なぜ許容応力度計算をしない会社があるのか?
Q
住宅会社のホームページを見ると、
「耐震等級3」
と書かれていることがあります。
しかし、
「許容応力度計算」
についてはあまり説明されていません。
なぜ許容応力度計算をしない会社があるのでしょうか?
A
結論から言うと、
法律上、必ずしも必要ではないからです。
まず知っていただきたいのは、
耐震等級3には取得方法が複数あるということです。
多くのお客様は、
耐震等級3なら全て同じだと思われています。
しかし実際には、
その耐震等級3をどのように計算したのかによって考え方が違います。
例えば、
木造住宅では比較的簡易な計算方法でも耐震等級3を取得できます。
一方、
許容応力度計算は、
建物にかかる力を一本一本の柱や梁まで詳細に計算する方法です。
簡単に言えば、
より詳細な構造計算です。
では、
なぜ全ての住宅会社が採用しないのでしょうか。
理由の一つは、
手間とコストがかかるからです。
許容応力度計算は、
専門知識が必要です。
設計にも時間がかかります。
当然、
設計費用も増えます。
また、
計算結果によっては、
柱や梁を増やさなければならないこともあります。
つまり、
建築コストが上がる場合もあります。
二つ目は、
お客様から求められることが少ないからです。
実際、
住宅展示場で
「許容応力度計算していますか?」
と質問される方は多くありません。
多くの方は、
- 間取り
- デザイン
- 価格
を重視します。
すると住宅会社も、
見えない部分への投資を後回しにすることがあります。
しかし私は、
ここに大きな違いがあると思っています。
例えば、
地震保険へ加入する時、
適当に金額を決める人はいません。
将来のリスクを考えるからです。
住宅も同じです。
家は何十年も住み続けるものです。
だからこそ、
地震に対してどこまで備えるのかを考える必要があります。
私はよく、
耐震等級3が車なら、
許容応力度計算は衝突試験だとお話しします。
どちらも安全のためですが、
より詳しく確認しているのが許容応力度計算です。
もちろん、
許容応力度計算をしていない住宅が危険という話ではありません。
しかし、
同じ耐震等級3なら、
どのように計算しているのかまで確認する価値はあると思います。
家づくりで大切なのは、
耐震等級の数字だけではありません。
その数字をどうやって証明しているのかです。
深澤敏仁のひと言
「私は耐震等級3という言葉だけでは安心できません。
だから全棟で許容応力度計算を行っています。
なぜなら、
見えない部分ほど根拠が大切だからです。
家づくりは『たぶん大丈夫』ではなく、
『計算上も大丈夫』を積み重ねることだと思っています。
それが家族を守ることにつながると考えています。」










