Q.「耐震等級3相当」と評価書付きの等級3は同じ?
根拠となる計算・審査・書類の違いは?
A.「耐震等級3相当」という説明だけでは、第三者の住宅性能評価を受けた等級3と同じ確認が済んでいるとはいえません。計算上の根拠がある場合もありますが、計算・審査・施工検査の範囲を分け、受け取れる書類の正式名称まで確かめてください。
相当という言葉の中身を確かめる
相当という表現からは、どの基準を用い、誰がどこまで確認したかが読み取れません。住宅会社が計算しているのか、外部の設計者が確認しているのか、住宅性能表示制度で評価を受けているのかを、一つずつ聞きます。
根拠のある計算を行い、性能評価書を取得していない住宅もあります。そのため、評価書がないことだけで弱い家とは断定できません。一方、第三者評価がない説明を、評価書付きと同じ証明として扱うこともできません。示される証拠が違います。
住宅性能表示制度の設計住宅性能評価書は、設計図書について評価した結果を示します。建設住宅性能評価書は、施工段階と完成段階の検査を経た評価結果を示します。設計の評価書だけを見て、現場も同じ制度で検査済みとは考えないでください。
建築確認の確認済証は、建築計画が建築基準関係規定に適合することについての書類です。耐震等級3の住宅性能評価書と同一ではありません。「確認申請が通るから等級3も証明される」とまとめず、書類の目的を区別します。
契約と最終図面を一致させる
性能評価を受ける予定なら、契約書や仕様書に目標等級と取得する評価書を記載します。設計のみか、建設まで含むか、申請・評価費用が見積もりに含まれるかも確認します。取得予定という営業説明だけでは、費用と工程が曖昧に残ります。
比較する際は、A社は設計評価のみ、B社は建設評価まで、C社は自社計算のみ、といった違いを同じ表へ書き出します。価格差を判断するときにも、建物仕様と確認に掛かる費用を分けて理解できます。
住宅会社へ依頼したい資料
・今回の住宅の耐震等級と、適用する評価基準。
・構造計算書又は計算結果の説明資料と構造図。
・取得する評価書の正式名称、発行機関、時期。
・仕様変更時の再確認と施工検査の記録方法。
評価書が提示されたら、別のモデル住宅の見本ではないかを確かめます。所在地、対象建物、図面の版、評価項目と等級を照合します。会社として過去に取得した実績は、今回の住宅の取得そのものを証明しません。
構造計算書が厚いから十分、という見方も避けます。資料の量より、今回の間取り、屋根、壁、接合部、基礎が計算の対象と一致しているかが重要です。分からないページは、設計者に要点を図面へ示してもらってください。
評価後に窓や壁を変更する場合は、評価内容への影響を確認します。工事の発注や施工が先に進み、書類だけが古いままになることを避けるため、変更図面と追加の手続きを誰が管理するか決めておきます。
地震保険の割引や制度利用を考えるなら、その窓口が認める証明書類も別に確認します。相当という広告表現だけで適用されるとは限りません。割引率だけを返済計画へ先に入れず、提出できる書類と条件を照合します。
引き渡しでは、評価書、構造図、変更履歴、施工記録を一緒に保管します。将来の増改築や売却時に、当初どの性能を確認した建物か説明するために役立ちます。電子データも、建物名と日付を付けて残します。
私は「相当」の一言を否定するより、その後に出てくる説明を見たいと考えています。「この家は何を根拠に等級3相当と説明し、どの第三者評価を受けますか」と聞き、確認する範囲を契約前に明確にしてください。
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