分かりません。
何を標準にし、何をしないのかまで明言しているかを見てください。
会社概要が具体的か確認する
会社概要では、次の情報を確認します。
- 正式な法人名
- 所在地
- 電話番号
- 代表者名
- 設立年月
- 資本金
- 建設業許可
- 建築士事務所登録
- 対応エリア
- 保証・保険制度
- 施工棟数や事業内容
住所がレンタルオフィスだけ、代表者が不明、連絡先が携帯電話だけという場合は、契約前に実態を確認する必要があります。
施工棟数が多いことだけでなく、その棟数を何人の現場監督で管理しているかも重要です。
保証は年数より条件を見る
ホームページに「最長60年保証」と大きく表示されていても、適用条件まで確認してください。
見るべき項目は次のとおりです。
- 初期保証は何年か
- 保証対象となる部分
- 定期点検の時期
- 保証延長の条件
- 指定された有償工事
- 予想されるメンテナンス費
- 設備保証との違い
- 会社が倒産した場合の対応
「最長」という言葉は、一定の条件を満たした場合の上限です。
保証ページに条件が書かれていなければ、相談時に保証書の見本を見せてもらいましょう。
更新日を見ると、現在の活動状況が分かる
施工事例やブログの最終更新日も確認してください。
数年間更新されていない場合、次の可能性があります。
- 現在の施工実績が少ない
- 担当者が退職した
- 商品や仕様が古い
- 価格情報が更新されていない
- 情報発信を停止している
更新頻度が高ければ、それだけで良い会社というわけではありません。しかし、現在も継続して施工し、情報を管理しているかを判断する材料になります。
補助金、金利、税制、住宅性能基準など、時期によって変わる情報には、公開日と更新日が必要です。
ブログやQ&Aは「その地域の答え」になっているか
記事数が多くても、どの地域にも当てはまる一般論だけでは、会社の実力は分かりません。
山梨県の住宅会社なら、次のような地域課題を説明できるか確認します。
- 甲府盆地の夏の暑さと日射遮蔽
- 冬の朝晩の冷え込み
- 地域ごとの積雪や凍結
- 市街化調整区域での建築
- 農地転用
- 狭い道路やセットバック
- 古い擁壁
- 建て替え中の仮住まい
- 地域の土地価格と再販性
自社の施工経験に基づく写真、数値、失敗例がある記事は、一般的な説明を並べただけの記事より参考になります。
悪い情報も掲載しているか
信用できる可能性が高いのは、メリットだけでなく、デメリットや向いていないケースも説明する会社です。
例えば、次のような情報です。
- 高気密住宅にも換気管理が必要
- 太陽光発電は屋根条件によって向かない
- 長期保証には有償工事が必要
- 樹脂サッシも地域条件によって注意点がある
- 建て替えでは仮住まいと2回の引越しが必要
- 予算によって希望面積を縮小すべき場合がある
- 将来売却できるとは限らない
「当社ならすべて解決できます」としか書かれていないホームページより、できないことを明示する会社の方が、契約後の食い違いを減らせます。
ホームページだけで契約を決めない
ホームページは、住宅会社を絞り込むための入口です。
最終判断の前には、次の内容を実際に確認してください。
- 相談時の説明とホームページが一致しているか
- 標準仕様書と総額見積書を出せるか
- 建築中の現場を見せられるか
- 過去の施主にアフター対応を確認できるか
- 動画や記事の内容を契約書へ反映できるか
ホームページに「全棟気密測定」と書いてあっても、契約書や仕様書に記載されなければ、自分の住宅で実施される保証にはなりません。
デザインハウス甲府からのアドバイス
住宅会社のホームページは、おしゃれさを競う広告ではなく、契約前に必要な情報を公開する場所だと考えています。
私たちが重視しているのは、総額表示、断熱等級6・UA値0.46以下、全棟気密測定によるC値0.7以下、許容応力度計算による耐震等級3など、比較できる条件を明確にすることです。
ホームページを10分見るなら、次の順番で確認してください。
- 総額と含まれる工事
- UA値・C値・耐震等級
- 工事中の写真と検査
- 代表者と担当者
- 保証延長の条件
- 施工事例の更新日
- デメリットの説明
資料請求しなければ価格も性能も分からない会社より、相談前から判断材料を公開している会社の方が比較しやすくなります。
ホームページで見るべきなのは、家の写真ではありません。その会社が、契約前にどこまで正直に情報を出せるかです。










