記事詳細

完成保証が付けば、倒産しても追加負担はゼロ?

完成保証が付けば、倒産しても追加負担はゼロ?

判定 NG

判定はNGです。完成保証があっても、倒産時の追加負担が必ずゼロになるわけではありません。保証する費用、限度額、対象外、利用手続きは制度や契約で異なります。自分の工事の保証書と約款で範囲を確かめてください。

完成保証は すべての出費を無条件に払う約束ではありません

施工会社が倒産等で工事を続けられなくなると、別の会社への引継ぎや、工事再開に伴う費用が必要になることがあります。完成保証は、そうした場合に施主の負担を抑え、完成を支える仕組みです。ただし、名前に完成と付いていても、あらゆる費用を全額引き受ける意味ではありません。

住宅保証機構の制度では、引継ぎ等で当初より増える工事費用や、前払金の損失に備える内容がありますが、タイプによって対象が異なり、保証には限度があります。これは同機構の制度の説明です。他の提供者の完成保証や完成支援も、同じ範囲と条件だと一般化しないでください。

特に、まだ支払っていない元の契約の工事代金と、工事の中断によって追加で必要になる費用は区別します。完成保証が付いたから、残っていた本来の建築代金まで不要になると考えてはいけません。どの損失や追加費用を補う仕組みかを理解することが先です。

前払いした代金についても、払った金額全部がそのまま損失になるとは限りません。どの程度の工事ができているかなどを確認し、契約の条件で対象額が判断されます。通帳から払った額だけを見て、保証金も同額受け取れると思い込まないことです。

また、会社が制度へ登録していることと、自分の工事に保証契約が成立していることは区別します。保証書をいつ受け取り、対象の住宅、請負金額、期間などがどう記載されるかを確認します。会社案内に制度の名前があるだけで、手続きが完了したとは判断しません。

私は、完成保証を有効な備えとして検討することには賛成です。ただ、備えの限界を隠して「何があっても無料で完成する」と説明することはできません。守られる範囲が分かってこそ、保証と自己資金、支払条件を組み合わせた判断ができます。

限度額と対象外を 具体的な支出で読みます

仮に、保証の対象と認められる追加費用が700万円で、適用される保証限度額が500万円という契約条件なら、その対象費用だけでも200万円の差が残ります。これは上限の意味を示す仮の例で、実在の制度の限度額や支払額を示すものではありません。

実際は、すべての追加費用が対象として認められるとも限りません。保証機関の査定や契約条件で結果が決まるため、再開する会社の見積額と、保証金として受け取る額を同じ数字にしないことです。対象になる範囲と、対象外の支出を分けた資金計画が必要になります。

住宅保証機構の発注者向けしおりでは、遅延損害金や、保証事故時に明らかでない瑕疵による損害などは対象外とされています。工事が止まれば関連して生じる費用でも、すべて同じ扱いとは限りません。仮住まい、保管、融資など、自分が気になる支出を具体的に挙げて確認してください。

工期が延びたり請負金額や工法が変わったりする場合の扱いも確認します。最初に保証書を受け取ったから、後からの変更も自動で反映されるとは考えません。必要な通知や変更手続きがあるかを保証機関へ確かめ、工事の実態と保証書の内容を合わせます。

保証期間と、事故が起きた後に請求する期限も、同じものと決めつけないでください。制度や契約でどう定めるかを読み、連絡先と必要な資料を把握します。困ってから約款を探し始めるより、契約時点で大事な箇所を説明してもらっておく方が対応しやすくなります。

限度額が大きいほど常に安心とも限りません。対象が狭い、必要な手続きが分からない、自分の支払方法と合わないなどがあれば、その限度額を十分使えるとは言えません。金額の大きさだけでなく、どの費用にどのように適用されるかを比較してください。

保証を使う前提に合う 支払いと記録を整えます

契約前には、保証を提供する主体、対象工事、保証タイプ、限度額、対象外、期間、変更時の手続きを説明してもらいます。分からない用語があれば、具体的な例を使って確認します。口頭で聞いた内容と保証書に違いがあれば、そのまま進めず照合してください。

工事中は、契約書、見積書、支払いの記録、工程表、工事写真、変更の合意書などを保管します。完成保証を使うかどうかにかかわらず、何を契約し、どこまででき、いくら払ったかを説明する資料になります。会社だけに記録がある状態を避け、施主も控えを持ちます。

保証があるからと、工事の進捗を超える前払いを無条件に受け入れないことも大切です。支払条件を変える提案があれば、理由と保証への影響を確認します。保証の限度を超えるリスクを自分で増やしていないか、金額と工事の関係を見て判断してください。

工事が続けられない事情が生じた場合は、保証機関へ連絡し、次に進める手順を確認します。別の会社へ発注する前に、現場の確認や査定、引継ぎの条件を聞きます。早く再開したい気持ちだけで進めると、後から対象範囲を照合するのが難しくなる場合があります。

私なら、完成保証を説明する際は、保証されることと、施主が別に準備することを両方示します。保証がある家でも、入居までの資金に余裕を持たせる意味は残ります。ゼロ負担という言葉で安心するより、どこまで備えられるかが分かる契約を選んでください。

深澤の判断と次の行動

保証書を受け取る前に「倒産した場合、何にいくらまで使え、何は対象外ですか」と確認しましょう。完成保証を付けることと、追加負担が絶対にないことは同義ではありません。範囲と手順まで理解して活用してください。

参考資料  確認日 2026年10月25日

住宅保証機構「住宅完成保証制度・特徴と商品概要」

住宅保証機構「住宅完成保証のしおり 発注者の皆様へ」

関連Q&A

031 展示場が豪華なら、会社の経営状態まで安心してよい?

038 瑕疵保険がある会社なら、未完成の家も守られる?

045 工事が進まないのに、理由も聞かず前払いを増やしてよい?

デザインハウス甲府
〒400-0118 山梨県甲斐市竜王1656-17
営業時間 9:00~18:00 / 定休日 水曜日

PAGE TOP ▲
ライン
フェイスブック
ツイッター
インスタ
イベント情報
電話番号
お問い合わせ