前の道路が4m未満だと「セットバック」が必要ですか?建て替えで敷地が狭くなるって本当ですか?
Q
72歳です。建て替えを考えていますが、前の道路がとても狭く、車1台がやっと通れるくらいです。住宅会社から「セットバックが必要になるかもしれません」と言われました。セットバックとは何でしょうか?本当に土地が狭くなってしまうのでしょうか?
結論
はい。前面道路が建築基準法上4m未満の道路である場合、建て替えの際に「セットバック(道路後退)」が必要になることがあります。
セットバックとは、
道路の幅を将来4m確保するために、自分の土地の一部を道路として後退させることです。
そのため、
建築できる敷地面積が以前より小さくなる可能性があります。
セットバックとは?
建築基準法では、
原則として、
道路幅は4m以上必要です。
しかし、
昔からある住宅地には、
幅2〜3m程度の道路も多くあります。
そこで、
建て替えの時に、
道路中心線から2mまで敷地を後退させ、
将来的に4m道路へする制度があります。
これを
セットバック
といいます。
どれくらい土地が減る?
例えば、
道路幅が3mなら、
あと1m必要です。
両側で広げるため、
一般的には、
自分の敷地側を約50cm後退
します。
道路状況によって異なるため、
実際には測量が必要です。
建物はどこまで建てられる?
セットバックした部分には、
建物だけでなく、
- カーポート
- 塀
- 門柱
なども原則設置できません。
建築面積が減ることになります。
よくあるトラブル
建て替え後に、
「思っていたより家が小さくなった」
というケースがあります。
原因は、
セットバックを考慮せず、
間取りを計画していたことです。
セットバック費用は?
土地を購入するわけではありませんが、
- 境界確認
- 測量
- 境界杭設置
などの費用が必要になる場合があります。
自治体によっては、
後退部分の整備費用を補助する制度もあります。
建ぺい率にも影響
セットバック後は、
敷地面積が減るため、
建ぺい率・容積率の計算も変わります。
その結果、
以前より小さい住宅しか建てられない場合があります。
シニア世代が確認したいこと
住宅会社へは、
次のように質問しましょう。
- セットバックは必要ですか?
- 何㎡減りますか?
- 建築できる面積は?
- 測量していますか?
- 補助制度はありますか?
建て替えと一緒に考えたい住宅性能
敷地が小さくなっても、
住宅性能は妥協しないことが重要です。
おすすめは、
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル)
- UA値0.46以下(山梨県など地域区分5・6の目安)
- 全棟気密測定(C値1.0以下、できれば0.7以下)
- 第一種熱交換換気
- 長期優良住宅
小さくても快適な住宅になります。
法律・制度の根拠
セットバックは、
建築基準法第42条第2項
(いわゆる「2項道路」)
に基づく制度です。
道路中心線から2m後退した位置が、
建築ラインになります。
デザインハウス甲府からのアドバイス
山梨県でも、
昔からの住宅地では、
セットバックが必要になる土地は少なくありません。
私たちは、
建て替えをご提案する前に、
- 道路幅
- 境界
- 測量
- セットバック
まで確認しています。
そして、
セットバック後の敷地面積で、
最適な間取りをご提案しています。
さらに、
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 断熱等性能等級6
- 長期優良住宅
- 全棟気密測定(C値0.7以下を目標)
を基本仕様とし、
限られた敷地でも快適に暮らせる住まいをご提案しています。
セットバックは「土地が減る制度」ではありません。
ご家族と地域の安全を守るための制度です。
シニア世代の建て替えでは、
設計を始める前に、
実際に建てられる敷地の広さを正確に把握することが、後悔しない家づくりにつながります。










