記事詳細

再建築不可の土地を買ってから、許可を取ればよい?

再建築不可の土地を買ってから、許可を取ればよい?

結論 :購入後の許可を当てにして決めない

A 再建築不可と説明される土地は、購入後に申請すれば必ず建てられるものではありません。まず何が原因で建築できないのかを特定します。接道、敷地の権利、都市計画、建物の用途等で必要な対応が違うため、安さや過去の建築例より、今回の計画が成立する根拠を確認してください。

許可の可能性と許可の取得は、資金計画では別の状態です。行政との事前相談で見込みが得られても、具体的な建物、通路、関係者の同意等で結果が変わる場合があります。既存住宅の過去の許可を、新築や別の買主へそのまま使える前提にもできません。

再建築不可という言葉には、今のままでは接道条件を満たさない土地や、権利の整理ができていない土地等が含まれます。まず原因を図で示してもらいます。道路を広げればよいのか、通路の利用権が不足しているのか、別の建築制限があるのかによって、相談先も実現性も違います。営業担当者の「許可の実績があります」という説明だけでは、今回の敷地を判定できません。過去の案件との共通点と相違点を設計者へ整理してもらい、使う制度と必要な条件を明確にしてください。

再建築不可と呼ぶ理由を分ける

物件広告の表現だけで判断せず、対象の道路、接道の長さ、通路の権利、既存建物の状況を調べます。建て替えが難しい理由と、改修できる範囲が同じとは限りません。既存建物を残して工事する案も、工事内容による法令の確認が必要です。

山梨県は接道に関する許可基準を公開していますが、基準を読んだ買主の自己判断で許可が確定するものではありません。位置図、公図、通路と敷地の寸法、予定建物の概要等を用意し、何の制度を適用する相談なのかを明確にします。甲府市等の個別の窓口にも注意してください。[資料06・07]

事前相談では、住所だけでなく地番、敷地境界、通路幅、予定建物の用途・面積を示します。一般的な相談への回答と、具体的な計画への回答では検討の深さが違います。行政から条件を示された場合には、誰が何の書類で満たすかを一覧にします。隣地所有者の承諾や通路の整備が必要なら、その人の協力が未確認のまま「許可は取れる」とまとめないようにします。正式な許可等の手続きが必要な部分は、相談記録だけで完了したことにせず、結果が出る時期を工程へ残します。

過去の建築と今回の計画を区別する

以前に家が建っていた、隣人が建て替えたという事実だけでは、今回の許可の根拠になりません。適用時期、通路、建物の規模や用途、権利関係等が違う場合があります。既存建物の書類も取り寄せ、過去にどの条件で建築されたかを可能な範囲で確認します。

例えば、前の建築で通路の利用について特定の合意があっても、それが買主と新しい建物にそのまま使えるとは限りません。申請に必要な承諾や権利、工事後も守る条件を一つずつ確認します。他の土地で成功した方法を、今回にも当然使える方法として扱わないでください。

古家を残して改修する提案を受けても、解体せず一部を残せば新築と同じことができるとは判断しません。工事の実態、規模、既存建物の状態により、確認申請や法令への適合を検討する必要があります。柱や基礎を残す費用が増え、希望する耐震・断熱・間取りの実現が難しくなる場合もあります。今回の購入目的が新築なのか、既存住宅の活用でもよいのかを先に決めます。「再建築できない」という価格条件を、工事名を変えれば消せる問題として扱わず、設計者へ工事内容を具体的に確認してください。

整備と権利の費用を試算する

通路の拡幅、隣地や持分の取得、後退部分の整備等が必要な案では、相手方の同意と実現する見込みを確認します。工事費が用意できても、必要な土地を取得できなければ進みません。測量、登記、交渉、申請等の費用と期間も、建築費とは別に見積もります。

許可が取れたとしても、工事車両や資材の搬入に追加費用が出る場合があります。将来の売却や融資で確認される条件も金融機関へ照会してください。住宅ローンを利用できる見込みと、行政が建築を認める見込みは別の話なので、一方だけで購入判断を終えないことが重要です。

仮に通常の宅地より土地代が300万円安くても、通路取得150万円、測量・申請50万円、入口整備80万円なら差額は20万円です。条件が成立することを置いた想定であり、取得や許可を保証する数字ではありません。通路取得ができない場合は、280万円を足せば解決する比較自体が成り立ちません。成功した場合の総額と、成立しない場合に失う調査費・設計費を分けます。価格差を見るときは、許可が得られない土地を持ち続ける資金負担や売却の難しさも、金融機関や仲介会社へ確認してください。

契約前の到達点を協議する

事前相談で分かった事項、正式な申請が必要な事項、第三者の協力が必要な事項を分けます。土地所有者でなければ進めにくい調査や申請がある場合は、売主の協力を得られるかを確認します。買うまで調べないという二択にせず、購入前にできる確認をできるだけ進めてください。

契約を結ぶ場合は、必要な許認可や融資等が成立しなかったときの扱い、期限、費用、返金を具体的に協議します。どんな特約でも必ず買主を守るとは限りません。契約文と今回の事情を宅地建物取引士や弁護士等へ示し、自分が引き受けるリスクを理解しておきましょう。

具体例で分かる購入への影響

仮定例として、土地代が周辺より300万円安くても、予定する家の許可が得られなければ、新築用地としての目的は達成できません。購入後の申請費や設計費を払ってから、融資も進まないと分かると負担が重なります。価格差を、許可が取れない場合の損失を十分に補う金額と安易に考えないことです。

許可等の相談では、希望する家の面積を小さく置いた仮案への回答を、本来の計画へそのまま使わないようにします。階数、用途、通路等が変わるなら再確認します。土地を取得できた場合でも、希望する住宅を建てられなければ購入目的が満たされない点を基準にします。

仲介会社と住宅会社に聞く言葉

「どの制度を使い、今回の建物で何が条件になりますか。事前相談の回答はどこまでで、未確認は何ですか。許可が得られない場合の売買解除、支払済金、申請費をどう整理しますか」と書面化を求めます。

契約条件は「許可が取れなければ解除」だけでなく、対象とする許可、期限、申請する建物、誰の協力が前提かを整理します。小さい別用途の建物で条件を満たしても、自分の希望する住宅が成立するとは限らないためです。期限が来た場合の延長、返す代金、戻らない調査費も宅地建物取引士等へ確認します。融資特約があるから建築許可の問題も必ず解消できるとは考えません。売買、申請、融資の条件を別々に読み、いずれも今回の建築計画へ対応していることを確認してください。

購入を進める条件と止める条件

新築が購入目的なら、必要な許可の見通しを具体的な計画で確認し、成立しない場合の契約条件と融資条件を先に整えます。取得前に結果を確定できないときは、その不確実性を引き受ける契約かを明確にします。「買えば何とかなる」という説明だけで進める土地ではありません。

購入を保留するときは、売主が所有した状態でどこまで調査と申請へ協力できるかを協議します。どうしても所有権取得後でなければ確定できない事項があるなら、その理由と失敗時の負担を専門家へ聞きます。自分が負えない不確実性なら、安くても見送る判断になります。購入目的を住宅に置く場合、土地を取得すること自体は成功ではありません。希望する住宅を合法的に建て、融資と総予算が成立する状態までを確認の目標にし、実現の根拠がない段階で建築費の大きな支払いを重ねないでください。

関連URL

1 山梨県 建築基準法第43条第2項第2号の許可

山梨県の接道に関する許可の運用と資料を確認できます。今回の敷地と建物で何が条件になるかを相談するための入口です。

https://www.pref.yamanashi.jp/kenchikujutaku/sinsa/43kyokakijun.html

2 山梨県 建築関係のよくある質問

道路判定や照会窓口等を確認できます。過去の建築実績と、今回の建築計画に必要な確認を分けて整理する参考になります。

https://www.pref.yamanashi.jp/kenchikujutaku/yokuarusitsumon.html

デザインハウス甲府
〒400-0118 山梨県甲斐市竜王1656-17
営業時間 9:00~18:00 / 定休日 水曜日

PAGE TOP ▲
ライン
フェイスブック
ツイッター
インスタ
イベント情報
電話番号
お問い合わせ