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古い家でも高気密にできますか? 気密改修と建て替えの到達点をどう確かめますか?

Q.古い家でも高気密にできますか?
気密改修と建て替えの到達点をどう確かめますか?

A.古い家でも気密性を改善できる場合はあります。ただし、窓の交換や断熱材の追加だけで、住宅全体が高気密になったとは判断できません。どこに連続した気密の層をつくるか、施工できない箇所はどこか、完成後にどう測定するかを確認します。建て替え案も同じように、目標値と測定結果を分けて比べてください。

断熱材の厚みと気密性は別に確認する

断熱は熱の伝わりを抑えること、気密は意図しない空気の漏れを抑えることです。高性能な断熱材を使っても、床と壁の取り合いや配管の貫通部などに隙間が残れば、空気の出入りは起こり得ます。「断熱材を吹き付けるから気密も大丈夫」という説明なら、どの部分をどうつなぐかまで聞きます。

既存住宅では、床下や小屋裏へ入れるか、内装をどこまで外せるかによって施工の選択肢が変わります。土台付近、間仕切りの上下、窓まわり、増築した部分とのつなぎ目など、空気の経路になり得る箇所を調べます。見える隙間を埋める工事と、家全体の気密を計画する工事を区別しましょう。

工事の範囲によっては、気流止めなどの対策を取り入れられます。ただし、床下の換気口や設備に必要な給排気口まで一律にふさいでよいわけではありません。空気を止める場所と、計画的に通す場所を図面で分けます。自己判断で開口を閉じず、構法や設備を踏まえた説明を求めてください。

気密の提案で確かめる四項目

・気密を確保する層の位置と、床・壁・天井のつなぎ方

・既存部分のうち施工できない箇所と、その影響

・測定する範囲、時期、方法と、測定費の扱い

・目標に達しない場合の原因確認、補修、再測定の条件

気密性能を示すC値は、床面積当たりの相当隙間面積を示す指標です。値が小さいほど、測定条件下での隙間が少ないことを表します。ただし、数値だけから各部屋の換気量、断熱性能、将来の室温まで決めることはできません。それぞれを別の設計と確認で評価します。

測る条件までそろえて比較する

測定を依頼する場合は、JIS A 2201に基づく方法かを確認します。報告書には、測定した範囲、床面積、開口部の処理、工事の進行段階などを残してもらいます。改修した一部だけの測定結果を、改修していない部屋を含む家全体の数値として説明していないかを見てください。

中間段階の測定は、仕上げで隠れる前に漏れを探して直す機会になります。完成時の測定は、その段階の状態を確かめる役割があります。どちらを行うか、設備工事による貫通部の追加後にも確認するかを相談します。別の現場で出た良い数値は、自宅の測定結果の代わりにはなりません。

建て替えでは、気密層を最初から連続させる計画を立てやすくなります。それでも、新築であることや工法の名前だけで気密性は確定しません。新築案にも、使う材料、取り合いの施工、測定と補修の手順を求めます。改修だけを厳しく測り、新築は宣伝文句で比べることを避けましょう。

気密を改善するときは、換気の計画も同時に確認します。隙間風に頼っていた空気の出入りを減らすなら、必要な給気と排気の経路を整える必要があります。気密の数値を小さくすることと、暮らしの空気環境を整えることを、別々の工事にしないでください。

改修前後を数値で比べるなら、測定範囲や開口部の処理をそろえたかも聞きます。条件が違う数値を引き算して、改善量と断定しないようにします。測定の報告書は、工事内容と対応させて保管すると、後の点検にも役立ちます。

私は、「高気密にできますか」と尋ねるだけでなく、「この家のどこを施工し、何を測り、残る制約をどう示しますか」と聞くことを勧めます。目標、施工範囲、測定条件がそろえば、改修と建て替えの到達点を具体的に比較できます。

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参照資料 D05、D09、D10、D16

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