Q:40年住宅ローンは危険?
A:40年ローン自体が危険なのではありません
危険なのは、35年では返せないほど高い家を、40年に延ばして購入することです。
返済期間を5年延ばせば毎月返済額は下がります。しかし、住宅価格が安くなるわけではなく、総利息は増え、完済年齢も5年遅くなります。
35年と40年では、いくら違う?
借入額4,500万円、金利年1.5%、元利均等返済、ボーナス返済なしで比較します。
| 返済期間 | 毎月返済額 | 総利息 | 総返済額 |
|---|---|---|---|
| 35年 | 約13万7,800円 | 約1,287万円 | 約5,787万円 |
| 40年 | 約12万4,700円 | 約1,487万円 | 約5,987万円 |
| 差額 | 約1万3,100円減 | 約200万円増 | 約200万円増 |
40年にすると毎月約1万3,100円下がりますが、総返済額は約200万円増えます。
さらに、35歳で借りれば75歳完済、40歳なら80歳完済です。国土交通省の調査でも、金融機関の98.5%が「完済時年齢」を住宅ローン審査で考慮しています。国土交通省「民間住宅ローンの実態に関する調査」
ただし、銀行の審査に通ることと、老後まで無理なく返せることは別問題です。
40年ローンが危険になるケース
次のような計画には注意が必要です。
- 35年では払えないため40年に延ばす
- 退職後も多額のローンが残る
- 夫婦2人の収入が続く前提で借りる
- 教育費や車の買い替え費用を計算していない
- 退職金で一括返済する予定
- NISAの運用益を返済原資にしている
- 変動金利が上がらない前提になっている
住宅ローンは確定した借金ですが、将来の昇給、退職金、投資利益は確定していません。
特に山梨県では、住宅費に加えて夫婦それぞれの車両費、買い替え費用、冬と夏の光熱費も必要です。「住宅ローンだけ払える」という計画では安全とはいえません。
40年ローンを選択できる人
40年ローンは、次の条件を満たせる場合には選択肢になります。
- 35年でも返せる住宅総額に抑えている
- 40年にして住宅予算を引き上げない
- 毎月の差額を教育費や修繕費として残せる
- 金利2%・3%でも返済可能
- 建築後の預貯金を十分に確保できる
- 65歳から70歳前後までの完済計画がある
例えば25歳で40年ローンを組めば65歳完済です。同じ40年でも、40歳で借りて80歳完済になる場合とは危険度がまったく違います。
俺流結論
私は、40年ローンそのものを否定しません。
ただし、40年ローンは、買える家の価格を上げるためではなく、建築後の家計に余裕を残すために使うものです。
「35年では月々が高い。でも40年なら払える」という理由で住宅価格を上げてはいけません。それは買えるようになったのではなく、支払いを将来へ送っただけです。
40年ローンが危険なのではありません。
40年に延ばさなければ買えないほど高い家が危険なのです。
デザインハウス甲府では、35年・40年の返済比較だけでなく、金利上昇、教育費、車の買い替え、住宅修繕費、退職時の残高、90歳までの金融資産を確認します。
住宅会社を決める前に、「借りられる金額」ではなく、家族を守りながら返せる金額を確認してください。
関連FAQ
40年ローンは何歳までなら安全ですか?
年齢だけでは決まりませんが、65歳から70歳前後までに完済できる計画が一つの目安です。
浮いた返済額をNISAに回してもよいですか?
余裕資金なら選択肢になります。ただし、運用利益がなくても返済できる借入額に抑える必要があります。
繰上返済を前提に40年ローンを組んでもよいですか?
繰上返済できなかった場合でも生活が破綻しないことが条件です。教育費や生活防衛資金を使い切ってはいけません。










