「引き渡し後に直します」と言われたら、何を残す?
結論 箇所と方法と期限と確認を文章で残す
A 「引き渡し後に直します」と言われたら、どこを、どの方法で、いつまでに、誰が直し、どう確認するかを文章にします。可能なら必要な工事と補修を終えて引き渡す形を相談してください。住まいるダイヤルも、やむを得ず工事が残る状態で引き渡しを受ける場合は、残工事や不具合の一覧と工事計画を書面で双方が保管するよう案内しています。[資料14] 担当者の口約束だけで済ませず、会社として引き継がれる内容にすることが大切です。
箇所、状態、補修方法、担当、完了期限、費用、再確認を一覧にし、双方が同じ文書を保管します。
後に回してよい状態かを確認する
表面の小さな補修と、漏水、安全、電気、設備の使用に関わる問題は分けて考えます。入居してよいか、使わない方がよい設備はあるか、被害が広がらないかを会社や必要な専門家に確認します。「住みながら直せます」という言葉だけでは、生活への影響が分かりません。法令上の検査や使用の条件も含め、今回どの手続きが終わっているかを聞きましょう。工期や融資の予定が迫っていても、安全や入居の前提を確認する順序を省かないことが重要です。
入居、安全、設備の使用、被害の拡大、必要な検査を確認し、単なる仕上げの問題と一緒にしません。
まず、その不具合が安全、雨仕舞、施錠、給排水、電気等へ影響し、入居後に回してよい状態かを会社へ確認します。仮住まいや融資の日程が迫っていても、その事情だけで居住可能と判断しないようにします。やむを得ず残す場合は、『玄関付近の補修』ではなく、部位番号、写真、図面上の位置、現況を示します。施主と会社が同じ箇所を指していることを確かめ、未完成と仕上げ補修を区別して記録します。
補修範囲を写真と図面で特定する
部屋名、位置、番号、写真を付けて、どの指摘を直すのかを明確にします。「クロス補修一式」だけでは、どの傷をどこまで扱うか分からなくなる場合があります。使う材料、交換か補修か、完成時に確認する状態も記載します。調査してから方法を決める部分は、まず調査日と回答日を定めてください。原因が未確定の不具合を、表面だけ直して完了にしないことが大切です。過去の指摘一覧と番号を合わせると、漏れを確認しやすくなります。
部位番号、写真、方法、材料、完了の判断条件を記し、調査が残る場合は調査と補修を分けます。
生活への負担と費用も決める
入居後の補修では、家具の移動、養生、清掃、在宅、鍵の管理などが必要になる場合があります。何日掛かり、どの部屋や設備が使えなくなるかを聞きましょう。仮住まいや交通費などが生じる場合も、誰が何を負担するかを合意する必要があります。会社が必ず全て負担すると一律に決めず、原因、契約、今回の合意を確認します。費用が未定なら算定方法と承認する手順を決め、入居後に再び請求の争いが生じないようにすることが重要です。
作業日数、立会い、鍵、家具、養生と清掃、使えない設備、追加負担を確認して記録します。
補修の約束には、方法、範囲、完了予定、費用負担、訪問回数、作業時間、養生、家具移動、清掃、鍵の扱い、作業後の確認を含めます。生活しながらの工事なら、使えない部屋や設備、騒音、家族の立会いの負担も確認してください。仮住まい等の費用を負担する説明がある場合は、対象、期間、上限や支払方法を明確にします。覚書があるだけで必ず予定どおり終わるとは限らず、実行できる計画かを見ることが大切です。
期限と遅れた場合の連絡を決める
「部品が届き次第」だけでは、施主がいつまで待つか判断できません。発注予定、入荷見込み、作業予約、完了の期限を分けて聞きます。確定できない日がある場合も、次の状況報告日を決めてください。担当者が交代しても、会社の別の窓口へ問い合わせられるようにします。支払いの扱いや引き渡し条件を変更する場合は、契約と融資への影響を確認し、必要に応じて専門家へ相談します。補修の約束と残金を曖昧なまま交換条件にしないことが大切です。
発注、入荷、施工、完了の予定と、遅れたときの報告日、会社の責任窓口を明示してもらいます。
部品待ち等で日付が未定なら、次の状況報告日、納期を確認する担当、代替案を検討する時点を決めます。予定が遅れた場合の連絡と生活への対応も残します。『補修しました』という報告だけで完了扱いにせず、合意した方法で確認し、元の症状と周辺への影響が解消したかを記録してください。支払い、保証、補修の権利に関わる書面がある場合は、その意味を理解し、重要な疑問は引き渡し前に確認します。
完了の合意まで一覧を更新する
補修が終わったら、合意した状態になったかを現地や必要な資料で確認します。再発や未完があれば一覧へ追記し、完了した項目とは分けます。引き渡し書類へ署名する際は、残る対応が明記され、何を受領し何に合意する文書なのかを確認してください。引き渡しを受けたことだけで全ての補修が消えると考える必要はありませんが、権利や責任の判断は契約と個別事情に関わります。残った問題を会社と共有できる記録を持ち、最後まで確認することが重要です。
完了日、確認結果、残った項目、次の対応を記録し、引き渡し後も会社が追える一覧を保管します。例えば「部品入荷後」ではなく、入荷予定、次の報告日、施工予約、完了確認を分けます。納期が未確定でも、施主が何も分からず待ち続ける状態は減らせます。担当者が不在のときの会社窓口も、書面へ記載してもらいます。
関連URL
1 [資料14] 住まいるダイヤル 工事や補修が残る住宅の引き渡しに関する注意
残工事と補修の計画を、双方が書面で保管する参考です。
https://www.chord.or.jp/planning/housing/trouble_case/case11.html
2 [資料05] 国土交通省 建設工事標準請負契約約款と関連資料
補修方法、費用、日程、支払い等を契約と照合します。
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000092.html










