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ざらざらした漆喰を狭い廊下に使う。服や荷物が触れる場所でもよい?

ざらざらした漆喰を狭い廊下に使うかは、写真の雰囲気だけで決めず、実物の手触りと接触の頻度で判断します。同じ漆喰でも製品と仕上げ模様によって凹凸が違います。

服の袖、肩に掛けたかばん、洗濯かごが触れる場所は、壁から離れて眺める場所とは条件が異なります。通行幅と家族の動きを確認し、接触の多い部分を滑らかな仕上げにする案も比べてください。

廊下の幅を生活用品込みで確かめる

図面の壁間寸法を見たら、手すり、出っ張る枠、収納の取手などを重ねます。人だけなら通れても、買物袋を両手に持つ、洗濯物を抱える、子どもと手をつなぐときには動きが変わります。毎日の使い方をいくつか挙げ、その姿勢で壁へ寄る場所を探してください。

曲がり角や扉の前では、正面を向いて歩く場合より荷物が壁へ近づきます。仮に直線部分では十分な余裕があっても、寝室へ入るときだけかばんが触れるなら、その角を重点的に検討します。廊下全体を同じ粗さにそろえるかどうかは、その確認後に決められます。

将来、歩行補助具や介助者と一緒に通る可能性がある場合は、そのための幅や手すり計画も設計者へ伝えます。現在の体格だけで無理なく通れるかを判断せず、壁に手をついて方向を変える場面まで考えると、凹凸のある仕上げを置く位置が具体的になります。

寝具や大きな家具を運ぶ機会も考えます。毎日の歩行では触れなくても、マットレスを立てて曲がると壁へ寄る場合があります。搬入時だけ保護が必要なら、どこへどのように養生するかを相談し、その作業で漆喰を傷めない方法まで決めておきます。

塗り見本は触れるためにも用意する

フジワラ化学の「漆喰空間」には複数の仕上げ模様があり、素材感などは現物の見本で確認するよう案内されています。漆喰という名称から、必ず硬い、必ず滑らかと想像せず、採用する製品と実際の仕上げ方法を組み合わせた見本を用意してもらうことが大切です。

見本は机に平置きするだけでなく、壁と同じ向きに立てて確認します。指先でなでた感触と、袖口が軽く触れる場合の感じ方は違います。施工者の了承を得た見本で、不要な布や普段のかばんに近い素材を軽く接触させ、引っ掛かりが気になるかを確かめます。

確認するのは十分に乾燥した見本です。塗った直後の柔らかさと入居後の状態を混同しないよう、製作日も聞きます。見本と現場で模様の大きさが変わらないよう、こての動かし方や凹凸の程度を共有し、好みを「自然な感じ」という言葉だけで伝えないようにします。

触る高さとぶつける角を分けて考える

肩が当たる高さ、子どもの手が触れる高さ、掃除機が近づく床際では、接触する物が違います。すべてを同じ条件として扱わず、平滑な部分、粗い模様を楽しむ部分、保護を加える部分に分ける案を検討します。切り替える線も意匠の一部として見てください。

出隅は平らな面と違い、荷物の角が当たりやすい場所です。角を丸める、形を変える、別の材料で納めるなどの選択肢を施工者に相談します。どの方法でも必ず欠けないという説明ではなく、仕上がりと補修方法を一緒に確認する方が、使い続ける判断に役立ちます。

壁に触れて歩く習慣があるなら、壁面の粗さだけで支えを得ようとせず、必要な手すりを別に検討します。あとから手すりを追加する可能性がある場所では、下地の準備と仕上げの補修範囲も考えておくと、好みの模様を無理に全面へ採用する必要がなくなります。

照明が作る影と実際の凹凸を比べる

壁に沿う照明や窓からの横光は、模様の見え方を左右します。展示場で美しく見えた壁と、自宅の短い廊下では照明位置が違うかもしれません。見本を予定する場所へ持ち込み、昼と夜の双方で見ると、どの程度の凹凸が必要かを再検討できます。

陰影を強くしたいからといって、接触の多い場所まで尖った形を増やす必要はありません。照明の向きや壁の一部の見せ方で希望に近づけられるか、設計者と相談します。仕上げ材だけで解決しようとせず、通路としての使いやすさと見た目を同時に整える考え方です。

見本が小さすぎると、模様が連続したときの密度は分かりにくくなります。特に長い廊下で同じ動きを繰り返す場合は、少し広い試し塗りや施工事例を参考にし、職人による表情の差をどこまで受け入れるかも確認してください。写真は手触りの代わりにはなりません。

汚れと欠けの直し方を想像する

かばんの擦れ、手あか、運搬時の欠けでは、必要な処置が異なります。採用製品の手入れ資料を読み、乾いた清掃、濡れた清掃、部分補修について使える方法を確認します。硬いブラシや洗剤でこすればよいと決めず、表面の模様を壊さず扱えるかを尋ねてください。

粗い面の補修では、色だけでなく凹凸のつなぎ方も見え方に影響します。家具の搬入で傷を付けた場合に一部で直せるか、壁面の区切りまで施工が必要かを聞きます。補修用材料の保管が可能な製品なら、保管条件や使える期間も確認し、余った材料を置くだけにしないことです。

壁を保護するために透明なコートを追加する案は、元の質感や手入れ方法が変わる可能性を含めて検討します。名称に自然素材とあっても、後から使うすべての保護材が適するわけではありません。製品の組合せを確認し、必要ならコート後の見本で判断してください。

採用範囲と見本を記録して引き継ぐ

決めた内容は、製品名、色、仕上げ模様、施工範囲を図面へ残します。廊下の一面だけ、角だけ平滑にするなどの変更があるなら、位置が伝わるよう立面図にも記入します。言葉の印象が人によって違うため、承認した見本を工事中まで保管する方法が有効です。

引渡し時には、通路を歩き、扉を開閉し、普段運ぶ荷物を想定した動きを確認します。意図せず尖った部分がある場合は、自分で削る前に施工者へ相談します。削ると周囲との肌が変わることもあるため、どこをどう修正するかを見本と照らして決めてください。

最終確認では、粗さを好む家族と気になる家族の意見を別々に聞くと判断しやすくなります。全員が同じ感触を好む必要はありません。よく触れる面だけ模様を抑え、離れて見える正面の壁に表情を残すなど、場所ごとの調整で希望を両立できるか考えます。

深澤の判断と次の行動

私なら、廊下の曲がり角と毎日荷物を運ぶ側を先に確認し、そこで触れる塗り見本を用意します。粗い模様を楽しむ壁と、触れることが多い壁の仕上げを変える案も選択肢にします。見た目を気に入ったうえで、服や荷物を気遣い続けなくても歩けるかまで確かめて採用します。

デザインハウス甲府
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