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住みながら大規模リフォーム。普段の火災保険だけで工事中も十分?

住みながら大規模リフォーム。普段の火災保険だけで工事中も十分?

原案の判断:既存保険と工事側の保険が受け持つ事故を分けて確認する。

住みながら大規模リフォームをする場合、普段の火災保険だけで工事中のすべての損害を賄えるとは判断できません。既存の建物と家財、新たな工事部分、搬入資材、近隣への損害を分け、施主の保険と工事業者の保険が何を担当するかを確認します。工事内容と期間を双方へ伝えることが、補償の空白を防ぐ出発点です。

工事の範囲と生活する範囲を図面で分ける

工事する部屋、住み続ける部屋、資材置場、仮設通路、屋根や外壁を開く部分を図面に示します。キッチン交換だけなのか、柱や壁の変更、屋根の撤去、増築を伴うのかによって、保険会社が確認する事項は変わります。工事金額だけで「小規模」「大規模」と説明しないようにします。

工期、工事を休む期間、部分的な引き渡し、仮住まいへ移る予定も整理します。施主が住んでいるから常に通常の住宅と同じ条件になるとは限りません。着工前に契約先へ工事内容を伝え、通知や変更の要否、工事中の対象範囲を確認してください。

既存の家と工事の目的物を区別する

残す床や壁、生活中の家具と、新しく取り付ける設備、現場に保管した資材では所有関係や管理者が違う場合があります。施主支給の設備も、購入時、搬入時、施工時、引き渡し後で管理の状況が変わります。どの財産がどの契約の対象かを一覧にして確認します。

三井住友海上の『ビジネス工事ガード』は、工事中の財物損害に備える商品として、対象工事や対象物の条件を説明しています。こうした工事保険があることと、施工会社が今回の工事について必要な範囲で加入していることは別です。商品名だけで安心せず、対象と責任期間を確認します。

既存建物を傷つけた場合の賠償責任と、工事部分そのものが災害で壊れた場合の損害も別に考えます。業者の責任がある事故だけを補償する保険と、対象財産の損害に備える保険を混同しないよう、具体的な事故例で説明してもらいます。

事故例を使って双方の保険を確認する

例えば、屋根を開いた日に雨が入り家具が濡れた、配管工事中に漏水して既存の床が傷んだ、足場から物が落ち隣家の車を傷つけた、という場面を挙げます。それぞれについて、誰が連絡し、どの保険で検討し、免責金額などを誰が負担するかを整理します。

普段の火災保険に破損や水濡れの補償があっても、工事中の対象物や作業に関する条件が別に定められている場合があります。一方で、工事中というだけで住宅全体の保険が一律に無効になると決め付ける必要もありません。実際の工事と契約条件を対応させることが重要です。

工事契約の負担と保険支払いを別々に定める

工事業者が保険を使えるかどうかと、工事契約上誰が損害を負担するかは同じではありません。保険対象外だから施主が必ず負担する、という約束に安易に同意しないようにします。業者の責任、養生、事故報告、修理方法、費用負担を工事契約や打ち合わせ記録へ明記します。

保険証券や加入証明を確認できる場合は、保険期間、被保険者、対象業務、限度額を見ます。下請業者の作業を含むか、工期延長に対応するかも確認します。資料の提示が難しい場合は、今回の工事に関する補償範囲を、業者が保険会社へ照会した上で説明してもらいます。

事故前の状態と生活家財を記録する

着工前に、残す床や壁、建具、設備、家具の写真を施工会社と共有します。もともとあった傷や変色を確認しておけば、工事後の損傷との区別がしやすくなります。家具の移動先、養生の範囲、鍵の管理、立入禁止部分も決め、生活する場所へ資材が混在しないようにします。

事故が起きたら、まず安全確保と被害拡大の防止を行い、施主側と工事側の窓口へ事実を連絡します。業者が直すと言った場合も、修理前の写真と原因調査の記録を残してください。自分の保険へ連絡せずに全面的な免責や示談の書面を交わすと、後の調整が難しくなることがあります。

仮に既存床の修理が二十万円、新しい設備の交換が三十万円、仮住まい費用が十万円なら、合計六十万円の一式見積もりにせず、財産と費用ごとに分けます。これは説明用の例です。各項目の補償条件と必要書類が異なるため、同じ事故でも請求先を確認して整理します。

完成後の保険情報も更新する

リフォームが終わったら、面積、構造、用途、屋根や外壁の仕様、付属設備、建物評価が変わっていないかを確認します。工事費の全額をそのまま保険金額へ上乗せするのではなく、現在の建物価額にどう反映するかを相談します。耐震改修の証明などがある場合は、別途割引への利用可否を確認します。

部分引き渡しや残工事があるなら、どの箇所が完成住宅側の補償へ移り、どの作業が工事側に残るかを明確にします。施工不良への保証と、火災保険の事故補償は別です。完成図面、工事写真、設備一覧、保険の変更書類を一緒に保存して、今後の修理時にも利用できる状態にします。

深澤の判断と次の行動

私なら、着工前に図面と工程表を双方の保険窓口へ渡し、既存建物、家財、工事部分、第三者への損害を一つずつ確認します。「住んでいる家だから普段の保険で全部対応」とは判断しません。工事契約上の責任と保険の支払範囲を分け、事故が起きたときに相談先と費用の整理が分かる状態を作ります。

参考資料  確認日 2026年10月25日

三井住友海上「ビジネス工事ガード」

日本損害保険協会「火災保険の告知事項と通知事項」

三井住友海上「保険金請求に必要な書類」

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