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1階ファミクロ。家族の服を集めれば、洗濯は本当に終わる?

Q.1階にファミリークローゼットを作れば洗濯がラクになると聞きました。寝室は2階ですが、服をまとめて収納しても不便にならないでしょうか。

A. まず結論から

洗濯する人の動線だけでなく、着る人の動線も確認してください。1階にまとめること自体は便利でも、着替える場所が2階なら、新しい持ち運びが発生する場合があります。

1. 不便が表れる、暮らしの場面

洗濯担当者は1階で片付けられても、家族は翌日の服を毎晩2階へ持っていく。下着だけは個室へ戻し、季節の服は別の収納にある。これでは「全部まとまる」という説明と実際が違います。誰か一人がラクになる代わりに、他の家族の手間が増えていないかを考えてください。

ファミリークローゼットは、家族の衣類をまとめる利便性と、使う場所・プライバシーなどを合わせて検討する収納です[資料16]。全員のすべての衣類を集約することが必須ではありません。日常着、外出着、下着、季節物を分けることで、家庭に合う使い方を作れます。

2. 原因を、もう一段掘り下げる

ファミリークローゼットは、洗濯物を片付ける人だけを見れば便利に感じやすい間取りです。しかし家族は、服を取り出す、着替える、鏡で確かめる、上着を脱ぐ、着用途中の服を一時置きするという別の動きをします。洗濯の終点を一つへ集めても、着替えの始点が散らばっていれば移動はなくなりません。家事担当者の往復だけでなく、家族全員が一日に何度使うかを考える必要があります。

共有する範囲も分けてください。タオル、部屋着、通勤着、下着、学校用品、礼服を全て同じ場所へ集める必然性はありません。思春期の子どもが家族と同じ場所で着替えたくない場合や、夫婦の出勤時間が重なる場合は、収納が近くても使う時間を調整する負担が生まれます。服をしまう部屋と着替える部屋は、同一でなくても構いません。

入口と内部の形にも注意します。掛けた服の肩や袖、引き出し、脱いだ衣類のかごを入れると、図面上の通路より狭く感じることがあります。家族が同時に入る前提なら、一人が奥にいると他の人が入れない構成になっていないかを確認します。全員分を集めるほど、誰でも迷わず戻せる区分と、季節で変えられる棚・パイプが重要になります。

3. 数字・寸法・動作で確かめる

検討例として、洗濯担当者が各部屋へ服を運ぶ往復を一日3回減らせても、家族3人が一階へ服を取りに各2往復するなら、家族側には合計6往復の動きが生まれます。距離や持つ重さが異なるため、回数だけでどちらが有利とは決まりません。『誰のどの作業が減り、誰へ何が移ったか』を見えるようにするための仮例です。

家族ごとに起床・外出・帰宅・入浴の4場面を書き、下着、普段着、上着の収納先を印します。例えば外出着は一階、下着と寝間着は脱衣所近く、個人の私物は各室という分散案と、全て一階へ集める案を比較します。今の家族構成だけでなく、子どもが個室を使う時期の図も一枚用意してください。

4. 採用案と代替案を比較する

帰宅後や入浴前後に1階で着替える家庭には相性がよい場合があります。個室で身支度したい家族がいるなら、共有収納と個人収納を分ける案が有効です。幼い子どもの今だけでなく、思春期や独立後も考えましょう。

比較案1|全員分を一か所へ集める

一階で身支度を終え、家族の衣類を一括管理したい家庭に合う案です。人数分の量だけでなく、同時利用、個人の区分、脱いだ服の仮置き、着替えの視線まで確認します。管理する人が変わっても使える表示と配置が必要です。

比較案2|日常着だけ共有し、私物は個室へ

洗濯物の集約と個人の自由を両立させる案です。共有する服の種類を決め、個室収納と無駄に二重化しないよう容量を割り当てます。季節物の交換を誰が行うか、家族が自分で戻せるかまで考えます。

比較案3|各室収納を基本にして運搬を整える

寝室で着替える習慣を優先する案です。洗濯後の運搬は残りますが、家族別かごや各自で戻す方法で負担を分けられます。大きな共有収納を追加する前に、既存の生活習慣を変えずに改善できるか比べます。

5. 契約前に、ここまで確認する

家族ごとに、起床、外出、帰宅、入浴の4場面でどこで着替えるかを書きます。その動線に合わせて収納先を決め、ハンガー収納と畳む収納の割合も確認してください。衣類量だけでなく、同時に入った場合の通路や扉、着替えの視線まで実寸で比べましょう。

  1. 洗う人だけでなく、着る人の移動も描いたか。
  2. 家族ごとに着替える場所と衣類の種類を決めたか。
  3. 下着や私物のプライバシーを保てるか。
  4. 同時利用する朝夕でも、取り出す動作が重ならないか。
  5. 子どもの成長後に個人収納へ分ける余地があるか。

6. 初期費用・維持費・将来交換まで比べる

ファミクロの面積、通路、棚、照明に加え、各個室に残す収納も含めて総額を比較します。集約したはずなのに各部屋へ同じ容量を重複させていないか確認してください。必要なのは名称ではなく、暮らし全体の収納計画です。

共有収納の面積、内部の棚・パイプ、照明、建具、換気に加え、各個室へ残す収納も同じ見積表へ入れます。集約したはずなのに各室へ同量の収納を作れば、収納全体の予算が膨らむ場合があります。一方、個人収納を削りすぎて後から家具を買い足す費用も無視できません。新築時の建築費だけでなく、棚位置を変える、二人用へ縮小するなどの変更しやすさを比較してください。『ファミクロ付き』の名称ではなく、家全体の収納量に対する総額で判断します。

7. すでに採用した場合の改善手順

すでに使いにくい場合は、収納場所を大きく工事する前に、衣類の種類ごとに取り出す場所を確認します。毎朝二階へ運ぶ服だけ個室へ戻す、共用部分を家族別に区切る、着用途中の服の一時置きを作るなどから試してください。詰まりや湿りがある場合は収納量と換気の条件を整理します。棚やパイプの変更は指定荷重と固定方法を守り、使わなくなった個室収納へ無理なく振り分けることも立派な改善です。家族へ理想の動線を強制しないでください。

8. 打ち合わせで、そのまま使える質問

「洗濯を片付ける動きだけでなく、家族が朝と夜に着替える動きも描いてください。全員分を集める案と、日常着だけを集める案では、誰の往復が減りますか。子どもが個室で着替えたい場合の収納は残りますか。共有収納と各室収納を足した容量・面積・総額で比較したいです」と伝えます。提案の名称ではなく、実際に服を着る人の一日を説明してもらいましょう。

9. 採用してよい場合・見直したい場合

家族の衣類を集めることが目的になっていないかを確認してください。一階で身支度が完結し、同時に使え、個人の領域も保てるなら有力な選択です。洗濯担当者の便利さと引き換えに家族の移動や我慢が増えるなら、部分的な共有へ変更する余地があります。収納は一か所に集まっているほど優秀なのではありません。洗う人、着る人、戻す人の三者にとって無理のない配置が、長く使える計画です。

俺流ポイント|洗濯する人だけの便利さを、家族全員の便利さにしない。

山梨県で家づくりをご検討の方は、現在の収納の写真と残したい物の寸法をお持ちください。デザインハウス甲府へ、片付け方と間取り・総額をまとめてご相談ください。

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参考資料:16

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