将来の介護や看取りまで考えるなら、間取りを変更できる「可変性」のある家にした方が良いですか?
Q
68歳です。夫婦で平屋への建て替えを計画しています。今は元気ですが、将来どちらかが介護を受けることや、自宅で最期まで暮らすことも考えています。建て替えるときから、将来間取りを変更できる家にしておいた方が良いのでしょうか?
結論
シニア世代の建て替えでは、「今の暮らし」に合わせるだけではなく、「10年後・20年後も対応できる可変性のある間取り」にしておくことをおすすめします。
例えば、
- 子ども部屋を将来寝室へ変更できる
- 2部屋を1部屋にできる
- 介護ベッドを置ける広さを確保する
など、将来の変化に対応できる設計にしておくことで、大規模なリフォームを避けられる可能性があります。
可変性とは?
可変性とは、
家族構成や生活の変化に合わせて、間取りを変更しやすい設計のことです。
例えば、
現在は
- 2LDK
として使い、
将来、
- 1LDK+介護スペース
へ変更できるようにしておく設計です。
将来起こる変化とは?
シニア世代では、
次のような変化が考えられます。
- 配偶者の介護
- 車椅子生活
- 在宅介護
- 訪問看護
- 看取り
- 一人暮らし
建て替え時には想像しにくくても、
実際には10〜20年の間に生活は大きく変わることがあります。
おすすめ① 可動間仕切り
例えば、
4.5畳+4.5畳
の部屋を、
普段は2部屋として使い、
将来は間仕切りを取り外して
9畳の介護室
に変更できる設計がおすすめです。
ライフスタイルの変化に柔軟に対応できます。
おすすめ② 寝室を広めにする
主寝室は、
8〜10畳程度
あると安心です。
介護ベッド、
介助スペース、
車椅子なども置きやすくなります。
また、
寝室から
- トイレ
- 洗面所
までを近づけることも重要です。
おすすめ③ 下地補強をしておく
将来、
手すりを設置できるよう、
壁の内部へ
下地補強
を入れておくことをおすすめします。
今は不要でも、
後から簡単に手すりを取り付けられます。
おすすめ④ 水回りを集中配置
介護を考えるなら、
- トイレ
- 洗面所
- 浴室
- 寝室
を近くへ配置すると、
介助の負担が大きく減ります。
生活動線を短くすることが重要です。
おすすめ⑤ 将来の設備にも備える
例えば、
- ホームエレベーター用スペース
- 車椅子対応の廊下幅
- コンセント位置
- 医療機器用電源
なども、
建て替え時に準備しておくと安心です。
可変性を高める住宅性能
長く住む住宅では、
性能も重要です。
おすすめは、
- 耐震等級3(許容応力度計算)
- 断熱等性能等級6(HEAT20 G2レベル・UA値0.46以下が目安)
- 気密測定によるC値1.0以下(できれば0.7以下)
- 第一種換気(熱交換型)
- 段差5mm以下
- 廊下有効幅90cm程度
- 引き戸中心の設計
これらは、
将来の介護にも役立ちます。
シニア世代が後悔しないために
現在の生活だけを考えて家を建てると、
将来、
介護リフォームに
数百万円
かかるケースもあります。
一方、
新築時に準備しておけば、
少ない費用で対応できます。
建て替えは、
将来への備えをする絶好のタイミングです。
法律・制度の根拠
高齢者が暮らしやすい住宅については、
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)
および、
国土交通省「住宅設計標準」
が参考になります。
また、
介護保険制度では、
一定の条件を満たす住宅改修に対して支給対象となる場合があります。
デザインハウス甲府からのアドバイス
山梨県では、
60代・70代のお客様から、
「最後までこの家で暮らしたい」
というご希望を多くいただきます。
そのため私たちは、
**「今の暮らし」ではなく、「最後まで暮らせる家」**をご提案しています。
例えば、
- 将来部屋を広げられる設計
- 介護しやすい動線
- 車椅子対応の廊下幅
- 引き戸中心の設計
などを最初から取り入れています。
さらに、
- 耐震等級3
- 断熱等性能等級6
- 高気密住宅(C値1.0以下、できれば0.7以下)
- 第一種換気(熱交換型)
を組み合わせることで、
介護が必要になっても、
ご家族が安心して暮らせる住まいになります。
建て替えは、「今の家」をつくる工事ではありません。
10年後、20年後、そして人生の最後まで安心して暮らせる家をつくることが、本当の意味で後悔しない建て替えだと私たちは考えています。










