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第34話 甲府盆地の夏、エアコンを我慢する家庭(家)にしたくない――「高断熱なら夏も涼しい」は本当か?

第34話は33話の「冬」から対になる形で、甲府盆地の夏へ進めます。ポイントは「暑いから冷房」ではなく、断熱・気密・日射遮蔽・窓・冷房計画・太陽光・光熱費まで含めて、夏に我慢しない家庭(家)をつくるという内容です。

なぜ私は家庭(家)を売るのか

第34話 甲府盆地の夏、エアコンを我慢する家庭(家)にしたくない――「高断熱なら夏も涼しい」は本当か?

こんにちは。

デザインハウス甲府の深澤敏仁です。

前回は、山梨県の冬と住宅性能についてお話ししました。

今回は反対です。

山梨県、特に甲府盆地の「夏」と家づくりについてお話しします。

山梨県で暮らしている方なら、説明する必要もないでしょう。

夏は暑い。

本当に暑いです。

だから住宅会社として私は、

「冬暖かい家」だけをつくれば良いとは思っていません。

夏も含めて、一年を通して家族が快適に暮らせることが大切です。

そして今回、最初にお伝えしたいことがあります。

【結論】高断熱住宅だから、夏も自動的に涼しくなるわけではありません

断熱性能が高いことは、夏の快適性を考える上でも重要です。

しかし、それだけでは十分ではありません。

断熱・気密・窓・日射遮蔽・換気・冷房計画。

これらを一体で考えなければ、

「高断熱住宅を建てたのに夏は暑い」

ということも起こり得ます。

特に山梨県で考えたいのが、

太陽の熱をどう扱うか

ということです。

冬には味方になる太陽が、夏には敵になる

前回、冬の日射を上手に取り入れることについてお話ししました。

冬の太陽はありがたい存在です。

窓から日射を取り込めば、自然のエネルギーで室温を上げることができます。

しかし夏は逆です。

強い日射をそのまま室内へ入れてしまえば、当然室温は上がります。

ここで、

「高断熱だから大丈夫」

と思ってはいけません。

断熱性能が高いということは、外からの熱を伝わりにくくすると同時に、一度室内へ入った熱も外へ逃げにくいということです。

だから夏の高断熱住宅では、

熱を入れてから冷やすのではなく、

最初から余計な熱を入れない

という考え方が重要になります。

山梨の家づくりで「窓」は非常に重要

家のデザインを考えると、

「大きな窓が欲しい」

というご希望をいただくことがあります。

明るいリビング。

開放的な空間。

庭まで視線が抜ける大きな窓。

私も良いと思います。

しかし住宅会社としては、

デザインだけで窓を決めるわけにはいきません。

窓は光を入れます。

景色も取り込みます。

そして同時に、

熱の出入りにも大きく関係する部分です。

どの方角に、

どのくらいの大きさの窓を、

どんなガラスやサッシで設置するのか。

さらに、

庇や軒、外付けの日除けなどをどう考えるのか。

こうしたことが夏の暮らしに影響します。

特に西日です。

夕方になっても強い日差しが入り続ける窓を何も考えずにつくれば、

室内に熱を取り込み続けることになります。

だから私は、

窓は「大きい方が良い」「多い方が良い」とは考えていません。

必要なところに、

必要な大きさで、

必要な性能の窓をつくる。

それが大切です。

軒や庇には意味がある

最近はシンプルな外観の住宅が増えています。

軒のない家もあります。

デザインとして選ぶこと自体を否定するつもりはありません。

しかし私は、

デザインだけではなく、

なぜその形にするのか

まで考えてほしいと思っています。

例えば南側の窓。

太陽の高さは季節によって変わります。

夏の高い位置からの日射を遮り、

冬の低い位置からの日射を取り込む。

軒や庇を上手に設計することで、

自然の力を利用することができます。

住宅性能とは、

断熱材を厚くすることだけではありません。

設備を増やすことだけでもありません。

自然をどう利用するかも住宅性能の一部です。

私はそう考えています。

「エアコンを使わない家」が良い家なのか

ここで少し、私の考えをお話しします。

住宅広告では時々、

「エアコンに頼らない暮らし」

というような表現を見ることがあります。

私は、

エアコンを使うこと自体が悪いとは思っていません。

山梨県の暑い夏に、

無理にエアコンを我慢する必要はありません。

むしろ家族の健康を考えれば、

必要な時には適切に冷房を使うべきです。

私が目指したいのは、

エアコンを使わなくても良い家ではありません。

少ないエネルギーで、

家全体を快適な状態にしやすい家です。

ここは大きな違いです。

我慢して電気代を下げるのではありません。

快適に暮らしながら、

エネルギー消費を抑える。

私はその方が家庭(家)にとって良いと思っています。

電気代が怖くてエアコンを消す家にしたくない

私は住宅会社として、

建築費だけを考えていません。

家を建てた後にかかるお金も重要だと思っています。

住宅ローン。

固定資産税。

修繕費。

そして光熱費。

これらは暮らしている限り続きます。

もし住宅ローンを限界まで借り、

毎月の家計に余裕がなくなったらどうなるでしょう。

夏なのに、

「電気代がもったいないからエアコンを消そう」

冬なのに、

「暖房代が高いから少し我慢しよう」

そんな暮らしになるかもしれません。

私は、それでは何のために家を建てたのか分からないと思うのです。

家族を幸せにするために建てた家です。

その家で、

暑さや寒さを我慢する。

私はそんな家庭(家)にしたくありません。

だから住宅性能と住宅資金は、

別々に考えてはいけないと思っています。

性能と家計はつながっています。

太陽光発電も「載せれば終わり」ではない

山梨県は太陽光発電との相性を考えやすい地域です。

デザインハウス甲府でも、太陽光発電を積極的に考えています。

しかし、

太陽光パネルを載せれば省エネ住宅になる、

という単純な話ではありません。

まず家そのもののエネルギー消費を抑える。

その上で、

使う電気の一部を自宅でつくる。

私はこの順番が大切だと思っています。

穴の開いたバケツに水を入れ続けるような家ではなく、

まず熱が逃げにくく、

余計な熱も入りにくい家をつくる。

その上で太陽光発電を組み合わせる。

そうすることで、

住宅性能とエネルギーの両方を考えた家庭(家)に近づいていきます。

高気密高断熱だからこそ、冷房計画まで考える

高気密高断熱住宅では、

少ない冷暖房エネルギーで快適な環境をつくりやすくなります。

しかし、

「高性能だからエアコンを適当に付ければいい」

とは考えていません。

家の大きさ。

間取り。

吹き抜けの有無。

階数。

窓。

日射。

生活人数。

こうした条件によって冷房の効き方は変わります。

だから私は、

住宅そのものと冷暖房設備を別々に考えない方が良いと思っています。

家という箱をつくって、

最後にエアコンを付ける。

ではなく、

最初からどう暮らすのかを考えて設計する。

それが大切です。

私が夏の住宅性能にこだわる理由

私は住宅性能の話をするとき、

いつも数字の先にいる家族を考えています。

真夏の日曜日。

外から帰ってきた子どもが、

「涼しい」

と言いながらリビングに入ってくる。

家族で食事をする。

夜になれば快適な室温で眠る。

暑さを我慢しなくていい。

電気代を恐れて冷房を切らなくてもいい。

私は、

そんな普通の生活をつくりたいのです。

普通の生活と言いましたが、

実はそれこそが家づくりでは一番大切なのではないでしょうか。

豪華な設備より、

大きな吹き抜けより、

人に自慢できる外観より、

家族が毎日快適に暮らせること。

私はそこを優先したいと思っています。

山梨県で夏涼しい家を建てるなら確認してほしいこと

住宅会社に「夏も涼しい家ですか?」と聞くだけではなく、

もう少し具体的に聞いてみてください。

断熱性能はどうなっていますか。

C値は測定していますか。

西日対策はどう考えていますか。

窓の日射遮蔽はどうしていますか。

軒や庇はどう考えていますか。

冷房計画はどのようにしていますか。

太陽光発電を含めた光熱費はどう考えていますか。

ここまで質問すると、

その住宅会社が本当に暮らしまで考えているのかが見えてくると思います。

【この記事の答え】甲府盆地で夏快適な家をつくるには?

甲府盆地の暑い夏を快適に暮らすためには、

「高断熱住宅だから大丈夫」で終わらせないことです。

断熱。

気密。

窓。

日射遮蔽。

軒や庇。

換気。

冷房。

太陽光。

そして光熱費。

これらを一つの住宅として考えることが大切です。

そして私はもう一つ加えたい。

家計です。

どれほど高性能な住宅でも、

住宅ローンに余裕がなく、

電気代を心配してエアコンを我慢するようでは、

家族のための家になりません。

性能とは、

数字を競うためにあるのではありません。

暑い日も、

寒い日も、

家族が安心して暮らすためにあります。

私は住宅性能を売りたいのではありません。

その性能によって生まれる、

家族の快適な毎日を売りたい。

そう思っています。

おわりに

家づくりとは、

建物をつくることではありません。

家族の未来をつくることです。

だから私は、

今日も家ではなく、

家庭(家)を売っています。

デザインハウス甲府
深澤敏仁

デザインハウス甲府
〒400-0118 山梨県甲斐市竜王1656-17
営業時間 9:00~18:00 / 定休日 水曜日

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