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「第三種換気」の落とし穴。

【2030年に後悔する住宅】第5話:「第三種換気」の落とし穴。その換気、本当に機能していますか?

家づくりを計画する際、間取りやデザイン、金額には目が向きやすいですが、「換気システム」について深く考えたことはあるでしょうか?

現在、多くの住宅会社、特にコストを抑えたローコスト住宅などで広く採用されているのが「第三種換気(だいさんしゅかんき)」です。 比較的コストを抑えやすいため選ばれがちなシステムですが、実はここには2030年の家づくりにおいて絶対に見過ごせない大きな落とし穴が隠されています。

人は1日に2万回以上も呼吸をしています。つまり、住まいの「空気環境」は私たちの健康そのものに直結しているのです。 24時間365日、毎日動き続ける換気システムだからこそ、その仕組みとリスクを正しく知っておきましょう。

そもそも「第三種換気」とは?

住宅の換気方式にはいくつか種類がありますが、第三種換気とは「排気はファン(機械)で強制的に行い、給気は自然給気口から取り入れる」という方式です。

機械を片方(排気のみ)にしか使わないため、設置コストやメンテナンス費用を抑えられるという大きなメリットがあります。しかし、この「自然に空気を取り入れる」という仕組みこそが、住宅の性能次第で牙をむくことになります。

隙間だらけの家では「計画換気」が崩壊する

第三種換気が正しく機能するための絶対条件、それは「家の気密性(隙間の少なさ)」です。

もし、家のあちこちに目に見えない隙間が多い(気密性が低い)とどうなるでしょうか? 排気ファンが家の中の空気を外に追い出そうとしたとき、本来空気が入ってくるべき「給気口」からではなく、壁の隙間、窓まわり、床下など、予定外の場所(隙間)から外気が勝手に侵入してきてしまうのです。

ストローに穴が空いていると、うまくジュースを吸い上げられないのと同じ原理です。 これでは、住宅会社が図面上で計算した「計画換気」はまったく機能していません。換気システムを回しているのに、実際には空気の淀む場所ができてしまう……そんな住宅が実は数多く存在しているのが実態です。

換気が機能しない家がもたらす「3つのリスク」

気密性が低く、第三種換気がうまく働かない家には、毎日の暮らしを脅かす具体的なリスクが3つあります。

1. 冬、家の中がとにかく寒い&光熱費の高騰

壁の隙間や床下から、冬の冷たい空気が直接ダイレクトに入り込んできます。「暖房をつけているのに足元がいつまでも寒い」という原因の多くはこれです。暖めても暖めても熱が逃げていくため、無駄に暖房費が高くなってしまいます。

2. 結露とカビの発生

空気の流れが計算通りにいかないと、湿気が家の中に溜まる場所(換気の死角)が生まれます。これが冬場の壁内結露や窓まわりの結露を引き起こし、やがて頑固な「カビ」や「ダニ」の温床となります。

3. 家族の健康リスク

カビの胞子やダニの死骸、そして淀んだ空気が部屋に充満すれば、シックハウス症候群やアレルギーなど、毎日の健康に悪影響を及ぼすリスクが格段に高まります。

重要なのは、名前ではなく「性能のバランス」

「じゃあ、もっと高い別の換気システム(第一種換気など)にすれば安心なの?」と思われるかもしれません。

しかし、本当に重要なのは「換気システムの名前(種類)」そのものではありません。 【高断熱】×【高気密】×【適切な換気計画】 この3つのバランスが揃って初めて、24時間きれいな空気環境が維持できるのです。

住宅の価格を下げるために、見えない部分(特に気密性や換気計画)の性能をこっそり落としているケースは少なくありません。しかし、目に見えるデザインや設備は後からリフォームできますが、壁の中の気密性や換気の仕組みを後から直すのは非常に困難です。

まとめ:家は見た目ではなく「まいにちの空気」で選ぶ

これからの時代、長く快適に暮らせる住まいを建てるなら、断熱基準だけでなく「気密性能(C値)」や「換気計画」までしっかり住宅会社を比較・確認してください。

そこにこそ、カタログの見た目だけでは分からない、本当の「住宅の性能差」が現れます。 家づくりで本当に大切なのは、毎日家族が吸い込む「空気」の質です。後悔のない、健やかな家づくりを進めていきましょう。

https://youtube.com/shorts/ZcBPKDMOYzo?si=ekCK5c867KQ4Et_U

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