将来、ホームエレベーターを設置できるように、建て替え時に準備しておくべきことはありますか?
Q
68歳です。土地の関係で2階建てを予定しています。今は階段の上り下りに問題はありませんが、10年後、20年後のことを考えると不安です。ホームエレベーターは今すぐ付ける予定はありませんが、将来設置できるように準備だけしておくことはできるのでしょうか?
結論
将来ホームエレベーターを設置する予定が少しでもあるなら、建て替え時に「設置スペース」と「構造上の準備」をしておくことをおすすめします。
後から設置することは可能ですが、
- 大規模な工事
- 高額な費用
- 間取り変更
が必要になることがあります。
新築時なら比較的少ない費用で準備できるため、将来への備えとして有効です。
後付けはできる?
ホームエレベーターは後付けできる場合があります。
しかし、
- 設置スペースがない
- 梁や柱が干渉する
- 基礎補強が必要
- 電気設備の変更
などにより、
設置できないケースや、大掛かりな工事になるケースがあります。
建て替え時に準備しておく方が現実的です。
準備しておきたいスペース
一般的なホームエレベーターでは、
約1.5m × 1.5m程度
のスペースが目安になります。
機種によって必要寸法は異なりますが、
階段横や収納スペースを活用して計画するケースが多くあります。
将来設置しない間は、
- 収納
- 納戸
- クローゼット
として利用することも可能です。
構造上の準備
建て替え時には、
将来エレベーターを設置できるよう、
- 柱や梁の位置
- 床の開口位置
- 基礎計画
などを考慮して設計しておくと安心です。
設計段階で準備しておけば、
後からの工事が比較的容易になります。
電気設備も確認
ホームエレベーターは電源が必要です。
将来設置を見据えるなら、
分電盤や配線経路も確認しておくと、
後から工事しやすくなります。
まずは「1階完結型」がおすすめ
実際には、
ホームエレベーターを設置しなくても済むように、
- 主寝室
- トイレ
- 洗面所
- 浴室
- LDK
をすべて1階へ配置する
1階完結型
がおすすめです。
将来は2階を使わず生活できるため、
エレベーターが不要になるケースもあります。
バリアフリーも同時に考える
エレベーターだけではなく、
次の設備も重要です。
- 段差5mm以下
- 廊下有効幅78cm以上(できれば90cm)
- 出入口有効幅75〜80cm以上
- 引き戸中心の設計
- 手すりを取り付けやすい壁下地
これらを最初から準備しておくことで、
将来のリフォーム費用を抑えやすくなります。
高性能住宅と組み合わせる
長く住む住宅では、
性能も重要です。
おすすめは、
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル・UA値0.46以下が目安)
- 気密測定によるC値1.0以下(できれば0.7以下)
- 第一種換気(熱交換型)
これらを組み合わせることで、
健康的で快適な住環境を維持しやすくなります。
法律・制度の根拠
ホームエレベーターの設置は、
建築基準法および建築基準法施行令のほか、設置する機種によっては建築確認申請や関係法令への適合が必要となる場合があります。
また、高齢者が利用しやすい住宅については、
**高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)**や、
国土交通省「住宅設計標準」
などが参考になります。
デザインハウス甲府からのアドバイス
山梨県でも、
「今は元気だけれど、将来が心配」
という理由で、
ホームエレベーターのご相談をいただくことがあります。
私たちは、
今すぐ設置するよりも、「将来設置できる家」にしておくことをおすすめしています。
そのうえで、
- 1階完結型の間取り
- エレベーター用スペースの確保
- 構造上の準備
を行うことで、
将来の選択肢を広げることができます。
さらに、
- 耐震等級3
- 断熱等性能等級6
- 高気密住宅(C値1.0以下、できれば0.7以下)
を標準とすることで、
長く安心して暮らせる住まいをご提案しています。
ホームエレベーターは「今必要か」ではなく、「将来必要になっても困らない家か」という視点で考えることが、後悔しない建て替えにつながります。










