Q.玄関の造作ベンチ、座って靴を履くために自腹で設けますか?
A.自腹なら、家族が無理なく座って靴を履け、立ち上がりと通路を確保できる場所へ設けます。最初に置き型の椅子や折り畳み式とも比較します。座面を作ることより、靴の脱ぎ履きが楽になることへ費用を使います。
座った後に何をするかまで試す
玄関では、座る、足を動かす、靴を履く、立つ、室内へ上がるという動作が続きます。見本のベンチに腰を掛けるだけでなく、普段の靴に近い物で試します。家族の身長や動きが違うため、誰にでも最適な高さを一つの数字で決めることはしません。
座面の奥行きと足元にも余裕が必要です。深い収納の上へ座る案では、靴を履く姿勢を取りにくい場合があります。床との高さ、靴を置く位置、ひもを結ぶときの体の動きを確認します。座れるカウンターという名前だけで使いやすさは判断できません。
ベンチから立つとき、何に手を掛けるかも考えます。必要なら手すりの位置と下地を設計者へ相談します。近くにある棚や収納の取っ手を、体重を支える用途へ使ってよいとは限りません。座面と立ち上がりを助ける部分は、それぞれ適合を確認します。
通路と収納を一緒に設計する
ベンチを置いた状態で、玄関扉と収納が開くかを見ます。座っている人の前を家族が通れるか、荷物を持って室内へ入れるかも確認します。使っていないときの寸法だけでなく、人が座り足を動かしている範囲を、図面へ描いてもらいます。
EIDAIには、玄関で靴を脱ぎ履きするための折り畳み式ベンチもあります。造作の固定式、既製品、置き型では、納まりと変えやすさが違います。狭いから必ず折り畳みがよいとは決めず、出し入れする操作を家族が続けられるかも試します。
自腹で払う前の確認項目
・普段の靴で座り、足を動かし、立つ一連の動作。
・座面の高さと奥行き、必要な手すりと固定の条件。
・使っているときの通路、玄関扉と収納の開閉。
・清掃、将来の取り外しと、既製品を含む総額比較。
壁へ固定する場合は、下地と耐荷重の条件を確認します。造作ならどんな寸法でも安全に作れるわけではありません。座る人数や荷物を置く使い方を伝え、施工者が想定する使用条件を明確にします。収納のカウンターを自己判断でベンチへ転用することは避けます。
下へ靴をしまう案では、普段履く靴を取り出せるかも見ます。奥へ手を伸ばす動作が負担なら、収納量を増やす意味が小さくなります。ベンチの上へ物を積まない保管先も必要です。座るために毎回荷物を片付ける使い方にならないようにします。
表面の材料は、雨の日の濡れた衣類や砂、泥などを想定して選びます。汚れたときに拭けるか、角や金物へごみが入りにくいかを確認します。布張りを選ぶ場合も、風合いと清掃の方法を比較します。座り心地と手入れを一緒に考えます。
夜間の出入りには、足元と靴が見える明かりも必要です。ベンチの位置を決める際、照明とスイッチ、玄関扉からの光を合わせて確認します。暗い場所に立派なベンチを付けても、靴の脱ぎ履きがしやすくなるとは限りません。
将来、家族の動作が変わった場合に、座面や手すりを調整できるかも考えます。固定式の一体感が魅力でも、位置を変えるには内装の補修などが必要な場合があります。まず置き型で高さと場所を試してから、造作の仕様を決める方法もあります。
費用は座面だけでなく、下地、固定、手すり、収納、照明など、必要な工事を含めます。固定式と置き型を比べる際も、安定性と通路を同じ条件で確保します。玄関を広げる必要があるなら、その面積の増加も含めた総額で判断します。
私なら、毎日の靴の脱ぎ履きが具体的に楽になる位置へ自腹を使います。見た目の統一感だけで造作を先に選びません。家族が実際に座り、立って通るところまで確かめ、使うときに役立つベンチを設けます。
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