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施工ミスを直すついでに仕様も上げたい。無料補修と追加費を分けられる?

施工ミスを直すついでに仕様も上げたい。無料補修と追加費を分けられる?

原案の判断:是正に必要な工事と希望する改良を、別々に見積もる。

施工ミスを直す機会に仕様も上げる場合は、契約どおりの状態へ直すための工事と、施主が希望する改良を分けて見積もります。補修を担当する側の負担範囲を確認したうえで、希望する仕様へ上げる差額を整理してください。補修全体を施主の追加工事に置き換えたり、反対に希望する改良まで当然に無償と考えたりしないことが大切です。

まず元の契約どおりに直す内容を確定する

当初の図面、仕様書、施工写真を基に、何が契約と違い、どの状態へ直す必要があるかを整理します。見た目の問題だけなのか、性能や安全、使い勝手へ影響するのかを設計者や現場担当者へ確認します。施工ミスという説明で双方が一致していない場合は、その事実と原因の確認から始めてください。

是正方法には、部分補修、部材交換、周囲を含むやり直しなどが考えられます。どの方法で契約上の品質を回復できるかを示してもらいます。無料補修と呼んでいても、補修後の仕上がりや性能が当初の約束に届くかを確認する必要があります。希望する改良案を話す前に、会社が行うべき是正の基準を明確にします。是正に必要な作業範囲を図へ書き込み、施主と会社が同じ箇所を対象に話していることを確認すると、後の差額比較がしやすくなります。

施主が希望する仕様向上を別の案にする

本来の仕様がAで、施主がより高性能なBを希望するなら、Aへ直す案とBへ変更する案を並べます。材料、施工方法、工期、保証、見た目の違いを比較し、どこからが施主の希望による追加かを特定してください。Aへの是正を提案しないまま、Bにするなら全額追加ですという説明では、差額の妥当性を判断しにくくなります。

たとえば取り付け間違いのある設備を正規品へ直すのと同時に、上位機種を選ぶ場合は、正規品で直すために必要な費用と、上位機種との差額を分けます。性能を上げるために配線や下地も変えるなら、その追加範囲を明示します。単に高い設備へ替えるだけか、周囲の設計まで変えるかで負担が異なります。

共通の解体や足場を二重に計上しない

補修にも改良にも必要な解体、足場、養生、撤去、復旧などは、どちらの案でも共通する部分を確認します。会社負担の補修で行うはずの作業を、施主の改良見積もりへ全額移していないかを見ます。一方、改良によって範囲が広がり、追加の足場や別工程が必要になる場合は、その増える部分を区別します。

仮に契約どおりへの是正が会社負担で三十万円、希望する改良を含む工事が四十五万円と見積もられた場合、差額十五万円が検討の出発点になります。ただし、費用の構成や契約上の責任が確認できている場合の例です。施主が補修費を現金で受け取れる権利が当然にあるという意味ではなく、二案の範囲をそろえて負担を協議します。

追加の合意で元の問題を曖昧にしない

仕様向上の追加契約を結ぶ場合も、元の不具合、その是正内容、会社負担、施主負担を記録します。追加工事としてまとめると、後で元から施主が変更を希望していたと誤解される可能性があります。施工ミスの修正と希望変更の両方があったことを、完成図面や打ち合わせ記録にも分かる形で残してください。

追加金額へ同意する書面に、すべての請求や不具合への対応を終了する内容が含まれていないかを読みます。まだ確認できていない部分まで解決済みと扱う必要はありません。是正後の検査方法、仕上がりの確認、再び問題が出た場合の窓口を決めます。合意が難しい場合は、住宅の相談窓口などで、補修案と追加案を一緒に見てもらいます。

性能や保証は変更後の仕様で確認する

部材や設備を上位品へ替えても、周囲の構造、断熱、配線、換気などと適合していなければ、期待した性能が得られるとは限りません。設計者やメーカーの条件を確認し、必要な計算や図面の更新を行ってもらいます。仕様向上という名前だけで、家全体の性能が上がると決めつけないことです。

補修部分と追加部分で保証の担当が変わる場合は、範囲と連絡先を整理します。設備を施主が直接購入する案へ変えると、製品の不具合と取り付けの不具合で窓口が分かれることもあります。誰が調査し、どの費用を負担するかを先に確認してください。補助金や認定に関係する仕様なら、変更後も条件を満たすかを申請担当者へ確認します。

工事前後の記録と精算をそろえる

補修前の状態、解体中に確認した原因、施工後の状態を写真や記録で残してもらいます。隠れてしまう部分は、仕上げる前に確認する段取りを決めます。工事後は、会社負担の是正が完了したか、施主が依頼した改良が実施されたかを、それぞれの合意内容に沿って確認してください。

最終請求では、施主が承認した追加額だけが請求され、会社負担とした作業が別項目で上乗せされていないかを見ます。工期が変わった場合は、引っ越しや融資、検査への影響も整理します。補修を機会に満足度を上げる選択はできますが、責任と費用の境目を記録しないまま進めないことが重要です。

深澤の判断と次の行動

私なら、まず契約どおりに直す案を確定し、そのうえで希望する改良の差額を比べます。足場や解体など共通の作業を二重に払わず、改良で増える範囲には説明を求める。元の施工ミスを施主変更の記録へ置き換えず、補修と追加の責任を分けて残します。完成後は、是正と改良の両方を確認してから精算してください。

参考資料  確認日 2026年10月25日

国土交通省 民間建設工事標準請負契約約款 乙

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