なぜ暖かい家は寿命に関係すると言われるのか?
Q
最近、
「暖かい家は健康に良い」
だけではなく、
「寿命にも関係する」
という話を聞くことがあります。
本当に住宅の暖かさと寿命は関係するのでしょうか?
A
結論から言うと、
暖かい家そのものが寿命を延ばすのではなく、健康リスクを減らす可能性があるからです。
私たちは人生の約半分以上を家の中で過ごしています。
つまり、
住宅環境は毎日体へ影響を与え続けています。
例えば冬。
室温が低い住宅では、
体温を維持するために血管が収縮します。
すると血圧が上昇しやすくなります。
さらに、
暖かい部屋と寒い部屋を行き来すると、
血圧が大きく変動します。
これがヒートショックの原因の一つです。
特に高齢になるほど、
血圧変動による体への負担は大きくなります。
実際、
冬場には心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高まることが知られています。
また、
寒い住宅では活動量も減りやすくなります。
暖房の効いた部屋から出たくない。
トイレや脱衣所へ行くのが億劫になる。
そうした生活習慣も健康へ影響する可能性があります。
さらに、
寒い住宅は結露が発生しやすく、
カビやダニが増えやすくなります。
その結果、
喘息やアレルギー症状などの原因になることもあります。
一方で、
住宅全体の温度差が少ない家では、
体への負担を減らしやすくなります。
近年では、
住宅と健康に関する研究も進み、
暖かい住宅環境が健康維持に良い影響を与える可能性が報告されています。 慶應義塾大学
だから私は、
住宅性能を考える時、
単なる光熱費の話だけではないと思っています。
暖かい家は、
快適性だけではなく、
健康的な暮らしを支える環境でもあるのです。
もちろん、
高断熱住宅に住めば長生きできる、
という単純な話ではありません。
寿命は、
食事や運動、
生活習慣など様々な要素で決まります。
しかし、
毎日暮らす家の環境が健康へ影響することは間違いありません。
私は、
家づくりとは建物を作ることではなく、
家族が長く元気に暮らせる環境を作ることだと思っています。
深澤敏仁のひと言
「私は住宅性能を説明する時、
『暖かい家は贅沢品ではありません』
とお話ししています。
なぜなら、
暖かさは快適性だけではなく、
健康にも関係するからです。
家づくりで大切なのは、
今の住み心地だけではありません。
10年後、20年後、30年後も元気に暮らせることだと思っています。」










